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センスの塊。スマホのカジュアルシューティング最高峰『TIME LOCKER』レビュー

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センスの塊。シューティングゲーム『TIME LOCKER』は、多くの方に遊んでもらいたい、日本インディーゲームの星だ。
素晴らしいビジュアルと音、気持ちよい操作感、気軽に遊べるのにとやり込める面白さ。
オリジナリティも高く、自分の知るかぎり類似ゲームはない(PCゲーム『SUPERHOT』の影響は多く見られるが、面白さの核は違う)。
『TIME LOCKER』は、ゲームキャストが「スマホのカジュアルシューティング最高峰」と、自信を持ってお勧めする作品である。

『TIME LOCKER』は、敵にぶつかるか、プレイヤーに向けて動いてくる黒い波に飲み込まれるまでスコアを稼ぎ続ける見下ろし視点のシューティングゲームだ。
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操作はシンプルで、指で画面をスライドすると、キャラクターがその方向に動くだけ。
主人公がオートで前面にショットを撃ち続けるので、ショットの操作もない。だが、そんな簡単な操作なのに、最高に楽しい。

まず、見た目のインパクト。戦車や動物が入り乱れる不思議な世界観、ローポリゴンの奇妙な敵。ここでぐっとハートを掴まれる。
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そして、プレイを初めると、敵を撃つ気持ちよさがまたハートを掴む。
敵を撃つと、キューブが派手に飛び散り、「ピコ♪ポロポロン♪」という電子音が鳴り響く。
炸裂音ではなく、なぜか平和な電子音。最初は戸惑うが、慣れると奇妙なことに「これしかない」というぐらい気持ちいい。
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さらに、青い敵を倒すと出現する「追加ショットボックス」。これがまた良い。これを取るとランダムに追加ショットを獲得して爽快に敵が倒せて、また楽しい。
また、ボックスをとり続けると効果が重複し、ワイドショットを撃ちつつロケットを飛ばし、地雷をまいてレーザーを撃つなんて超戦士が誕生する。
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▲たぶん、上限はあるけどそこまで到達することはまずない。

見て、触って、聴いて、パワーアップして気持ちいい。もう病みつきである。

さて、「たくさん敵が出て、破壊しまくるゲームは忙しくて難しいのでは?」と思う方もいるかも知れない。
が、それは無用な心配だ。
このゲームでは、プレイヤーが移動操作をしていないとき、時間が止まる。だから、どんなギリギリまで敵が迫っていても、あせる必要はない。
時間を止めれば簡単に危機を回避できるので、アクションが苦手でも遊べる。
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▲プレイヤーが時間を動かす要素は視覚的な面白さにもなっていて、地形がにょきにょきと生えてくる様子をコマ送りで見るのも楽しい。

スタンダードな黒い敵、コインを落とす緑の敵、プレイヤーを追尾するオレンジの敵など、敵の特性が見た目にもわかりやすい。
本作は、誰でも簡単に遊べて、わかりやすくて、気持ちいい。最高峰のカジュアルシューティングと言えるだろう。

それでいてスコアを稼ごうとすると、今度はとても難しい。
プレイヤーを直接狙うオレンジのキャラクターが出現したり、巨大ボスが出現したりと、先に進むほどに難易度が上がり、なかなかスコアが上がらない。
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しかし、ただ難しい「鞭」だけでなく、ハイスコアを更新していくと、新しい要素(キャラやコインの使用用途など)が出現し、よりゲームが派手に楽しめる「飴」もまたある。
単にストイックなプレイにならない工夫もあるわけだ。

さらに、これだけの要素を備えつつ、課金要素や広告を見る圧力はほぼない。
一応、広告を見ることでコンテニュー(1プレイ1回まで)したり、コインをもらってキャラクターガチャを引く要素はある。
キャラガチャは3プレイもすれば引ける程度にコインが貯まる(ガチャから出るキャラクターは使用回数に3回の制限があるが、切れるたびに引き直せる計算だ)し、コンテニューも広告を見ずともコインで代用できる。
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ストレスがなくて嬉しい設計だ。
正直、心配な点は「果たして、作者は儲かるのか?」その点に尽きる。
本当に面白いオリジナル作品なので、是非遊んで、楽しいと思ったら友達にも勧めてあげて欲しい。
ゲームキャストとしては、多くの方に遊んでもらい、作者が無事次回作を出してくれることを祈るのみである。

評価:9(やるべき)

おすすめポイント
見た目と操作の気持ちよさ
パワーアップしまくると気持ちいい
やり込みが楽しい

気になるポイント
儲からなさそうで心配

課金
なし

(バージョン1.0 ゲームキャストトシ)

アプリリンク:
TIME LOCKER (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)

動画: