声優は一流。ゲームは微妙『ガールフレンド(おんぷ)』レビュー
人気ブラウザゲーム『ガールフレンド(仮)』のリズムゲームとして話題になり、次いでリリースから約380時間ものメンテでネット界隈を賑わせた『ガールフレンド(おんぷ)』がついに遊べるようになった!
で、実際にプレイすると事前の動画よりもいい見えて、3Dキャラクターも魅力的。
だが、ゲーム部分はいまいちなので、続ける気がわかない。
久々に恋人と会ったら、「あれ、こいつこんなだっけ?」と冷静になってクリスマス前に別れてしまった……そんな気持ちである。
※コメント欄で論争があり、結論を出すことを宣言したので改定してトップにおいています
このゲームの目的は、「全国学生ダンスバトルロイヤル」に参加し、リーダーとして女の子たちをまとめ、優勝を目指すこと。
突っ込みどころは多いが、気にして入られない。ここからハーレム系青春ストーリーが始まるぞ……!
と、思った瞬間に「リーダー心得」が、その幻想をぶち壊す。
「最強のユニットを作る!」、「最強ユニットを率いる!」、「最強パフォーマンスをする!」……大昔のポチポチゲーか!
これ、女の子とダンスを見るゲームだった気がするんだけど、おかしいなぁ。
……とは言え、気を取り直してメインのダンサーとなる「センターガール」を1人だけ選ぶ。
なお、センターガールは最初1人だけだが、レベルが上がるとセンターガールが増えて、切り替えられるので選択は気軽に行ってOK。
さらに、7人のキャラクターを選択してユニットを作り、ダンスバトルに挑む。
キャラクターはスキルや、パフォーマンス(ゲーム時のスコアが上がる)に影響する。
▲ユニットには多くのキャラクターがいるが、ゲーム上で表示されるのはセンターガールのみ。
そしていざ本編、リズムゲームパートに。ゲーム部分は、『ラブライブ!』のようなリズムゲーム。
難易度はカンタン~激ムズまで4段階で、『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』と比べると、全体的に難易度は低い。
曲を選ぶとステージが出現し、楽曲に合わせて画面中央からハート型のノートが移動してくる。
ノートが画面端のキャラクターアイコンと重なったときにアイコンをタップし、そのタイミングに応じてスコアが上がる仕組みだ。
ノートは単発と長押しの2種類で、シンプルにまとめられている。
コンボと繋いでいくと、特定条件を満たしたときに、デッキ内のキャラクターがスキルを発揮することもある。
ここまでは、『ラブライブ!』とだいたい同じ。
オリジナル要素としては、「ミラーボール」の存在がある。
ミラーボールはコンボが一定以上になると出現し、これを回すことでスコアが上昇する。
ミラーボールは一定時間で回転を止めるので、ハイスコアを狙うならこまめにスワイプで回転させなければいけない。
が、リズムと関係なく止まるので回し続けるのは難しい。
また、頭と体、足に身につけた衣装にも能力があり、条件を満たすとi衣装に設定されたアピール能力を発揮する。
▲SR以上の衣装なら、アピール時に独自モーションが見られる。
説明するだけだと、普通の音ゲーに見える。しかし、遊んでみるとこれが微妙。
オリジナル要素の「ミラーボール」は、回すのが面倒なだけでなく、回したところでミラーボールが光るだけでゲームの面白さに何も貢献していない。
せめて、音が鳴ったり、ミラーボールの回転に合わせて派手な演出があれば違ったかもしれないが……リズムゲームでリズムにのる必要が無い時点で厳しいのに、演出でキャラが輝くわけでもない。
完全にいらない要素である。
▲あと、マーカーが画面と一体化して見づらい問題もある。
ダンスや3Dキャラクターのグラフィックはまあ見れるが、あとはひたすら微妙だ。
声優が売りのゲームにもかかわらず、ストーリーパートにはセンターガールですら声が入っていない。
着せ替えを楽しむゲームなのに、SR以下の衣装デザインは微妙。
さらに、キャラクターと衣装が同じガチャから排出されるので、着せ替えを楽しめるまでのハードルはとても高い。
メニューも使いづらいとか、ガチャで手に入れたキャラクターがプレゼントに入るので手間とか、通信量が多いとか、細かい点を見ていっても良くない。
▲衣装を着せ替えられる!のだが……。
散々な中でダメ押しになるのが、曲がリズムゲーム向けではないこと。
リズム向きの曲とは、音とリズムがわかりやすく、カタルシスの高いキメがある曲だ。
キメがいいと、プレイヤーの操作と音の一体感が生まれて爽快感が出る。
例えば、トランスの流れをくんだ曲、『アイドルマスターシンデレラガールズ』パッション曲などがそれに当たる。
しかし、本作の曲はそういった定石を外した曲が多く、元の曲が好きな「声優やキャラクター好き」でなければ楽しめないだろう。
現在のところ、リズムゲームとして「遊べる」程度。
『アイドルマスターシンデレラガールズ スターライトステージ』や『Deemo』などが存在するApp Storeで、あえてこのゲームをやる必要はない。
声優好きや原作好きがキャラクターゲームとして楽しむ分にはいいが、その要素ですら作りこまれていない。
評価:5(十分遊べる)
課金について
ラックストーン(体力とガチャ、枠拡張に使用)
おすすめポイント
3Dの映像
声優が豪華
気になるポイント
曲が微妙
メニューが使いづらい
衣装が別々で揃えづらい
ミラーボールがいらない
(バージョン1.0.11、ゲームキャストトシ)
アプリリンク:
ガールフレンド(おんぷ) (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応)