本日は『サモンズボード』のインプレッションをお送りする予定だったのだが、横から出てきた『メルクストーリア - 癒術士と鈴のしらべ -』がその時間を根こそぎ奪っていったので、こちらを紹介したい。
ゲームを簡単に紹介すると、パズルがライン型戦術ゲームになったパズドラである。
『にゃんこ大戦争（以下、にゃんこ）』のようなクエスト…というと想像しやすいかも知れない。
にゃんこのパクリかというと違うのだが、わかりやすくするために今回はにゃんこ系と呼んでおく。
順を追って説明していこう。
まず、クエストに入る前に5人のキャラクターでパーティーを組む。
続いてクエストと難易度を選択する。
この辺りは普通のゲームだが、メニューはそこそこわかりやすい。
で、ゲームが始まると【癒力】を使用してキャラクターを召喚し、召喚したキャラクターが自動で進んで敵と戦い始める。
【癒力】はキャラクター召喚以外にも、モンスター召喚（必殺技）に使用したり、キャラクターを一時的に強化する用途で使える。
【癒力】は敵を倒すと貯まるが、【癒力LV】を上げる（バトル中のみ有効）に使用すると、【癒力】を大きく消耗する代わりに敵から得られる【癒力】が上昇する。
つまり、長くバトルを続けていると元は取れるが、直近で使用できる【癒力】は少なくなる。
また、画面下のキャラクターカードを上下にスワイプすることで、キャラクターを前線に移動させたり、撤退させたりと細かく移動できる。
にゃんこ系ではあるが、キャラクターの細かい操作や、厳しい【癒力】管理が要求され、ゲームとしては一段ゲーマー向けにできている。
かなりやり応えがあり、基本無料ゲームのプレイヤーの中でもゲーム好きが楽しめる内容だ。
バランスの深いところまでは見られていないが、ゲームのクオリティは高いと思う。
そして、もう1つ驚かされたのが世界観の作り込み。
オープニングから他のソーシャルゲームより一段上の雰囲気があり、ぐいぐい引き込まれる。
クエストの合間には魅力的なイラストと共に軽快にストーリーが語られ、こちらのクオリティも高い。
開発元のHappy Elements K.Kは、ゲームは普通〜イマイチな印象だったが、毎回キャラクターは魅力的だった。
今回、ゲーム部分がしっかりしている上にその強みが生きて全体のクオリティが数段跳ね上がったように思える。
▲イラストの統一感も魅力。
キャラクターはガチャから手に入るお馴染みの方式だが、★1（ノーマル）ユニットでもイラストに手抜きはなく、バトル時も固有の姿が用意されている。
決して手抜き感がなく、初期に手に入れた★1ユニットにも愛着がわく。
もう1つ注目したいのがにゃんこ系では珍しいプレイヤー同士のつながりの濃さ。
ギルドシステム（ただし、ギルドバトルが未実装なので今回は試せていない）や、チャットシステムがゲーム内にあり、つながりが濃い。
友達がクエストに出かけると「AP（スタミナ）を消費して援軍を送りますか？」という問いかけが出て、援軍を送るとお金がもらえ、友達はゲーム内に突然仲間が登場する。
▲下のカードにいないキャラクターが、援軍として登場している。仲間が出してくれた援軍だ。
で、助けられてお礼を言い、チャットでわいわい楽しむ。
「誰もが濃いコミュニケーションを求めているわけではない」と言われるものの、ゲーム内容がガチ気味なだだけに、援軍は嬉しいし会話して上手に進められると楽しい。
サービス開始して間もないのでバランスなどの不明点は多いし、細かい部分の粗はある。
何より、ゲーム自体もややマニア向けなので大きくは流行らないかも知れない。
が、現在のところゲーム内容・ストーリーやキャラクター・ソーシャル要素共になかなかうまくいっているように見え、ポテンシャルはあるように感じる。
最近の基本無料ゲームの新作だけで言うならば、メルクストーリアはパズドラ系ソーシャルゲームの中で最も面白い注目株だ。
少なくとも、自分のようにややマニアなタイプから、サモンズボードのプレイ時間をかっさらい、「招待コードhzom1なのでよろしく！」と言わせるぐらいには力があった。
しばらくプレイして、また別途レビューしたい。
アプリリンク：
メルクストーリア - 癒術士と鈴のしらべ - (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay 基本無料)
