タイトル:グルーヴコースター
ジャンル:リズムゲーム
価格:250円
日本語対応:あり
Retina 対応:あり
販売元:タイトー | Version:1.0 | GameCenter:実績・ランキング対応 | 対応機種:iPhone / iPod touch / iPad
総合評価:4.5(名作)
+曲が良い
+音を出していて気持ちいい
+スタイリッシュで斬新な演出
+値段に比べて曲数が多い
グルーヴコースターの詳細・DLはこちら(itunes)
2009年に発売され、瞬く間に高い評価を得てベストセラーとなったタイトーのシューティングゲーム、「スペースインベーダー インフィニティジーン」。
グルーヴコースター(Groove Coaster)はその流れを汲むゲームとして、インフィニティジーンのゲームデザイナー、石田礼輔 氏が送り出したリズムゲーム。
はっきり言って、タイトー+石田氏(どちらもタイトーなのだが…)という布陣は超豪華。
iPhone でゲームをする方向けにカイロソフトの『ゲーム発展国++』(上のゲーム画像)で例えるなら「ファンタジー」+「RPG」ぐらいの相性の良さ。
開発・販売を行うタイトーは古くからゲーム音楽に力を入れており、 Zuntata (wikipedia) という名前で音楽部門をブランド化していた「ゲーム音楽に強い」会社。
デザイナーの石田氏はインフィニティージーンで一躍有名になったが、それ以前からフィーチャーフォンのゲーム開発を担当していた頃に音楽とピンボールの融合ゲーム、 トランスピンボール を開発するなど音楽とゲームの融合について定評があるデザイナー。
ゲーム音楽に強い会社+音楽ゲームに強いデザイナー+インフィニティージーンの実績。
これでは期待しないほうが無理というもので、私自身は発売時に期待通り楽しめるか不安なほど高い期待を抱いていた。
そして発売日にこわごわ触ってみると…そこには期待を遥かに超えた、 iPhone のリズムゲームとしては他の追随を許さない最高のゲームがあった。
基本システムは非常にシンプル。
一本の線上を「アバター」と呼ばれるキャラクターが走り、前方から迫ってくる「ターゲット」と重なった瞬間に画面をタップするだけ。
うまくタイミングが合えば曲に合わせたサウンドがなり、画面上部の「グルーヴゲージ」が増加していく。
ステージ終了時にグルーヴゲージが一定以上になっていればクリアとなり、次の曲が出現する仕組みだ。
ターゲットには「特定方向へフリック」するもの、「画面を長押し」、「連打」、「ひらすらにこする」など特殊なものもあるが、画面のどこを触っても大丈夫なので操作性で問題を感じることはなく、片手でもらくらくプレイ出来る。
やり込み要素として「AD-LIB」という要素があり、これは「ターゲット」が存在しない場所でも特定のポイントでタップすると鈴の音がなって得点・コンボ加算となるシステム。
音に合わせて適当にタップするだけでも発見できるし、「ターゲット」の側でなければ「AD-LIB」ポイントでなくともクラップ音が鳴るので、遊びながら曲をアレンジしているような楽しみ方もできる。
昨今の音ゲーのようにハードモードでも超難しい、というほどではないが、遊び込める懐の深さはある。
そして Zuntata が担当する曲はノリが良く、リズムゲームの根本である「曲の良さ」を楽しめるし、プレイヤーが操作した箇所で音がなるため、上達してタイミング良く操作できるようになるほど、タップで発生するサウンドと曲が咬み合って「自分が音楽を作り出している」感覚に浸れる。
iPhone のゲームとしても、リズムゲームとしても基礎は十二分にできていると言えるだろう。
ここに、このゲーム最大のセールスポイントである脳みそがぶっ飛ぶほど没入感のある演出がかぶさってくる。
カメラワークは曲に合わせて緩急付けて自在に変化し、ダイナミックに迫るかと思えば離れていく。
レースゲームのリプレイのようにかっこ良く見せる特化していて、レトロ感がありつつスタイリッシュ。
