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レビュー:ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードⅡ 爽快感アップ、理不尽度ダウンで優しくなった最新作

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タイトル ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードⅡ
ジャンル アクション
価格 600円
アプリ内購入 なし
日本語対応 あり
販売元:SEGA | Version:1.0.1 | GameCenter:実績・ランキング | 対応機種:iPhone / iPod touch /iPad | レビュアー:トシ
評価:2.5(価格通りに楽しめる)
美しいグラフィック
高速で縦横無尽に走る爽快感
メタルソニックステージがプレイ不可
移動キーが少し使いづらい。
iPad2以上でないと処理落ちやフレーム落ちを感じる。
一部のステージが単調
メガドライブから続く、超高速アクションゲームシリーズ『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』。
その正当な続編として2010年に発売された『ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソード1』の続編。
エピソード1発売から1年以上経っても続編が出なかったため、一時期は「もうでないのではないか」と言われていた。
が、2Dだった前作に対してフル3Dにモデルチェンジ、iPhoneのゲームの中でもハイレベルなグラフィックでリリースされた。
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が、事前情報によるとこのゲーム海外のレビューは軒並み低得点(Checkpointによる参考記事)。
かなり気になっていたのだが…プレイしてみたら爽快に楽しめて良い意味で肩透かしを食らった。

ゲームの基本は横スクロールのマリオ型アクションだが、超高速でステージを駆け回る爽快感がこのシリーズの特徴で、ものすごい速度でダッシュしてステージを縦横無尽に行き来する。
そのスピード感は3Dになっても健在…どころかますますパワーアップ。
ステージを進んでいるだけで楽しい。
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操作は移動キーとジャンプ、タッグボタン。
移動キーとジャンプボタンについては前作と変わらずだが、タッグボタンのおかげでゲームが大幅に面白くなっている。
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タッグボタンでできることは3つ。
空中で使うとテイルズにつかまって空を飛び、水中では好きな方向へ泳いでいける。
地上で使用すると二人で回転して強力な攻撃を繰り出す(これは高速な移動にも使用できる)。
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特に「空を飛ぶ」というのが重要で、このゲームの欠点を大幅に軽減することに成功している。
ソニックは高速移動が売りの反面、高速移動中に穴があってもジャンプが間に合わなかったり、逆にジャンプしすぎてしまったりと「事故死」のストレスが多いゲームだった。
それはもう後の方になるとステージを覚えていないと進めない覚えゲーになるほど。

が、空を飛べることで穴に落ちたりジャンプしすぎても、飛んでフォローすることが可能になった。
これによって難易度が下がったのは賛否あるかもしれないが、事故死によるストレスが驚くほど減っただけでなく、覚えなくてもステージがクリアできるようになったのだ。
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「落ちたら死ぬのかコースが続いているのかわからない」という欠点も落下注意のマークが出てわかるようになったし、何かしらの仕掛けがある場所は立て札で何をすればいいか指示がある親切なゲームに生まれ変わってもいる。
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コースも直線が多くなり、最初から最後までスピード感を楽しめるゲームに生まれ変わった。
やたらに凝ったギミックや、かなり厳しい後半ステージというソニックの伝統は薄れ、直線が多いせいでコースが単調に見えることもあるものの、これはこれで爽快で楽しいライトユーザー向けのソニックに仕上がっている。
恐らく、海外ではこれがやりごたえなしと判断されて評価が低いものと思われる。

やりこみ要素としては、シリーズ恒例のカオスエメラルド集めがある。
ノーミスでゴールまでたどり着くと出現する黄金のリングをくぐるとボーナスステージへ。
ひたすら奥へ向かって走っていく左右移動+ジャンプだけのステージで、規定の数のリングを集めると「カオスエメラルド」をゲットできる。
いつも通り、後半の覚えゲー度は半端ではなく、また移動キーが微妙に使いづらいのでストレスの元。
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もう1つは1ステージに1つ隠されているレッドコイン収集。
こちらは結構わかり易い場所にあり、比較的簡単に集めることができる。

全体としてみると、かなり面白くできているアクションなのだが、難点が3つある。
まず、iPad2以上でないと(iPhone4Sでさえ)処理落ちやフレーム落ちが存在すること。
高速アクションでフレーム落ちはさすがに厳しく感じるプレイヤーもいるだろう。

また、移動キーの操作性はいまいち。
なれれば十分プレイできるものの、それでも時折イラつきを感じる。

最後に、前作を購入して同じ本体に入れているとプレイできるおまけ、メタルソニック編をプレイすると落ちてしまうこと。
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ただ、それでも十分に600円の価値がある爽快アクションに仕上がっている。

続いて恒例の機種による比較(クリックで写真拡大)。
光のエフェクトなどは変わらないものの、iPhone4S以上だとテクスチャがくっきりしており、ソニックのモデルも精細になっている。
プレイ中は気にならないが、iPhone 4SやiPad2でプレイすると「おお、きれいだ」と思うことは間違いない。
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こちらは拡大したもの。
花の周りを舞う蝶もiPodでは存在せず、細かいところでも旧機種で動くように調整しているのがわかる。
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プレイに際しては最新機種のほうがロード時間が短めだし、処理落ちも控えめ。
プレイできない程に差が出るわけではないが、できれば性能の良い機種でプレイしたい。
iPhoneなどでもプレイは可能だが、移動キーがいまいちなので、もし完全に楽しみたいならばプレイステーション3やXBOX360などのコントローラーがある機種が最適、というのも付け加えておこう。
評価はメタルソニックのバグや移動キーの問題を考えても、ゲームが面白かったので2.5。
現在は操作性や追加ステージなど「あるはずだったもの、あって当然のもの」がないためにこの評価だが、バグの修正と操作性の向上があれば3.5ぐらいまでは考えられる。

ソニック・ザ・ヘッジホッグ4 エピソードⅡの詳細・DLはこちら

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