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ファイナルファンタジーIIIが新ハードOUYAの発売日に同時リリース…で、OUYAって何?

スクウェア・エニックス、新ゲームプラットフォーム「OUYA」向けに「ファイナルファンタジーIII」を提供というニュースが舞い込んできた。
あの名作がOUYAに提供か…ん?
[OUYA]ってなんだ!?
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▲画面はiPhone
聞きなれない名前だが、OUYAとは2013年3月発売予定の新しいゲーム機のことだ。
主なスペックは下記の通り。

CPU:Tegra3 クアッドコアプロセッサ
OS:Android 4.0
メモリ:1GB
ストレージ:8GB Flashストレージ
その他:WiFi 802.11 b/g/n、USB2.0、Bluetooth LE 4.0、無線コントローラー

おおよそ、最新のAndroidタブレットと同程度の性能となり、本体のサイズはルービックキューブ程度になりそうだとのこと。
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▲OUYAのイメージ

また、クラウドゲームサービスのOnLiveに対応しており、ネットワークを通じてOnLive対応のタイトルを全て遊ぶことができる。
AndroidのゲームをTVにつないで、コントローラーでプレイするというコンセプトのゲーム機で、本体に開発キットが付属、誰でもゲームをリリースできるというのが売りだ。
ただし、基本無料(Free to Play)のゲームしか配信できない。
確かに、『Shadowgun』などAndroidで出ているゲームをコントローラーでプレイできたら少し面白そうだ。
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▲Shadowgun

価格は99$(おおよそ8000円)。
安いし、OnLiveで本格的なゲームもできるし、まずまずの性能を持っている。

私の見るところ、課題は2つ。
まず、Androidのゲームがコントローラーに対応してもらえるか。
アクション部分はいいとしても、例えば人物をタップして会話するシステムなどは実際にタッチが必要だろう。
OUYAのコントローラーにはそれを補うためのタッチパネルがついているが、TVから目を離してタッチパネルを触っていてはせっかくのコントローラー+TVという環境が台無しだ。
また、大作タイトルの多くがタッチパネルでも可能なように単純な操作を導入しているため、そういった部分をそのままにしていてはコントローラーでのやりごたえが失われてしまう。
果たしてその調整はできるのか。

また、そもそも最近ではXBOX LIVE、PSNなど家庭用ゲーム機にも安くて面白いダウンロードゲームがたくさんある。
いや、そもそもコントローラーを前提に、専用ゲーム機ユーザーのプレイに耐えるように作られたそれらのゲームに対抗するのは難しい。
そもそも発売時点で性能的には半世代前、発売年内で確実1世代前の性能になってしまう。
OnLiveを搭載しているものの、来年の段階ではまだハイスペックなゲームをこれでカバーするのは厳しそうだ。

そう考えると、今回の『ファイナルファンタジーIII』は元々コントローラーに対応していたゲームなので無難な選択に思える。

「今後も「OUYA」向けの追加コンテンツの提供も検討してまいります。」

というスクウェア・エニックスのアナウンスの裏に大逆転の裏技が隠されているのか、それとも思った以上の支持が得られているのか。
このハードの動向次第ではApple TVに同じような機能が搭載される日も来るかもしれない。
少なくともゲーマーは注目する価値がありそうだ。