まいにちスペランカー (400円 itunes iPhone/iPad対応)
開発:TOZAI GAMES, INC.
課金:追加ステージ(1ステージ100円)
評価:2.5(価格通りに楽しめる)
当時のままの音とゲームが楽しめる。
緩急のある仕掛けのアクションとして今でも遊べる
追加ステージ、無限コンテニューなど追加要素
本気でプレイするには辛い操作性
洞窟に探検家が挑むという題材にたいして、探検家というにはあまりに虚弱な主人公が話題となり、そのタイトルがそのまま「虚弱」を意味する形容詞として使われるほど有名なゲーム『スペランカー』。
そのスマホ版は今までauのサービスである「スマートパス」専用だったが、今回ようやくiOSにも移植された。
ゲーム内容は洞窟の奥深くに眠る財宝を目指して障害を突破する普通のアクション。
操作方法は十字キーにジャンプボタン、そしてアクションボタンの2ボタンで、タッチパネルでもファミコンの操作を踏襲している。
▲おまけ要素として状況に合わせて画面両サイドが変わる。
そして、完全移植なので当たり前なのだが…主人公の虚弱っぷりも健在。
火柱に当たったり、敵に当たったりすると死ぬのは当たり前なのだが…プレイしてみると驚くほどの虚弱っぷり!
まず、有名なところでは「自分の身長と同じ高さから落ちると死ぬ」。
下り坂やちょっとした段差でジャンプをすると、それだけで死ぬ。
いや、それどころか高いところから落ちると着地する前にショック死。
▲現実で言うと、空き缶ぐらいの段差からジャンプしても死ぬ!
さらに驚いたのがコウモリの糞にあたっても死ぬこと。
どう見ても画像ではヘルメットをかぶっているのだが…いや、それ以前にコウモリの糞の質量で死ねるのか!?
ならばと、上+Aボタンでフラッシュ。
明るさにやられてコウモリが逃げるが…するとコウモリを追い払ったフラッシュの燃えカスにあたっても死ぬ。
湧き水に濡れても死ぬし、衝撃・暑さ・寒さ、全てに弱いパーフェクト虚弱だ。
これに加えて操作も難しく、コンテニューもなしと超難易度のゲームで、リアルタイムでは小学生だった自分は手も足も出なかった。
が、今回はなんと「無限コンテニュー」機能が追加され、一番事故死が多いロープアクションはオプションで落下しないように設定もでき、かなりプレイしやすくなった。
▲懐かしんでプレイするにはありがたい機能。
昔は死ぬとスタート地点に戻ってしまうため、プレッシャーとの戦いながらプレイするゲームだったが、今作はちょっと違う。
今作は無限コンテニューでサクサク復活でき、相変わらず難しいながら誰でもだんだんと先にすすめるゲームになっている。
▲死ぬとスコアリセットなので、ハイスコアを狙うならば、昔ながらの楽しみ方も可能。
ひたすら死にながらも先に進み、クリアする。
クリアしてまた最初からやってみると、上達していて序盤がスムーズに進み、楽しい。
相変わらず難易度はキツイながら、そんな遊び方もできるゲームになっているのだ。
すると、「すぐ死ぬ」「超難易度」というイメージだけだった『スペランカー』の良さに気づく。
このゲーム、かなり作りが良い。
仕掛けは横から見てるから簡単に見分けられる落とし穴、ぶつかっても死なない程度の小さい突起物といったものから、落ちたら死ぬ崖に巨大なコウモリや火柱、突如出現するゴースト。
仕掛けの種類は多いし、緩急揃えてさまざまな配置がなされている。
また鍵が必要な謎の扉に爆弾で破壊する岩、トロッコに謎の建築物そして地底湖など、洞窟の冒険アクションを盛り上げる要素がガッツリとある。
▲地底湖にしかないボート…ここまできたという達成感を感じる。
おそらく、アクション大好きなタイプのプレイヤーであれば、懐かしさがなくても今楽しめるだろう。
ただ、そうでない場合は序盤はサクサクと楽しめるが、途中からはやはり辛い。
ロープの高さ調整にロープからの連続ジャンプなど、細かい操作は辛い。
また、死亡時のコンテニュー位置は少し前にとったアイテムの場所になっていることが多く、後半は場合によってかなり厳しいこともある。
また、操作説明はあるものの、細かい説明がないのも辛い。
この辺りは最近のプレイヤーを意識してもう少し説明があっても良かったように思う。
なお、スペランカー全盛期(?)にやりこんでだ強者で「俺は何十周もしたぜ!」という方には朗報がある。
完全新作のステージがたった100円で購入できるのだ。
▲追加ステージはBGMもそれぞれ違う!
ゲームの販売元TOZAI GAMESはファミコン版スペランカーに関わったスコット津村氏が特別顧問を努めており、いわば正当なスペランカーの追加ステージ。
ステージ2は少し難易度高め、ステージ3は超高難度に設定されているので、久々に挑戦してみるのはいかがだろうか。
▲追加ステージはクリアしても周回要素はなくチャレンジモードになっているようだ。
また、ゲームセンターでハイスコアを競いあえるので、今作は周回(スペランカーには終わりがなく、クリアするほどに難しくなってステージ1からまた始まる)するほどに得点が上がる。
昔は自己満足だったが、今回は目に見える形で競えるわけだ。
▲リリース直後なのに1位の人はすでに周回した形跡が!
ただ、タッチパネルの十字キーでは操作が辛いときもあり「コントローラーがあれば!」と思うこともしばしば。
全体的に作りもよく、面白いゲームだが、やり込む気合がなければ楽しむのは難しいと言える。
それでもやる気のあるアクションゲーマー、スペランカーが懐かしみたいプレイヤー、スペランカーというものを体験したい人ならば試しても損はない。
特に昔プレイした人はiPadの大画面でプレイすれば完璧にファミコン気分。
懐かしの「てれっててれてれてれってってて♫」という音楽を聞くだけでテンションが上がるはずだ。
アプリリンク:
まいにちスペランカー (400円 itunes iPhone/iPad対応)