
敵を倒すたびに光の粒子が飛び散り、様々な音がなる「シューティングと音楽の融合」作品。
ここまでの紹介で、『Rez』を思い起こす方も多いだろう。実際、今回紹介する『VR Sound Shooter』は、その影響を多分に受けたと思われるゲームだ。
もちろん、まるっきり同じではない。
プレイヤーの操作と音が同期する没入感に加え、近年話題のバーチャルリアリティー(VR)技術を使い、元祖『Rez』の表現の先を実現しようという野心的な作品なのだ。
本作は無料アプリだが、立体的な映像を楽しむにはVRゴーグルが必要となる。と言っても、高価な装置は必要ない。
スマホをモニター代わりにし、安価で買えるVRゴーグル「Google Cardboard(以下、カードボード)」を購入すればOKだ。品質にもよるが、これは1,000円程度で購入できる。

▲見ての通り、とても安い作り。
カードボードは用意しただろうか?
では、『VR Sound Shooter』をVRモードで起動しよう。すると、画面が2分割されて左右両眼向けの映像が表示されるので、この状態でスマホにカードボードを装着し、ゴーグルをつける。

ゴーグルをつけると、そこは立体オシャレ空間。視界はプレイヤーの動きに同期しており、首を回したり、体ごと回転したりして360度自由に見回せる。
定められたコースを自動で進むだけだが、VR経験が少なければその立体感に驚くことだろう。

だが、肝心なのはその先。
本作のBGMはドラムなどのリズムだけだが、そこにプレイヤーが敵を撃つことで音が加わり、音楽が奏でられるのだ。

画面中央の円で敵を捕らえると、敵がロックオンされてクラップ音が鳴り響く。

そして、少し時間を空けて敵が「パアァァン!」と弾け、光の粒子をまき散らす。

ロックオンの音、破裂音、BGMのリズムベースが一体となり、1つの音楽を奏でる。
そして光が視界いっぱいに広がり、幻想的な空間を作り出す。

VRでこの演出を見ると、その迫力に圧倒される。
途中から軌道エレベーター(?)を登り……。

最後に大空を舞って終わる。

敵は攻撃してこないからゲームオーバーはないし、駆け引きもない。実験作の色合いが強いが、音と空間の演出が、VRと非常に相性が良いことを教えてくれる。
VRの可能性を知るにはうってつけの1作で、これを遊んでから『Rez』のVR版『Rez Infinite』がいっそう楽しみなってしまった。
2016年はVR元年とも呼ばれ、さまざまなVR機器が一般発売される年だ。
だが、本格的なVR機器は高い。そういったものに手が出ないなら、ぜひ『VR Sound Shooter』とカードボードで安価にVRを体験してみるて欲しい。
評価:7(要チェック)
課金:
なし
おすすめポイント

気になるポイント


(バージョン1.0、ゲームキャストトシ)
アプリリンク:
VR Sound Shooter (itunes 無料 iPhone/iPad対応)
関連リンク:
Google Cardboard I/O 2015 ハコスコ社製