ダンジョンに凶悪な罠やモンスターを設置し、訪れる勇者達を倒したりときには洗脳して戦う悪のシミュレーションゲーム『ダンジョンキーパー』。
大好きなダンジョンキーパーがiOSで発売されると聞いて、本当にワクワクが止まらなかった。
そして、発売日に見たものは…人気ゲームのクラッシュオブザクランズをダンジョンキーパー風にしたゲームなのだった。
EAさんありがとうございました、発売日までワクワクをくれて本当にありがとう。
そして、さようなら。
…と思ったのだが、コアなダンジョンキーパーファンでなければ意外と楽しめるゲームになっていたので紹介しよう。
最初に冒頭に出てきたクラクラについて簡単に説明しておこう。
クラクラは他のプレイヤーの街を攻めて資源を略奪し、その資源で壁や砲台を建設して自分の街の防備を固めるゲームだ。
街の防備を固める部分では街作り系の楽しさが、他のプレイヤーを攻めるときには簡易ながらリアルタイム戦術ゲーム面白さが楽しめる。
バトルゲームなのに負けっぱなしにならない工夫もあり、結構ハマる。
で、このクラクラの人気が爆発し、それにあやかって似たタイプのゲームが大量に出ているのが現在の AppStore。
ダンジョンキーパーもその1つで、悪の魔術師になってダンジョンを作り、モンスターを他のプレイヤーのダンジョンに送り込んで資源を略奪するゲームだ。
建築できるものは凶悪なトラップや怪しげな建物ばかりで、存分に悪の魔術師気分を味わえるだろう。
舞台は地下なので、建物を建てる前に地面を掘ってペースを確保しなければならない。
当たり前と言えば当たり前なのだが、これがクラクラと決定的な差を生み出している。
▲掘った場所しか使えないし、敵も移動できない。
クラクラの舞台は地上で、敵は広い空間を自由に移動して攻めてくるので敵の誘導は難しい。
が、ダンジョンキーパーではプレイヤーが掘った道しか通れない。
だから、長い通路に誘導して大砲をぶっ放したり、分厚い扉で時間を稼いでいる間に仕掛け床を起動したりと計画的なトラップの配置ができる。
類似ゲームと比べるとプレイヤーの配置によってわかりやすく防衛力が変化する。
トラップ満載の悪のダンジョンを作り、敵がそれにハマっていく様子を見られるのはなかなか楽しい。
▲よーく見ると進入経路は1カ所だけ。進入経路を間違えると長い通路を一方的に攻撃されながら歩くハメに。
ただ、攻める側は建物を破壊した位置から直接手下を出撃させることができるようになっているので「正面のノコギリをスケルトンにつぶさせて、その後にウィザードを出せば無傷で他の部屋を占領できるはず…」などと順路がわかりやすいことを逆手にとって攻め立たり、魔法を使ったり（魔力は定期的に補充されるので気軽に使える）できるので、一方的に不利でもない。
▲魔法で配置されているモンスターを鶏に変えて倒したの図
元祖のクラクラとはひと味異なる防衛施設を作れるし、攻略もまた違ったものとなっていて楽しい。
翻訳のレベルも高く、ダジャレやユーモアなどバッチリだ。
「ぷぉーん」という独特の効果音なども旧作のままで、雰囲気はかなり移植されている。
▲金持ち倒産！（金持ち父さん）など、シャレは日本でも通じるものに直されている。
難点を挙げるとすれば、それはテンポの悪さ。
建物やトラップを設置するには【インプ】という作業要員が必要で、その初期数は2。
他の同系統ゲームと比べて序盤の建物建築にかかる時間が長い上、掘ってスペースを確保するのにも時間がかかるので「課金しないと全然スムーズにならん！」と諦めてしまう人も多いかも。
独自の面白さはあるのに、導入部分のテンポが悪いのはもったいない。
▲インプをはたくと2倍速で作業してくれるが、序盤から2倍速前提の時間のかかりっぷり。
ただ、それでもゲーム自体は面白いので「悪の魔術師になってダンジョンを作りたい！」と思うならば遊んでみる価値はあるだろう。
クラクラのコピーではなく、違う味になっているので、クラッシュオブクランズ系で変わり種ゲームをプレイしたい方にもおすすめだ。
ただ、ホーニーが妙にフレンドリーだったり、敵の勇者を洗脳して手下にできないなど、前作の要素が削られて自分はイマイチ楽しめなかった。
スマホ版のダンジョンキーパーはコアなダンジョンキーパーファンにはおすすめしない。
追記：
ダンジョンを4LVに上げるために5.5日分の時間が必要と書いたが、バグで4LVに上げられなくなっていただけだったらしい。とはいえ、課金しないときつい。
▲5.5日（インプ2体全投入して2.25日）の長い道。。。
（Ver 1.0.51 GCドラゴン）
アプリリンク：
ダンジョンキーパー (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay 基本無料)
動画：
