ゲームと映画は、意外にも近い関係にある。映画に影響されたゲームは多く、映画の知識や演出がゲームを楽しむスパイスになったりする。
ただ、自分は映画を見られていなかったので、ゲーム好きが集まるDiscord掲示板の仲間とともにレンタルして、同時に再生して話しながら見るイベントを企画してみた。
で、人と一緒に見た映画がものすごく楽しかったので、ここに紹介したい。
今回見た映画は『ピクセル』。
『ドンキーコング』とか、『パックマン』の世界が現実にせり出してきて、迫力の映像で描かれる映画……。
ゲーム好きの映画上映会に、これ以上ふさわしいものがあるだろうか。
Amazonの評価を見ると「吹き替えがひどい」とあるが、まあ気にしない。吹き替えは大抵において不評だからな!
Amazonの評価を見ると「吹き替えがひどい」とあるが、まあ気にしない。吹き替えは大抵において不評だからな!
さて、映画は1982年、ゲームセンターで主人公の少年たちが『ドンキーコング』とか(昔は任天堂のゲームがゲームセンターにあったのだ!)、『ギャラガ』とかのスコアを競う大会から始まる。
そして、当時のNASAはどこかにいるかもしれない宇宙人との友好のきっかけになることを願い、その映像を宇宙に射出していた。
そして、時は流れ……2015年。
そして、時は流れ……2015年。
1982年の映像を受け取った宇宙人が、それを宣戦布告と受け取り、大会で使用されたゲームをそのまま兵器として送り込んでくる。
『ギャラガ』のキャラクターが地球を襲う映像などはやっぱり見て居てテンションが上がるッ!
で、お話としては冴えない中年になっていた主人公たちが昔のゲームの腕を活かして迎撃する物語になる。
最初、映像面はともかく、物語面はすごくつらかった。
主人公たちは完全に1980年代の冴えないオタクとして描かれていて、女性を口説く時のセリフも、態度も完全に「勘違いした慣れないオタク」そのもの。
非モテとしては感情移入してしまって、見ているだけでのたうち回ってしまう。つらい。
が、オンデマンド配信では映画館と違って「うわあああああ!」と叫んで乗り切った。ここだけは皆さん、覚悟してみてほしい。
だが、その先は最高。
地球が宇宙人に襲われて、見たことあるゲームの映像が出てきて盛り上がるはず!
地球が宇宙人に襲われて、見たことあるゲームの映像が出てきて盛り上がるはず!
……で、さらにその先では、盛り下がる。
だって、展開が都合よすぎるもの。マンネリというか、突っ込みを避けられない。
そう思っていたところ、Discordで一緒に鑑賞していた1人がつぶやいた。
「これ、アメリカ版なろう(小説)じゃん」
さえないオタクが異世界転生してチート能力を手に入れたり、世界の法則が変わったことにより無双の活躍を見せ、都合良い展開が続くことを楽しむ“なろう小説”。
この映画は、そのアメリカ版だと。
そう思って見ていると『ピクセル』が急速に面白くなってきた。
主人公が大統領に呼ばれれば「アメリカ版なろう要素、主人公がホワイトハウスに呼ばれる」と盛り上がり、「銃の訓練もしていないのに100発100中」で盛り上がる。
ゲーム知識で軍人にマウントをとり、ヒロインが主人公に「素敵」と一瞬でなびく。
この都合の良さ、この王道展開が、アメリカ版なろう小説。映画『ピクセル』は、金のかかったなろう小説映画化だったのだ!
さらに、Amazonで不評の吹き替えが我々を盛り上げた。
主人公の吹き替えをした
そんな感じで、大勢で見た『ピクセル』は、随所に仕込まれたゲームネタを楽しみ、映像迫力を楽しみ、ご都合展開を楽しむ映画になった。
神谷明さんが暴走する、金のかかったなろう映画と思って見ると楽しいので、皆さんもぜひ吹き替えで見てほしい(あと、吹き替え版のエンディングテーマもよい)。
で、あまりに楽しかったので4月27日22時より、また映画を見ることになった。
今度は『バーフバリ 王の凱旋』。Amazon版(完全版だと長いので)で見るので、興味ある方はぜひ参加してみてほしい。
必要な各種リンクは、下記からどうぞ。
映画はこちらバーフバリ王の凱旋 / バーフバリ王の凱旋吹き替え版