この演出はリズムゲームではかつてなかったものだろう。
「ターゲット」をタップするとステージに合わせたエフェクトが発生したり、連続で音を鳴らすのに成功すると演出が豪華になっていくなど、プレイヤーの操作に対する反応が豪華。
その様子は「アバター」が豪華な演出の一本道を走る、光と音のジェットコースター。
正しくグルーヴコースターの名前そのもので、iPhone でも小さい画面とは思えないほどの没入感がある。
特にヘッドホンでプレイすると世界と切り離されたようなトランス感。
このゲームをプレイしている間だけ、感覚的に iPhone の画面が広く感じるのだ。
思えば iPhone には 太鼓の達人 や JuBeat など有名なリズムゲームが移植されてきたが、太鼓を叩いている感覚や光のエフェクトによるトランス感など、アーケードにあったサウンド以外のプラスアルファの要素は一切カットされていた。
サウンドとそれっぽい操作で「そのゲームっぽい」感覚は味わえるものの、リズムゲームで重要だった音以外の光や触感など「感覚的なもの」は一切ない状態。
(そういったモノが重要だからこそ、家庭用のビートマニアのスペシャルコントローラーや太鼓型コントローラーが売れるわけだ)
だが、グルーヴコースターは iPhone / iPad 用にゼロから設計され、操作性・サウンド・音以外の感覚的なフィードバックなど、ゲームセンターなどでヒットしたリズムゲームの要素を全て持ってくることに成功した上で、斬新な演出を上乗せ。
現時点では iOS のリズムゲームの最高峰かつ、ゲームとしても新しい。
さてここまで触れてこなかったが、インフィニティージーンの流れをくむということで雰囲気はそれっぽく統一されている。
グルーヴゲージを貯めると徐々にレベルアップするシステムはジーンを貯めるシステムにソックリで、レベルアップするたびに新しい「アバター」(アバターによってゲージがたまりやすくなったり、ガイドが表示されたり特殊能力がある)や、ゲーム中のエフェクトを変化させる「スキン」がどんどん追加され、ゲームをアレンジできるようになる。
また、プレイスタイルに応じてプレイヤーごとに変化するスタッフロールステージは音楽から自動生成されるステージ、ステージの表示には樹形図というように、インフィニティージーンっぽい要素が随所に見られる。
アプリ内購入要素もあり、1曲で85円で追加曲が購入できるほかにゲームが楽になるアバターや使いきりのアイテムを現金で購入できる。
定価250円で初期状態で16曲+スタッフロールステージで計17曲が用意されているのに比べて追加曲が高く見えるが、Jubeat が4曲で450 円(1曲あたり約112 円)、太鼓の達人が5曲で 600 円(1曲あたり120 円)と比較するとかなり安い。
カジュアルにも楽しめて、音ゲーマーも満足、片手で短時間でもプレイできる。
iOS 用のゲームに求められる要素を満たしつつ、アーケードにも負けないリズムゲームの要素全部入りのゲームになっている。
ボリューム的にも250円で17曲というのは有名リズムゲームとしては最高のコストパフォーマンス。
質・量ともに他のリズムゲームの追随を許さない完成度で、iPhone でゲームをするならば絶対に押さえておきたい1作。
リリースから10日間は85円セールということで、買わない手はない。
プレゼントのお知らせ
期限は8/1まで。
当選者は8/2にコードがtwitterのメッセージで送信されるので、できれば@gamecast_blogをフォローしておいていただけると助かる。
よくわからない方は、PC版のこの記事のページにあるtweetボタンからそのままツイートすればOK。
無料ゲーム派の方もこの機会にぜひ。
外れたら観念して買って有料ゲームデビューする方向で。
当たらないでもいいという方は、すでにプレイしている感想などを一緒に添えていただければ抽選対象外とします。
終了しました。