ステージに職人の作り込みを見る。大冒険アクション『ノノ島』レビュー
タッチで複雑な操作ができないなら、ステージに仕掛けを入れまくれば良い。
操作は『クロッシーロード』ライクな簡単操作で、その代わりに原住民の襲撃、針山に仕掛けスイッチ……さまざまなトラップをステージに詰め込んだ大冒険アクションが『ノノ島』だ。
仕掛けが多いだけでなく、演出もステージの構成もひたすら丁寧な作り込み。
『ノノ島』は、スマホアクションの見本とも言えるゲームの1つだ。
ゲームを始めると、六角マスで構成されたステージと主人公が表示される。
主人公は画面をタップすると前進し、下スワイプで後退、左右のスワイプで60度の斜め横に移動する。
足場のない場所に向かって移動するか、トラップに引っかかるとチェックポイントからやり直し。
奥の財宝を見つければ次のステージに進める。
要はトライ&エラーのアクションゲームである。
しかし、基本ルールはシンプルながらマップには膨大な工夫がある。
原住民の襲撃、落ちる床に針の床は序の口。
▲オープニングシーンより
果ては巨大サメが襲ってきたり、巨大な触手に絡め取られることもある。
こういったダイナミックなトラップの数々が冒険感を盛り上げている。
しかも、これらのトラップは全て即死系ではあるが、理不尽な配置がない。
むしろ親切すぎるほどわかりやすく配置されている。
遠くから見ても危険な場所がわかるように、危険な場所は赤い床の目印。
触手やサメのトラップも、プレイヤーが通る前にダイナミックにその姿を見せつけてから1回引っ込むので、予測できない死はまずない。
ステージをクリアできないときは、ほぼ100%プレイヤーのミスや不注意が原因なのだ。
▲露骨に危険そうな猿も、あらかじめ危険な位置は赤ブロックでわかっている。
さらに驚くべきは、計算されたカメラワーク。
『ノノ島』では、場面に合わせてダイナミックに視点が変わり、冒険の迫力を演出している。
しかし、その場面場面のトラップが見づらくならないように細かく調整し、ときにブロックを赤くしてプレイに支障が出ないように工夫しているのだ。
▲やや背面視点で距離感がつかみづらいが、プレイ中問題は起きない。
理不尽感がなく、トラップが見えているから失敗した原因はすぐわかる。
ステージも2〜3分でクリアできるテンポの良いゲームなので、何度でも納得して繰り返し遊べる。
さらに、ステージに隠された地図を集めてスペシャルステージにチャレンジするやりこみ要素もある。
▲中盤以降は地図が複雑に隠されていて、探すのが楽しくなる
タッチパネルでは複雑な操作にストレスがつきまとう。
そこで、操作はシンプルにして、その分マップに工夫を凝らし、素晴らしいアクションゲームに仕立て上げている。
それが『ノノ島』だ。
まだ遊んだことがなければ、ぜひ試して欲しい。
最後に、このゲームの課金要素について。
このゲームでは、チェックポイントの使用に有料アイテムのコインが必要になる。
コインは無課金でも少し手に入るが、よほどうまいプレイヤーでない限り足りなくなるだろう。
コインがないとテンポの良さが損なわれて面白さが落ちるので、ゲームが気に入ったら「全てのチェックポイント(実質無限コイン)」を買うといい。
単品でコインを買うより大幅にお得だ。
評価:3.5(かなり面白い)
おすすめポイント
冒険感たっぷりのマップ
理不尽な仕掛けがない
テンポ良く、簡単操作で長く楽しめる
課金について
トークン×5(120円)
無限チェックポイント480円
(バージョン1.4.1、ゲームキャストトシ)
アプリリンク:
ノノ島 (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応)
動画: