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複数のプレイヤーがチームを組み、アクションRPGのようにキャラクターを操作し、戦略的にマップを制圧して戦う対戦アクション戦術ゲームMOBA。
e-Sports(ゲームでスポーツのように競争すること)で人気のこのジャンルに、スクウェア・エニックスが送り出したのが『フレイム×ブレイズ(Flame×Blaze)』だ。
今回は、このゲームのインプレッションをお届けする。
本作は、1人のプレイヤーが1体のエージェントを操り、3人1チームで対戦するチーム戦ゲームとなっている。
まず、プレイヤーは操作するエージェントを選択する。
エージェントには3つのスキル(バトルで使用する必殺技)と1つのギフト(常に効果を発揮する特殊能力)があり、それぞれに個性を持つ。
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エージェントには2つのスタイルが用意されており、ゲーム中に「スタイルチェンジ」することでスキルやギフト、能力を切り替えることもできる。
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▲スタイルチェンジは、ゲーム中本拠地にいるときのみ(エージェントによって例外あり)できる。
続いて、エージェントの装備となるコアカード1枚とアイテムカード3枚を戦場に持っていける。
コアカードは常に効果を発揮するが、アイテムカードはエージェントがレベルが一定に達したときのみ効果を発揮する。
それぞれ左にセットした順にLV1、LV4、LV7で効果を発揮するので、セットする順番で戦術が変化する。
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そうしてキャラクターとカードを選択し、他のプレイヤーが合流するといよいよバトルの開始である。
ただ、本作のバトルは単純な命のやりとりでは終わらない。勝敗は「リアクター」と呼ばれる巨大な像が勝敗を決めるのだ。
ゲーム終盤になると、敵味方双方のリアクターが覚醒して画面の中央で戦い始める。そのリアクターを勝利に導いた陣営がそのまま勝者となるのだ。
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プレイヤー同士で直接戦うこともできるが、エージェントを攻撃して倒しても、そのエージェントは10秒程度でスタート地点から復活してしまう。
つまり、本作はリアクター覚醒までにリアクター同士のバトルを有利に進める準備をし、「リアクターを勝たせる」ゲームである。
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リアクターは「マナ」と呼ばれるエネルギーを原料に成長するので、マナを入手しつつ、敵のマナ取得を妨害するのが勝利の近道となる。
マナの入手方法は、一定時間ごとに画面中央に出現する「スペシャルマナ」を手に入れる方法、もしくは敵のエージェントを倒してマナを奪う方法の2つ。
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また、両陣営の本拠地の側にはマナを生み出す「マナライン」があり、これを破壊すると敵のマナが減少するだけでなく、覚醒前のリアクターに大ダメージを与えられる。
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▲画面上に見える青い塊がマナライン。敵地の本拠地(本拠地にいる敵は高速で回復する)に近いので、手を出すのは危険だが、壊せば大きく戦局が傾く。
しかしながら、お互いにマナを取得し、敵のマナラインを破壊しようとするので、衝突は必至。
そこで、戦力を蓄えることが必要となる。
まず、これがベーシックなパワーアップ方法としてはエージェントのレベルアップがある。
本作では毎回エージェントのレベルが1から始まり、対戦中に中立モンスターを倒したり、敵エージェントを倒して経験値を稼ぐことで最大レベル9まで成長する。単純に強くなれば敵を圧倒できるわけだ。
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そして、本作独自のパワーアップ(?)方法として、倒した中立モンスターが仲間にする手段もある。
モンスターのとどめを刺すと、そのモンスターは仲間になる。だから、モンスターを仲間にしてまわる資源のコントロール戦術などもとれる。
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▲倒したモンスターは仲間になる。仲間の数だけ強くなるようなエージェントもいる。
そうして時に戦力差で戦い、時に仲間と協力して人数差で戦い、マナを取り合っているとリアクターが覚醒する。
ここからが終盤。油断していると、多少の戦力差はここでひっくり返ることもある。
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リアクター同士は画面中央で戦い、お互いに普通にダメージを与えあう。エージェントもその戦いに加勢できるが、与えられるダメージは小さめ。
ただし、マナを集めるとリアクターが必殺技を繰り出し、敵リアクターを短時間ダウンさせる。ダウン中のリアクターには大ダメージを与えられるので、ここでもまたマナが重要となる。
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敵プレイヤーを倒すのか、マナを貯めるのか、それとも中立モンスターを仲間にして急襲するのか。
ここでもまた駆け引きが行われ、最終的にリアクターが生き延びた側の勝利となるわけだ。
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そして、試合終了後に報酬が入り、スクラッチ(ガチャに相当)を削ってアイテムを手に入れられる。
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▲当たり=アイテム。
プレイの感想としては、「惜しい」の一言。
MOBAとしては成立していると思うし、中立モンスターを仲間にしまくるシステムも面白い。
リアクター戦に強いエージェント、モンスターを集めるエージェントなど、多様な戦術も取れるように見える。
他のゲームの猿まねで作り込まない理想の高さは見えるし、プレイすれば実際に結構楽しい。
ただ、現在は欠点が先に見えてしまうのだ。
とくに対戦中にラグが多いのは非常に気になる。また、プレイ中に敵や味方が切断されてCPUに変わってしまうことも多い。
チーム戦のゲームなのに1人プレイしかできないので、味方にいらつくこと(逆に申し訳なく思い続けることも)もある。多少の切断だって、友達と遊べば気にならないのに。
また、とにかく「お高く見える」のも気になる。エージェントは沢山いるが、個別購入して使い続けることはできない。
1200円で8日間使い放題の権利を得るか、期間限定で無料提供されているエージェントを使うしかない。
さらに、装備のカードは複数集めると強化できるので、カードの強化で戦力差もつく(試しにお金でアイテム1つだけ強化しまくったところ、とくに序盤で差がついたように見えた)。
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▲有料通貨もたくさん手に入るし、特典もあるが8日ごとに買い直さないと好きなエージェントは使えない。
操作性の粗さ、画面がごちゃつきで視認性がやや悪いことなど、細かい点も気になってしまう。
面白そうなシステムを採用しているだけに、もう一段階、完成度を上げた状態で出せば話は違ったと思うのだが…。
2017年現在では、ライバルゲームが強すぎる。
完成度が高くて好きなヒーローを買えばいつでも同条件で戦える『Vainglory』はもちろん、金で差がつく対戦ゲームだがテンポよく遊べる『#コンパス』も勢いに乗っており、フレイム×ブレイズの完成度を見ると選ぶ理由をあまり感じない。
このゲームに合いそうなプレイヤー
・スクエニのゲームが好きな人
・10分程度で終わるMOBAを探している
『フレイム×ブレイズ』はオリジナリティがあり、荒削りながら面白くはある。
3年前に出ていたら、流行っていたかもしれないし、そこからアップデートを重ねて先に述べたライバルを超えていたかもしれない。
ただ、2017年にハマるゲームとしては、今の完成度ではちょっと厳しい。
アプリリンク:
FLAME×BLAZE (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)