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『ALTER EGO S』TGS2019 試遊レポート。PC98のようなレトロアドベンチャーと、ヒロインと自然な会話を実現する近代的システムが融合した期待作

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自分探しタップゲーム『ALTER EGO』と同じ世界観を持つ Nintendo Switch向け完全新作として発表された、『ALTER EGO S』。
その幕張メッセで東京ゲームショウ2019で試遊版レポートをお届けする。
原作は“タップゲーム”と名がつく通り、ひたすらに台詞をタップする放置・インフレ系ゲームであったが、『ALTER EGO S』は完全にPC98時代のように、選択肢を選んでフラグを立てるレトロなアドベンチャーとして新生。
だが、ただ古いだけではない。ヒロインのエスと自然な会話を実現し、会話を通じてゲームを進める近代的システムが融合しており、なかなか楽しみな作品に仕上がっていた。

本作は、プレイヤーが思索し、エスと会話する“話題”を思いついては会話するアドベンチャーだ。
スマホ版と同じく、『ALTER EGO S』でもプレイヤーは「私ってなに?」など、自省をうながす迷宮に迷い込むが、ゲーム版において迷宮は“話題”を探すための場所の1つで、何度もタップする必要はない。
思索が必要とされる状況で迷宮に入り、“考える”コマンドを実行することで、特定の“話題”を思いつくことがある、という場所だ。
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話題を思いつく場所は、迷宮だけではない。
“移動”コマンドを実行すれば、書斎など好きな場所にいつでも移動できる。
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書斎では本を読んで話題を見つけたり、部屋を調べることで話題を見つけたりすることが可能。
このあたりは「本を読んで気づいたことで、××が反応するようになる」と言う感じで、PC98時代のようなレトロなフラグ立てアドベンチャーとなっていた。
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▲開発者の大野さんによると「世の主流に逆らうところがでてます」とのことだが、『ALTER EGO』のシックな雰囲気にはこのシステムがあっているように感じた。

ところが、メインとなるエスとの会話パートはレトロなんてつくりではなかった。
体験版ではエスの部屋に移動すると、“見つめる”、“話しかける”、“触れる”というコマンドが選択できた。
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▲製品版ではエスにタッチで触れることができるようになるとのこと。また、触れるの選択肢に関しては「まだ衝動に身を任せるときではない」と、体験できなかった。ゲームを進めることで衝動が解放されればあるいは…?

で、“話しかける”を選択すると、迷宮や書斎で思いついた話題についてエスと話せて……ここで驚いた。
ゲーム内で、エスと会話しているかのように自然なコミュニケーションを表現していたのだ。
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現実の会話では、何か話題を振ると会話の相手がしゃべり続けて、自分自身が適当と思ったときに合いの手を入れたりする。
それと同じように、プレイヤーが話題を振るとエスはそれについて語り続け、プレイヤーは任意のタイミングで返事ができるようになっている。

たとえば、体験版ではエスに「プレイヤーをなんて呼べばいいかしら?」と尋ねられる。
ここで即座に「迷える子」と返事をしてもいいのだが、返事をしないとエスは話を続ける。
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そして、「この場所は今までずっと一人だったから」と、他人を名前で呼ぶことが考えつかなかったこと、自然に話をつなげる。
その言葉を聞いたプレイヤーは「自分は、ここを訪れた旅人だったのだ」と気づき、呼び名の選択肢に“旅人”が加わる。
現実の会話と同じく、会話を聞くことで、新たな選択肢が追加されることもあるのだ。
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さらに会話を続けると“盛りがついた猿”という呼び名が(どうやってこれを思いついたんだ!?)。
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そして、返答したいタイミングで回答を選ぶとエスがまたそれに返答するわけだ。
現実の人間と話しているように、ヒロインのエスと会話できる。これが本作の特徴となる。
どのタイミングで回答しても、自然に会話がつながるように苦心して制作しているという。
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なお、面白いことにエスが話している最中にプレイヤーが席を立ち、強制的に会話を終了させることもできる(当然、そこでもエスは反応をする)。
本作について“エスとの対話をより深く楽しめる”と発表されていたが、体験版では確かに会話に力が入っていることが確認できた。
ロジカルにフラグを立てて話題を探し、会話のご褒美を楽しむゲームとして期待できそうだ。

気になるなら、TGS2019のインディーブースホール10-E16に移動するといい。エスが自然な会話で旅人を迎え入れてくれるはずだ。

アプリDL:
ALTER EGO (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)