見た目に騙されずに遊べば、どんどん面白くなる。
ディスクシステム版『ゼルダの伝説』のようなマップ探索＆謎解きに、『ディアブロ』のようなランダム生成装備を集めて戦うハック＆スラッシュ要素を盛り込んだアクションRPG『妖精石伝説』が、App Store / Google Play 向けにリリースされた。
ゲームは最初のダンジョンを攻略するまでは無料で体験でき、その後に完全版を買うかどうか選択する形式となっている。1度買えば、以後の追加課金はない。
本作のゲームシステムは、縦持ち、片手を前提としたアクションRPGだ。
『白猫プロジェクト』や『ドラガリアロスト』的な指1本の移動＋タッチでの攻撃、装備している武器に応じて長押しでの特殊行動が行える。
また、敵を倒すと結構高確率で宝箱を獲得でき、宝箱からはランダムに特殊能力を付加された武器や防具が入手可能。
兜に顔もついているため、連続で兜を引き当てると生首コレクションのようになってしまうが……。
いざ、ステータスを見てみると「レアドロップ率アップ」とか「クリティカル上昇」、「闇攻撃力＋50%」など、多様な能力がアイテムに備わっており、装備の変更が結構楽しい。
アクションの手ごたえや、移動の微調整には少し気になる点はあるが、ゲームとしての面白さは十分だ。
が、本作には1つ大きな欠点がある。というのは、課金画面の説明が弱いことと、課金直後から面白さが増していくことだ。
この課金画面、何を買うのかわからん。
ただ、ここで課金をするとあとはしり上がりに楽しくなる。
2番目のダンジョンではフックショットが手に入り、ゼルダっぽさアップ。このあとも石を押してスイッチを入れるギミックが出てきて、完全に往年の『ゼルダの伝説』系。
隠しアイテム、パワーアップなども絶妙な配置がされており、マップの探索がかなり楽しい。
敵の歯ごたえも出てきて、ボス戦は武器が弱いと負けるようになるし、3番目のダンジョンからは雑魚も強くなる。
物語も何となく見えてきて興味がわいてくる。ゲームとしてはだんだんと面白くなる買い切りゲームのつくりになっている。
App Store の説明文には「美しいボクセル世界」などが売りとされているが、実際にプレイしてみると「ゼルダの伝説が好きで、オリジナル要素を足して作りたかったんだな」と伝わってくる。
本作の魅力は、往年のゼルダを思い出すギミックに、近代的なアクションRPGが融合している点にある。
個人開発者の作品なので、すべてが行き届いているわけではない。
しかし、素朴だが確かな魅力があるので、まずは体験部分だけでも皆さんに試していただきたい。
このゲームは、こんなプレイヤーにおすすめだ。
・ゼルダの伝説が好きだった
・買い切りでだんだん盛り上がるアクションRPGが遊びたい
リリースセールで少しお安くなっている“制限解除”をぜひ、どうぞ。
後から面白くなっていくつくりなので、序盤が楽しめそうだったら買っても間違いないだろう……と、中盤まで遊んだ感想では言える。
アプリリンク：
妖精石物語 (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
