これはRucKyGAMESの日記か…!?「大手メーカーが作らない「B級」iPhoneゲームが売れる50の理由」
AppStore で B級ゲームを売り続ける妖精、RucKyGAMES。
日本の AppStore を語る上で彼の存在を欠かすことはできない。
生きながらにしてすでに歴史の一部と言ってもいい存在だ。
そんな彼が本を出したというのだからこれは紹介せずにはいられない。
本日は『大手メーカーが作らない「B級」iPhoneゲームが売れる50の理由』を紹介しよう。
大手メーカーが作らない「B級」iPhoneゲームが売れる50の理由などと言っているが、実際のところは50章にわかれているだけ。
しかも前半部分は今までの RucKyGAMES の歩みである。
「○○は何本売れた」
「○○を試してみた、ダメだった」
RucKyGAMESの赤裸々な日記のようで、RucKyGAMES独特の「適当」っぽい調子で語られている。
後半は AppStore に対する分析やアプリの内容と収益を上げる方法、 RucKy流ポリシー語りなど。
この時点で RucKyGAMES ファンなら買いだが、iOS 系の開発者と業界関係者の方にもお勧めだ。
一見ふざけた日記のようだが、彼の日記・アプリ分析で見られる細かな「気づき」は非常に私の実感に近かったし、はっとさせられることもあった。
「殴ればいい」「The・土下座」などが上位にくる、現在の AppStore の様子をリアルに捉えている。
中でも感心したのは
「缶ジュース1本に満たない85円のアプリを買うとき、AppStoreのユーザーは幕の内弁当でも買う気分」
というところ。
AppStore のユーザーはケチだな…では済まされない切実な実感が伝わってくる。
これまでの無料系 AppStore の流れを包括しつつ、未来へ占う材料が詰まった1冊。
ぜひ iOS 系の開発者と業界関係者の方には真面目に読んでいただきたいと思う。
どちらかと言うと AppStore での売り方、実情、戦略といった「商品」としてみたアプリの話なので「ちょっとiOS系の開発書や、面白本探しています」という方にはおすすめではない。