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Apple、iPhone 6、iPhone 6 Plus 発表。今回は大型化、ほぼ全面パワーアップのiPhone。

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日本時間で9月10日の午前2時から始まった Apple のイベントで、新しい iPhone が発表された。
今回の iPhone は4.7インチ液晶の「iPhone 6」と、5.5インチ液晶の「iPhone 6 Plus」の2タイプ。

例年通り、ゲーマー視点からこの2つのiPhoneを見ていこう。
なお、Apple Watchについてはまた別の記事で言及するので今回は書かない。

iPhone 6 を簡単に説明するなら、液晶が大きく美しくなり、性能が上がって高速通信にも対応し、バッテリーの持ちも良くなって動画撮影がパワーアップした iPhone だ。
とにかく、ほとんどの点で iPhone 5s よりパワーアップしている。

iPhone 6 は4.7インチ(解像度1,334 × 750ピクセル)、iPhone 6 Plus は 5.5インチ(解像度1,920 × 1,080ピクセル)の液晶を採用している。
どちらの iPhone も、iPhone5s の4インチ(1,136 x 640ピクセル)よりも大きく、より高解像度になった。
コントラスト比もiPhone 6で1400:1、iPhone 6 Plusで1300:1と800:1だったiPhone 5s よりも鮮やかになっている。
大画面になるほどゲームの演出が見やすくなり、より楽しめるのでゲーマーには嬉しい変更と言えるだろう。
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ホーム画面が横にも対応したのも、見逃せない。
横持ちで遊ぶゲームをプレイしているとき、今まではホーム画面に戻ると縦に持ち替えなければいけなかった。
しかし、これからはそんな心配をしないでいいわけだ。 iphone6_3



搭載されているチップセットは「A8」。
iPhone 5s などに積まれている「A7」チップよりもCPU性能は25%、グラフィック性能は50%も向上している。
また、歩数などをはかる省電力チップ「M7」プロセッサも「M8」になり、歩いた距離を測れるようになってよりパワーアップした。
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▲初代iPhoneの84倍のグラフィック性能らしい。

さらに、iOS 8 からは Metal という A7チップ、A8チップの性能をより引き出す命令が追加され、その命令を使ったゲーム『Vain Glory』のデモもおこなわれた。
『Vain Glory』のデモは場面によってはCG映画のように見えるときもあり、グラフィック性能の強化を印象づけた。

▲公式の動画。発表会のものではないので注意。

大型化と A7よりも省電力になったA8チップの影響で、バッテリー駆動時間も大幅に伸びた。
iPhone 6 は50時間、iPhone 6 Plus は80時間も音楽の連続再生できる。
なお、iPhone 5s の連続再生時間は40時間だ。

カメラも大幅にパワーアップしている。
画素数は800万、レンズのf値は2.2で iPhone 5s と変わらないが、センサー類がパワーアップしてノイズリダクション、より素早い顔認識機能などで美しい写真が撮れるらしい。
とくに動画撮影が強化されており、1080PのHD動画は60fpsで、スローモーション動画は240fpsで撮影できる。
これは、iPhone 5s の2倍のコマ数なので、動画撮影性能は単純に2倍良くなったと考えても良い。
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iPhone 6 Plus には光学手ぶれ補正機能(機械的に手ぶれを補正する高級機能)も付いており、ズーム機能を考えなければホームビデオカメラに近い能力となる。

通信面ではより高速な通信の「LTE 150Mbps」と LTE を使った高品質通話機能「VoLTE」にも対応。
Wi-Fiにつながっていればキャリアの電波が入っていなくても電話ができる「Wi-Fi Calling」対応でどこでも通話できる。
無線LAN では「IEEE802.11ac(最大で今までの3倍速い通信方式)」でも接続できる。

とにかく全体的にパワーアップしているが、気になるのは本体サイズ。
Apple はiPhone 5s よりも薄くなったことを強調していたが、iPhone 6 は129g、iPhone 6 Plus は172gとかなり重くなった。
とくに iPhone 6 Plus はAndroidを含めてもスマホでは最大級の重さとなる。
この重さとサイズの好みで、どちらを選ぶかユーザーが別れそうだ。
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価格は iPhone 6 の 16GB が67,800円、64GBが79,800円、128GBが89,800円。
iPhone 6 Plusの 16GB が79,800円、64GBが89,800円、128GBが99,800円。
ただし、これは Apple 公式の定価なので、キャリアの2年縛りなどが入った後の価格はどうなるか不明だ。
また、128GBモデルが追加された代わりに、32GBモデルはなくなっているので注意。
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いうまでもないが、新しく買うなら古い機種よりも断然 iPhone 6、iPhone 6 Plus だ。
軽くて小さく、安い端末が良ければ iPhone 6。
重くても大きい画面と、光学手ぶれ補正が必要ならば、iPhone 6 Plus を選ぶことになるだろう。

また、iPhone 5、iPhone 5c 、もしくはそれ以前の世代が自分の端末なら1も2もなく乗りかえる。
性能的なものもあるが、iOS 8 の目玉「Metal」はA7チップ以上でしか使えないので、今後出てくるハイクオリティゲームが存分に楽しめなくなる可能性がある。

しかし、iPhone 5s を使っていたらすぐには乗りかえない。
まず、画面が大きくなった iPhone に、アプリが対応しているか判断が付かないのが不安だ。
次に、解像度が大きくなるとグラフィック性能もより消費するので、50%上昇した性能が解像度の向上に回り、思ったよりもゲーム性能が上がらない可能性も考えられる。
これがはっきりしてから改めて乗り換えを検討するだろう。

まあ、理由をなんだかんだとつけたところで、要約すると「2年ごとに買い換えるよね」で終わってしまうのだが。