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白猫プロジェクトは、なぜこんなに楽しいのか全力で考えてみた。

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『白猫プロジェクト(以下、白猫)』は面白い。
先日書いたインプレッション記事でも、だいぶ褒めたが、なぜこのゲームは面白いのだろうか?

指一本の操作方法【ぷにコン】のおかげかというと、違う。
操作しやすいのはいいことだが、【ぷにコン】のような操作は海外のアクションゲームではすでに採用されており、特別な操作ではない。
これがヒット要因なら、別のゲームだってもっとヒットしていてもいい。

つまり、白猫の面白さは操作方法とは別のところにあるはずだ。
ということで、白猫にハマっている自分が、全力で白猫のいいところを挙げて、なぜ面白いか考えてみた。

その1、画面が見やすい。
白猫ではキャラクターが常に画面の中央にいるので、キャラクターを見失いづらい。
キャラクターも大きめで、よほどカメラが引いたときに乱戦にならない限り見失うことがない。
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指の置き場が画面下にあるので、指と敵が重なって見えなくなることも少ない。
さらに、指を置く画面の真下の位置から敵が出てくることが少ないステージ構成になっているので、致命的な部分が見えなくなることがない。
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▲見やすいのはステージ構成の勝利である。

それらの工夫のおかげでプレイヤーが画面の情報を見失わずに、ストレスなく遊べる。
大変素晴らしい。

その2、爽快な演出
このゲームは敵を攻撃しているだけで楽しい。
キャラクターが攻撃を繰り返す動きや演出が丁寧に作られており、とくに【武闘家】や【剣士】などは画面をタッチしているだけで爽快だ。
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うん、素晴らしい。

その3、キャラの使い分けが楽しい
パーティー内で状況に合わせて戦うバトルシステムも秀逸だ。
敵とキャラクターの相性がはっきりしており、状況に応じて使い分けると明らかに戦果が変わる。
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相性の良いキャラクターを使って敵を片付け、回復役の【魔道師】を安全に戦わせてSPを回復させるように配慮したり、均等にダメージを受けるようにパーティーのリソースを配分したりと、キャラクターの使い分けが楽しいゲームになっている。
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武器の種類がたくさんあっても、使うのは1種類の強化した武器だけ、というゲームは多い。
しかし、白猫には使い分けの意味があるから楽しい。

その4、プレイヤーの行動すると、敵が意味のある反応をする
例えばプレイヤーの攻撃に対して、敵がのけぞって後ろに弾かれたりする演出。
攻撃を受けても敵が反応しなかったら、面白くない。
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▲のけぞる!そして、見やすいから見てて気持ちいい!

さらに、モンスターの反応がゲーム上で明確に意味を持っている。
敵を押し出すと敵との距離が離れて攻撃を受けなくなるとか、ゲームで有効に作用しているのがわかるのだ。
自分の行動に意味があるから、ゲームを遊ぶのが楽しくなる。

アクションの基本中の基本だが、それができていないゲームは意外にある。
「反応しているけど見えない」とか、「押し出しても攻撃範囲が広いので実質的にプレイヤーの行動に意味をなくしている」とか、いろいろなケースがある。
そういった落とし穴に、白猫はハマっていない。
素晴らしい。

その5、敵の攻撃が避けられる
このゲームでは、敵は攻撃前にわかりやすい予告演出がある。
それを見ていれば、かなりの攻撃は避けられるので攻撃に理不尽感がない。
画面が見やすいから予告も見落としづらい。
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▲赤く光った!攻撃してくるぞ!

強制的にダメージを受けることは少なく(画面外からの矢がツライが)、避け行動や、スキルの無敵時間で回避不可能な攻撃はまずない。
キャラが弱くて実質クリア不可能ということはあるが、「課金させないといけないから殺そう」という大人の都合で受けるダメージは少ない。
だから、アクションで頑張り甲斐があって素晴らしい。

その6、面白さを誰でも楽しめるから素晴らしい。
ここまでのことは、昔から面白いアクションゲームなら備えていて当然(多少抜けていて、突出した別の魅力があるものも存在するが)のことだ。
古参ゲーマーの方は「なにを今更」と思うだろう。

しかし、国産の基本無料のアクションRPGは致命的にこれができていなかった。
課金武器がなければダメージが小さくなり、ろくに敵がのけぞらないアクションゲーム。
アクションしているようで、実は能力の数値しか意味がないように作られているアクションゲーム。

強い武器で無双するために課金して欲しいし、ゲームをプレイヤーの工夫で乗り切られたら課金してもらえない。
そんな大人の都合でゲームはつまらなくなっていた。

しかし、白猫ではそのどれもない。
プレイヤーの行動はいつでも意味がある。
ダメージは小さくても、攻撃すればゲームのルール通りに敵はのけぞるし、空を飛んでいる敵を矢で射貫けばぽとりと地上に落ちる。
アクションゲームの基本を守り、それを課金と関係なく誰でも楽しめるようにした。
普通によくできたアクションが、無料で楽しめたらそりゃ嬉しい。

で、こんな面白さをまとめて「ぷにコンがあるから面白い」と説明したことで、ユーザーが「ぷにコンすげぇ!」と理解して、それが広まったのがまた白猫のヒット要因の1つだろう。

まとめると、基本無料の中でこんなに遊べるゲームを作り、【ぷにコン】という用語を作ったコロプラすげぇ。
あ、冒頭で否定したはずなのに、やっぱり【ぷにコン】がすごかったのか。

アプリリンク:
白猫プロジェクト (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)

追記:
こんな考え方で面白さを探している、自分の2014年上半期のベストゲーム10選はこちら→ゲームキャストの選ぶ、2014年上半期のスマホゲームベスト10

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