Spider: The Secret of Bryce Manor (itunes 200円 / GooglePlay 197円)
Spider: The Secret of Bryce Manor HD(itunes 200円 iPad専用)
『Spider: The Secret of Bryce Manor』は、人間の屋敷に迷い込んだ蜘蛛を操作して虫を補食するアクションアドベンチャーだ。
特に蜘蛛視点から描かれる屋敷の描写が秀逸で、屋敷には人が住んでいるとも、長いあいだ放置されているとも感じる、ミステリアスな雰囲気が漂っている。
一体、この屋敷にどのような人間がすんでいるのだろうか?
小気味よい蜘蛛のアクションが面白いだけでなく、屋敷に対して好奇心をかき立てられ、一気にプレイしてクリアさせられてしまった。
IGF2009を始め数々の賞を受賞しており、プレイしてみると「ああ、これなら!」と納得させられるおすすめゲームだ。
プレイヤーが操作する蜘蛛の目的は「食べて生き延びること」。
ステージ内にいる虫を捕まえ、一定数食べると次のステージへと進むアクションゲームとなっている。
画面をタッチし、蜘蛛がその場所までカサカサ歩く姿はまさに虫。
スワイプすると目にもとまらぬ姿で「ぴょんっ」とジャンプし、ジャンプ中に虫と接触してそのまま捕食する姿もリアルだ。
蜘蛛をタッチしてからジャンプすると、ジャンプした位置から着地点まで1本の糸が張られる。
糸を3本以上繋げて閉じるとその中が巣になり、巣に入った虫を捕らえることができる。
糸を出す回数には制限があるが、虫を食べると回復する。
アクション部分だけ見ても、蜘蛛の動きが小気味よく、虫の移動パターンを考えて捕まえるのが楽しい。
また、体当たりで電球のスイッチを入れて蛾を集めて捕まえたり、人間の生活空間だった場所ならではの探索、攻略要素があって遊び心も満載だ。
▲スイッチを入れると明かりがついて蛾が捕まえやすくなることも。
西洋画のような雰囲気の屋敷を探索していると、「ああ、蜘蛛の生活ってこんな感じなんだな」と蜘蛛の気持ちがわかったような気分になってくる。
しかし、蜘蛛視点で屋敷の中を探索しているとプレイヤーの頭の中に1つの疑問が浮かぶ。
台所には食器が並べてあり、水も張ってある。
電気が通っているところを見ると廃屋ではない。
しかし、なぜか人間とは出くわさないのだ。
その謎は、全38ステージを通してだんだんと明かされる。
屋敷の中をじっくりと歩き回ると、背景にヒントが隠されていたり、何気なく入り込んだ箱の中に屋敷の主に宛てた手紙があったり、屋敷の住人のことが少しずつわかってくるのだ。
人間では探索できない場所を探し、謎を解いている感覚がなんとも不思議で面白い。
アクションが面白く、そこにストーリー性が上手に融合し、芸術的でありながら面白いアクションゲームとして仕上がっている。
遊びの幅も広く、クリアだけを目指して屋敷の謎に迫るカジュアルな遊び方もできるし、捕まえた虫をまとめて食べて点数を稼いだり、限られた糸で虫を捕まえるパズルアクションとしてやり込むこともできる。
ストーリーモードの【Adventure】だけでなく、タイムがなくなるまでスコアを稼ぐ【Feeding Frenzy】、時間と共に低下する体力を捕食して回復させながら進めていく【Hunger】、通常より糸が少ない【Precision】の合計4モードがあり、ボリュームも十分だ。
画面が小さいとやや操作に不満を覚える箇所もあるが、それ以上にユニークで面白いゲーム。
ゲーム内容ももちろんよかったが、自分は蜘蛛の視点を体験できるという点だけでも面白かった。
虫が嫌いでなければ誰にでもおすすめできるゲームなので、ぜひプレイしてみて欲しい。
評価:3.5(面白い)
おすすめポイント
西洋絵画のようなグラフィック
音楽も複数用意されており飽きさせない。
屋敷の謎に迫るストーリー
蜘蛛らしく楽しいアクション
気になるポイント
拡大して画面を見ていると、移動できない。
課金について
なし
(GCドラゴン Ver1.4)
アプリリンク:
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動画: