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人間はボタンを見たら押したくなる。ボタンシミュレーター『Press/Release』の闇が深すぎて……なんなんだ、これは

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もう、今日からゲームキャストでは“クソゲー”という言葉は使わない。
その代わり、“なんなんゲー”という言葉を広めていきたい。
なんなんゲーとは、デスコードの登場人物であるマイナルが提唱した言葉で、プレイしていて「いったい、これは、なんなんだ!?」と叫んでしまいたくなるゲームのこと。
すごい面白いわけじゃない、でも感情を揺さぶってしまう。そんなゲームを“なんなんゲー”と呼ぶ。
そして、最初の一本は『PRESS / RELEASE』だ!

現代生活は、ストレスとの戦いだ。
アプリストアにもストレス対策アプリがたくさんある。
最近であれば、ボタンをON/OFFしたり、ひたすら包丁で物体を切れる『アンチストレス』というアプリが話題になったばかりで、この手のアプリは常に求められている。
“ボタンシミュレーター”『Press/Release』は、そんなストレス対策ゲーム界の新星。ボタンを押すだけのアプリである。
人間、ボタンがあれば押したくなるもの。
それを巧みに突いただけでなく、ボタン押しを楽しむ5つのモードが用意されている。これはもう、期待度は上がるしかない。
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早速見ていこうか。
1つ目の“CAREERモード”ではボタンを押した回数がアプリを削除するまで蓄積され、スコアとなる。
さあ、気持ちよく押した回数を記録……ん?
ボタンの押し心地が微妙で、スコアが増えるたびに虚無がつのる。俺は、なんて無駄な時間を……。
これはもしかして、虚無ボタンを押してストレス耐性を高める系のアプリなのかッ!?
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▲恐ろしいことに、現時点で1万人近くがボタンを押し、ランキングによると3000人以上が150回以上はボタンを押している。トッププレイヤーのスコアは万を超える。

いや、モードを変えれば話は変わるかもしれない。
続いて試した“DEDICATION”モードは、ボタンを押す手が休むと画面外から手が登場し、スコアリセットボタンを押す。
つまり、ボタン連打ゲー!虚無になりようがない手堅いモード!
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と思ったのだが、リセットまでの時間制限が緩く、疲れない程度の速度でボタンを押していてもリセットされない。
時間がたっても難易度が上がらない。つまり、だるい作業を延々と繰り返す忍耐力を問われるモードになっている。
少しずつ難易度を上げるだけでテンションが上がる(はず)の連打ゲーを、虚無に包むこのシステム……開発者は完全に「ストレス耐性ゲーム」として作っているなッ!

とはいえ、ここまでくれば最後まで試すしかない。
続いて“ENDURANCE(耐久)”モードを試すぜ……“耐久”という名前だけで嫌な予感しかしないが。
……すごい、耐久モードではボタンを連打する必要すらない。ただ、画面に指を置き、ボタンを押し続けた時間だけがスコアとして記録される。
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虚無。最初の時点で虚無なのに、モードが進むほどに虚無度が増す。
このモードを3分以上プレイできたら、それだけで称賛に価すると思うが、99日までカウンターがあるので、最長3カ月強押し続けることも可能。

ボタンを押すことすら難しいって?
そんな、息をするのもめんどくさいタイプのキミに朗報だ。このゲームにはボタンを押す練習ができる“PRACTICEモード”が実装されている。
練習モードにはスコアも何もない。正直、前のモードも辛かったが、まったく意味がない状況でボタンを押すことがこんなに厳しいと思わなかった。
完全な虚無。
犯罪者に対する処罰として、穴を掘って、その穴を埋めさせる作業を強いるというが……感覚的にはそれに近い。
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最初のキャリアモードからして虚無度が深いのに、新しいモードを試すたびに虚無が深まっていく……「どうすれば、ボタンを押す行為を辛くできるか」という実験。
なんなんだ、このゲームは。

ところで、このゲームには5つのモードがあって、この記事では4つのモードしか紹介していない。
残り1つは君の手で試して「なんなんゲー」を体感してくれ!

アプリリンク:
Press/Release (itunes 無料 iPhone/iPad対応)