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AppleのMetalに対抗か。Androidで3Dグラフィックライブラリ、Vulkanを採用

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Androidが、AppleのMetalに対抗策を打ち出してきた。
2015年8月10日、GoogleはAndroid OSでKhronosのVulkanをサポートすることを発表した。

アプリが動作するときに、実際はやりたい処理をそのまま実行するのではなく、さまざまな余計な処理が走る。
その処理を減らし、アプリの実行速度を上げるAPI(低レベルグラフィックAPIと呼ばれる)のがVulkanだ。
どこかで聞いたことがある方もいるかもしれない。そう、Appleの「Metal」と同じような機能を持つものだ。

約2年前、Appleは「Metal」をiOSに採用した。
Metalは、直接にハードウェアやメモリをいじらせてiPhone5s以降のグラフィック処理性能を最大10倍にもするという技術だ。
当時の記事はこちら → Apple新グラフィック技術、Metalを発表。

当初こそ有効利用されていなかったが、発表から2年たった現在はiPhone 5s以降の端末が普及し、Metal専用の「次世代」ゲームが登場しつつある。
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スマホゲームも次世代に突入。iPhone5s以上必須のゲーム『Afterpulse』の映像公開より

さらに、処理速度が速くなれば消費電力も下がる。
iOS9では、通常アプリもMetalを採用して消費電力が下がった。バッテリーが重要なモバイルでは、低レベルグラフィックAPIの恩恵は大きいのだ。

そして、それから遅れること2年。
Vulkanは、Android 5.0 Lollipopでサポートされ、2014年発売以降のハイエンド端末で利用できるようになると言われている。
本格的に普及するまでは2年程度かかるだろうが、これで主要なモバイルOSは低レベルグラフィックAPIを備えることになった。

関連リンク:
Low-overhead rendering with Vulkan | Android Developers Blog
【後藤弘茂のWeekly海外ニュース】Khronosの次期グラフィックスAPI「Vulkan」 - PC Watch