終了理由は、ゲームキットの在庫が少なくなり、ほぼ完売したため。
本作は、人生の選択を間違えたまま後悔を抱く主人公、磯部の過去に干渉して現在を変えるアドベンチャー。
プレイヤーは彼の人生の分岐点となる2005年に遡って携帯電話にアクセスする手段を得て、過去に干渉していくこととなる。
自宅に届くゲームキット、プレイ用アプリに加え、WEBサイト、LINEアカウントなど、複数のメディアが連動して一つの体験を作り上げるゲームだ。
まず、プレイヤーは公式サイトか Amazon でプレイに必要な『ゲームキット』を購入する。
ゲームキットには進行に必要な書類などが同梱されている。
近年流行っているマーダーミステリーのような、シナリオを買う形式のゲームと思えばいいだろう。なお、ゲームキットはポストに投函されるので、ポストに雨が降り込むような構造の場合、到着日をきっちり把握して即座に受け取った方が良い。
アプリは AR を利用するため、AR Core とジャイロに対応したAndroid 9.0以上(Nexus5x、6Pは除く)、iPhone 6S、iOS 12.0以上の端末が必要だが、最近の端末であればたいてい必要スペックは満たしているはず。
価格は定価3,980円(税別)だが、現在2,980円(税別)で販売されている。
ゲームキットは販売終了するが、購入しておけば販売終了後もプレイ可能とのこと。
さて、ゲームキットが到着したら、次はキット内に示されるパスワードを利用して公式サイト最下部から専用の説明ページを開き、ガイドに従ってゲームキットを開封していく。
そして、ゲームプレイ用のアプリをインストールし、専用LINEアカウントを友達に登録するとLINEに指示が届き、ゲームが始まる。
アプリ『ガラパゴスの微振動』は、プレイヤーのスマホと過去の磯部をつなぐ役割をする。
ゲームキットに付属するメンバー証を認識すると、プレイヤーは過去の学校や磯部の様子を観察することができる。
また、アプリから2005年当時の磯部の携帯をハッキングし、アラームをセットしたり、写真やメールをのぞき見たり、勝手に電話をかけることができたりする。
磯部の様子を見て、携帯をハッキングして干渉し、彼の行動を変えるというのがゲームの基本になるわけだ。
ゲームは1プレイ7日間で、現実時間と連動して進行する。
現実時間で12時なら、過去の磯部も12時。その時間時間で、やるべきミッションがLINEを通じて指示される。
プレイヤーは、ミッションを得るたびにアプリをで磯部や学校の様子を確認し、ときには現代の(実は誰でも見られる現代のインターネットWEBサイトに現在の磯部のページがある)磯部の様子を見てヒントを得てミッション達成を目指すわけだ。
毎日謎解きが送られてきて、それが7日間続いて物語が完結するアドベンチャーと思えば良いだろう。
なお、忙しい現代人のために、ミッション解決まで過去の時間進行は凍結され、ミッションが発生した日であればいつ謎を解いても問題は発生しない作りとなっている。
例えば、1日に12時、14時の2回の指示があるとすると、プレイヤーはまず12時から指示1に挑戦できる。
13時に指示1を解いたら、次の指示2は14時まで待たないと解きにいけない。
22時に指示1を解いたら、自動で14時になって指示2が即座にくる。翌日までにすべての謎を解ければ問題は起きないように設計されているわけだ。
1日分プレイした感想としては、「懐かしい」という気持ち。
謎は1日目だからか簡単だが、とにかく2005年時代のインターネットが再現されており、その操作や閲覧方法を思い出す作業が楽しかった。ガラケーを利用していた世代ならこの気持ちを共有できると思う。
『ガラパゴス微振動』、過去に干渉するために主人公のガラケーいじるんだけど、もう完全にガラケーの操作忘れていて驚いた。懐かしさを感じる pic.twitter.com/WbetEJ18y7
— 寺島壽久/ゲームキャストの中の人 (@gamecast_blog) March 21, 2021
逆に、ガラケーを使用していなかった世代が楽しめるか、と聞かれると今のところ自信をもって「YES」とは言えないが、アプリとLINEやWEBの連携、時代感を感じる作りは見事だし、丁寧な作りに感心はしている。
現在のところ再販などの予定は立っていないそうなので、気になったら、まだ販売しているうちに購入しておくと良いと思う。
アプリリンク:
ガラパゴスの微振動 (App Store 無料 / GooglePlay)