レビュー:Dragonslasher
タイトル:Dragonslasher
ジャンル:アクションRPG
価格:無料(85円でフルバージョンへ)
日本語対応:なし
Retina 対応:なし(ただし、見づらくはない)
販売元:BoyAndWitch | Version:1.3 | GameCenter:なし | 対応機種:iPhone / iPod touch
総合評価:3.5(かなり面白い)
+歯ごたえのあるアクション
+再挑戦がしやすい仕組み
+効果音とシルエットのみの雰囲気ある演出
−難度が高めなので人を選ぶ
DragonSlasherの詳細・DLはこちら(itunes)
デモンズソウル(wikipedia)というゲームをご存知だろうか。
雑魚も含めて全ての敵、様々なトラップがプレイヤーキャラクターを殺しに来る高難易度にもかかわらず、試行錯誤でクリアできる設計・作り込みでコアゲーマーの人気を得たプレイステーション3のゲームだ。
本日はお手軽・短時間で楽しめるゲームが人気の iPhone 市場の流行に逆流し、デモンズソウルのよう高難度で何度も死ぬ面白い2Dアクションゲーム、Dragonslasherを紹介する。
このゲームはForest、Cave、Snowy Mountain、Volcanic Regionの4ステージを行き来して金を稼ぎ、その金でパワーアップして奥のステージへ進み…というサイクルを繰り返して最終的に邪悪なドラゴンを討伐することが目的のアクションゲーム。
シルエットだけのグラフィックは豪華ではないが影絵のようで、環境音だけのサウンドも合わせて雰囲気が出ている。
アクションゲームとしての操作性もいいしで基本部分はよく出来ている。
しかしながらドラゴン退治に向かう主人公は初期状態では普通の人。
左右の移動と振りの遅い攻撃・防ぎきれない攻撃が多い防御・完全無敵の前転が主人公の行動のすべて。
重い武器を装備すると露骨に攻撃速度が遅くなるし、プレートメイルを持つだけで重くて走れなくなる始末。
前転の完全無敵だけがかなり強いので、前転ばかりでゴロゴロ転がりながら必死に戦う事となる。
その上、前述のとおり敵は本気でプレイヤーを殺しにくる。
敵の攻撃を4回ぐらい喰らえば序盤でも死亡。
それどころか主人公は攻撃を食らったあとにのけぞって一定時間行動できなくなるため、2人以上の敵に交互に攻撃されると永久にのけぞり続けて即死することも。
1回クリアすると選択できるようになるハードモードでは2発で即死なのでマゾプレイヤー大喜び。
そんな主人公が敵と相対したとき、とる行動はとにかく慎重になる。
ファミコン・スーパーファミコンのゲームのように敵の種類を見極め、「こちらの攻撃が届くぎりぎりの距離で地道に切る」のがまず正解。
敵が複数いるときは不利になりがちなので「ちょっとずつ近づいて1人ずつ始末」するのも常套手段だ。
上級者向けだが「敵の動きを見切って背後から切る」ことが出来れば最高。
前転・移動で攻撃中の敵の背後に回り、攻撃が間に合うと「Backstabbing」の赤い文字が表示されてダメージ2倍だ。
ゲームが進んで、魔法を覚えていればそれを使う選択肢もある。
面白いことに、あまりにきつければ逃げて先に進むこともできる。
ボス以外の敵は無理して倒さずとも、ステージ内の宝箱を漁ればアイテムやお金はかなり手に入るようになっているので、これも1つの選択。
ステージの仕掛け vs プレイヤーの攻略のガチ勝負だ。
そんな難度が高めのDragonslasherだが、プレイヤーの挑戦意欲をかき立ててくれる仕掛けもきっちりある。
それは「所持金は全て死んだ場所に置かれる」システム。
ゲーム中に死ぬとその場所にプレイヤーの所持金全てが設置され、次回のプレイで拾うことができなければ消滅してしまう。
このゲームには経験値の概念がなく、能力アップ・魔法の習得などは全てお金と引き替え。
死んだ場所に金を取りに行くのは厳しいが、取りに行かなければ大損。
かくしてプレイヤーは前回死んだ場所へお金を回収しにいくものの、ひたすらに金を拾っては死ぬを繰り返すことになる。
厳しいシステムだが、ひたすらに攻略方法を考えて挑戦を繰り返しているうちにプレイヤーの腕が上達する仕組みで、貴重なお金を勿体無いと思うプレイヤー心理を突いたシステムと言える。
なお、オートセーブなので死亡前に戻ってやり直すのは不可能。
ステージの探索要素、ハードだけども攻略できるバランス、結構気持ちのいい効果音、操作性など全体的にハードだけど丁寧につくってある印象。
最近のゲーマーにはデモンズソウルのような味のあるアクションゲームとして、オールドゲーマーであればファミコン時代の2Dアクションゲームといった感じで楽しめるはず。
お手軽・気軽にやりたいゲーマーには向かないかもしれないが、無料部分でもかなり遊べるので試してみるのも悪くない。
案外マゾゲーマーとして目覚めるかも。
そしてこのゲームが面白ければ、PS3のデモンズソウルと続編・ダークソウルも楽しめる可能性が高いので気が向いたらどうぞ。
動画を見て興味を持ったら是非
ちょこっと攻略
最初に戸惑うのは1マス分ある空白をどう抜けるか。
足場の境界からキャラクター半分ぐらい出たところで、シールドボタンを押しながら方向キー(前転操作)で飛び越えることができる。
次に悩むのはステージ選択。
最初はどこにいってもいいが、forestとcaveあたりが無難。
どのステージも3以降厳しくなるので、「厳しい」と思ったら別のステージの1面に行ってみるなどすると良い。
通り抜けられる壁、見えないけどある階段(階段ボタンだけ表示される)、壊せる壁などステージ上にある宝箱は仕掛けで隠されていることも多い。
ちょっと詰まったら宝を探しながら敵を倒してみるのもいいかも?
物を持ち過ぎて動きが遅くなったら、街の預かり所で預け(DEPOSIT)れば大丈夫。
取り出すときはTAKE BACKだ。