タイトル | Ascension: Chronicle of the Godslayer |
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ジャンル | カードゲーム |
価格 | 450円 |
アプリ内購入 | 買い切り拡張セット購入250円 |
日本語対応 | なし |
販売元:Playdek | Version:1.2.1 | GameCenter:なし| 対応機種:iPhone / iPod touch / iPad | レビュアー トシ |
デッキを構築していく楽しさ |
お手軽に楽しめるオンラインプレイ |
1人用のテンポの良さでやめどきが見つからない。 |
拡張セットも提供するアップデートの安定感 |
複雑な局面になると AI が最大1分程度固まる |
2008年に発売されるや、瞬く間にカードゲーム界を席巻したゲームジャンルがある。
「デッキ構築系」と呼ばれるジャンルで、山札の中からプレイヤーが順番にカードとっていき、自分だけのデッキ(カードの束)を作って対戦するカードゲームだ。
Ascension: Chronicle of the Godslayer(以下、Ascension)はそんなデッキ構築型のカードゲームを iOS に移植したもの。
華々しい受賞歴はないがデッキ構築型の面白さをうまく抽出しつつ、お手軽にプレイできる秀作だ。
順番にカードを出して場札を取得していき、プレイヤー間の合計得点が一定得点以上になったとき、得点が一番高いプレイヤーが勝利する。
一定得点は人数ごとに変動するが、ゲームの基本は変わらない。
自分だけのデッキを構築していく過程のジレンマが楽しい。
初期は弱いカードしかないデッキから始まり、徐々に場札から協力なカードを取得してデッキを強化していく。
カードには魔力と戦力、そしてカードによっては特殊能力があり、魔力は場札から新しいカードを取得するのに必要、戦力は得点が高い魔物カードを倒すために必要。
このあたりのバランス感覚が駆け引きになってくる。
デッキが完成してその力を炸裂させたときの爽快感は格別。
得点を取らずに力を貯め、カードの特殊能力を組み合わせたコンボ(連携)が決めて逆転するのはマグマを貯める火山のよう。
噴火して他のプレイヤーを蹂躙するときがとにかく爽快。
小技をなんども繰り返して勝利するやり方などプレイヤーの数だけ戦術があるし、ゲームにもそれだけの懐がある。
「自分の思い描く理想のデッキ」を目指して戦い、それを実現させるための「駆け引き」と、現実的なところを探る「戦術」が融合している楽しいカードゲーム。
全体に分かりやすく、ゲーム内容としてもかなりよく出来ている。
ただ、実はこのデッキ構築系カードゲームにはドミニオンという名作があり、それに比べるとおとって見えるのは否めない。
しかし、iOS 版はそう思っている方でもプレイして見る価値がある。
ゲームは最大4人対戦まで可能で、コンピューターの AI のレベルは2段階まで。
弱いAIはかなり弱く、強めのでもそこそこ。
だが、運の要素を考えると熟練のプレイヤーでも負けることはあるし、適度に勝てる1人でプレイしていて楽しい強さの AI。
その上でオプションでゲームスピードを早くすると超サクサクで動くのが肝。
このテンポの良さは実際のゲームではありえないほどで、面白さは「別のゲーム」の域に達している。
対戦ゲームだが、1人用でもやめどきが見つからない。
実際、やめられなくて本の執筆に支障をきたしかけた。
さらにオンライン対戦も完備。
オンライン上では特に登録なしでも 3G 回線で非同期(リアルタイムではなく、空いた時間で順番に手番を進めていく方法、もちろんリアルタイムでも可能)対戦がお手軽に楽しめる。
複数のゲームを同時に進めることも可能で、「非同期対戦だと長くなって思いっきり楽しめない」というプレイヤーでも安心。
追加カードセットを購入すると少し複雑なルールのカードが加わってまた違った味のプレイも可能。
今後もアップデートで追加されるとのことで、非常に期待の持てる。
原作ゲームが5000円以上することをぬきにしても、サクサクでやめられない1人用モードだけで450円は破格。
その上オンラインも付いてきてもうやめられない。
紹介が遅れてしまったが個人的には2011年 iOS ベストカードゲームだった。
スタッフコメント
トシ:
万人向けかと言われると悩むところで評価3.5との間をさまよったが、結局プレイ時間に嘘は付けないということで4.0評価。
ボード・カードゲーマーはプレイしなければ損。
プレイ方法についてはゲームキャストできっちりガイドを用意する予定なのでお楽しみに。
Ascension: Chronicle of the Godslayerの詳細・DLはこちら(itunes)
動画:
Amazon