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レビュー ギャングスター:RIO City of Seint

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タイトル:ギャングスターRIO:City of Saints
ジャンル:クライムアクション
価格:600円
アプリ内購入:ゲーム内通貨購入(ゲーム内でも入手可能)
日本語対応:あり
Retina 対応:あり
レビュアー:トシ
販売元:Gameloft | Version:1.0.0 | GameCenter:独自実績対応 | 対応機種:iPhone / iPod touch / iPad

評価:3.0(面白い)
+3GS でもきっちりプレイできる。
+作りこまれた世界
+エグイまでに進化したギャングストーリー
-シモネタや犯罪行為がダメなら確実に楽しめない
-ミッションの難易度が高め

クライム(犯罪もの)アクションシリーズの3作目。
西海岸、マイアミと来て今回はリオデジャネイロを舞台に、自分と恋人を暗殺しようとした相手を探して主人公「エンジェル」が暴れ回る。
本日はゲームロフトの人気シリーズ最新作、『ギャングスターRIO:City of Saints』を紹介する。

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基本的には与えられるミッションをこなして行く一本道ストーリーのミッションクリア型アクションで、ギャングもの映画の主人公になったような気分を味わえる。
ミッション内容は潜入からカーチェイス、暗殺まで幅広くあるが、基本的にすべては犯罪行為。
プレイヤーが出来る行動も、車を盗んだり、人を殺したり…というもの。
無茶な運転をしたり、人を殺したり、ミッションをこなすことでリスペクトポイントを入手してレベルアップしていく姿はまさにギャングだ。

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シリーズを通じてストーリー重視路線だったが、今回はそこが大幅にパワーアップ。
キャラクターがリアルになり、セリフも単なる人形劇ではなく口の動きまで伴った人形劇へ進化。
よりストーリーが伝わりやすくなっているが、今回は格段に映像面で進化したため見た目にも犯罪行為がエグイ。

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翻訳面もパワーアップして表現もそれっぽくなり、かつ露骨なシモネタも多くて前作まで大丈夫だったプレイヤーでも今作は多少違和感を覚えるかもしれない(スクリーンショットはマイルドなもの)。
少なくとも、非現実とはいえ犯罪行為を行うのに抵抗がある方には全くおすすめしない内容に仕上がっている。

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前作からの変更点というとレベルに応じて様々な衣服・装飾品を購入してキャラクターの姿を変える(とはいえ、能力が衣服で変わるので好き放題に変えるのはクリア後になるが…)ことができたり、自宅ができてそこで装備を変更できたりと、細かいところが多い。

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盗める乗り物が増えたり、射撃戦では障害物の陰に隠れられるようにもなったりとカスタマイズ・アクションがどこも少し強化されている。
順当に前作を進化させた感じで、前作までのファンならば間違いなく楽しめるはず。

そして、このゲームのもう1つの楽しみといえばオープンワールド(現実世界を擬似的にシミュレートし、なんでもできる空間)を探索して楽しむこと。
リオデジャネイロをつくりこんであり、街並みや人の歩き方は細かく、歩いているだけで発見がある。
映像面で長足の進化を遂げているだけでなく、酔っ払いや一般人など人の歩き方も様々。
自動販売機を壊すとジュースが出てくるなど「小ネタ」を探したり、隠しアイテムを探したりといろいろ楽しめる。
この面でも大幅に強化されていると言っていいだろう。

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このゲームの面白さは犯罪行為を行ったり、街の人を殺してみるところだけにあると誤解されていることが多い。
レースや銃撃戦、潜入などさまざまなミッションが行えるものの、1つ1つの質は低く、専用のゲームにははるかに劣る。
犯罪的ストーリーを味わうための雰囲気作りのミッションと言っていいぐらいで、ゲーマーに訴えるものはそこにない。

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が、このゲーム一番の面白さはオープンワールドでそれらが自由にできることだ。
そして、それらの行動を通じて「発見」することにある。
すべての車が交通ルールを守っていることに気づいて「じゃあ、目の前に車を放置してみたらどうなるかな?」「曲がるときにはバックライトがつくかな?」などとメーカーが作った仮想現実がどこまで作りこまれているか、それにプレイヤーが悪戯するとどうなるのか…そういった無駄な作り込みを見つけて知的好奇心を満たす「発見」が楽しいのだ。

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今回の進化でようやくギャングスターもそれを楽しめるぐらいになってきたように感じる。
そういった遊び心を楽しめるプレイヤーかつ、「仮想空間での犯罪行為」に抵抗がなければお勧めのゲーム。
オープンワールドについてはあくまで「携帯ゲームとしてすごい」レベルだが、携帯でここまでやったことを評価して3.0としたい。
重ねていうが、人を選ぶのでこの評価についてもゲームの内容が許せるプレイヤーに限る。

最後に1つ。
このゲーム、iPhone 4S だともっとも美しい映像で楽しめるが、なんと iPhone 3GS でも露骨に見た目が悪くなるものの問題なく遊べた。
飛行機などで遠景が見えるときは遠くを省略したり、ディティールを劣化させることで負荷を軽減する工夫が行われており、どんな状況でもほぼ快適。
ゲームロフトの技術力の高さを伺わせる。

スタッフコメント
トシ:
ゲームロフトのゲームには◯◯っぽいゲームが多いが、多くは元の設定を丸ごと持ってきつつもスマートフォンの限界でそのまま移植できなかったり、元のゲームがもつ面白さの核を模倣できずに結果的に違うゲームになることが多かった。
が、ここまで来るともうグランド・セフト・オート3ぐらいは再現できそうに思える。
今までは良くても、今度は全く同じものを作ったらそれはそれで問題が起きそうな気が…。

ギャングスターRIO:City of Saintsの詳細・DLはこちら(itunes)


ちょこっと攻略
(というか裏技)
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今回は銃撃戦ミッションが多く、中には難易度が高いものもある。
どうしてもクリアできないときは自宅のベッドを使おう。
なんと、寝ればねるだけ体力が増える。
10回ぐらい寝てからミッションに向かえば何度撃たれても死なない。
こんなバグもオープンワールドの華!?