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レビュー:PD -prope discoverer-

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タイトル:PD -prope discoverer-
ジャンル:脱出アドベンチャー
価格:350円
販売元:PROPE | Version:1.0 | GameCenter:なし| 対応機種:iPhone/iPod touch/iPad

トシの評価: 3.0(面白い)
+どこを切り取っても絵になる美しいグラフィック
+独特の世界観を感じる
−ボリュームが少ない

PD -prope discoverer-の詳細・DLはこちら(itunes)

無人の謎の城から脱出する脱出アドベンチャー。
Unreal Engine で作られているだけあってグラフィックは頭ひとつ抜けている。
ゲーム内容は図形で表示されるヒントから、扉の鍵となるカードを探し出して先に進む探索アドベンチャーで新しいものではないが、美しい世界を自由に歩き回れる楽しさがある。
iPad2 では特に美しいグラフィックで表示されるので、iPad2 ユーザーに特にオススメ。

開発元の PROPE はあのソニック・ザ・ヘッジホッグの生みの親と言われる中裕司氏がセガから独立して作った会社で、元々家庭用ゲームを手がけているだけあって技術力は十分。
中でも Real Skijump HD はグラフィックも美しく、100万DLと iOS アプリメーカーとしても実績がある会社だ。
PD -prope discoverer- はその名前の通り PROPE が製作した探しものアドベンチャーという意味。
名前から連想されるように、Unreal Engine を使用した PROPE の技術デモの意味合いが強い内容だが、美しい世界を探索するというだけで十分楽しめる。

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プレイヤーには一切の説明はなく、カードが目の前に貼られた檻にからゲームはスタートする。

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カードをタップすると道が開き、その先にはまたカードの隠された箱庭とカードの場所のヒントが記された石版が並んでいる。

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ヒントをもとにカードを探し当てるとまた先にすすむための道が開けるという仕組み。
移動の右スティックと視点を動かす左スティックを使用したオーソドックスな操作もあり、説明を受けずとも簡単にルールが分かる仕組みはさすがベテランの会社といったところ。

ゲーム内容としては3つの扉を開け、飛行船に乗って脱出するまでの時間を競う脱出ゲームで、プレイ時間そのものは短い。
毎回カードの隠し場所が変わるので繰り返して遊べないこともないが、1ゲームは短ければ10分、悩みに悩んでも1時間といったところ。
(なお、私の初回プレイは13分、2回目は30分だった)

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だがこのゲームの真価はそういったプレイよりも、美しい世界を自由に動きまわって雰囲気を堪能できるところにある。
同様のゲームに dream:scape が存在するが、グラフィックのクオリティやわかりやすさはこちらが遥かに上
平和で明るく、光りあふれる世界になぜ人がいないのか。
ここが一体どこなのか。
どこを切り取っても絵になる世界は異世界を探索しているような不思議な気分にさせてくれる。

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Epic Citadel など世界を自由に動き回って探索するゲームが好きな人におすすめ。
iPhone 3GS 以降と iPad に対応しているが、 iPad2 だと特別綺麗なので、 iPad2 ユーザーは iPad2 の性能を楽しむために購入するというのもありだろう。
時間を競うゲームなのに Gamecenter に対応していないのは疑問が残るが、世界を堪能するためのゲームなのであまり気にはならない。

グラフィックや雰囲気を味わうゲームなので、 iPad2 でなら評価3.5、Retina対応機器なら3.0、そうでなければ2.5だろうか。
今回は間をとって3.0とした。
雰囲気ゲーなので人は選ぶが個人的にはかなり気に入っているゲーム。
最後に無圧縮の iPad2 のスクリーンショットと公式動画を載せておくので、表示してみて「欲しい」と思ったら買いだと思う。
日本発の数少ない Unreal Engine を使用アプリということで、Prope には今後も磨きをかけていいものをつくっていって欲しいと思う。

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お気に入りのスクリーンショット。
記事一番上のiPod touch画像とだいたい同じアングルでiPad2を使ってとってみたが、遥かに豊かな色彩で表示されている。
これを見て買いたくなった人は私の仲間だ。


公式動画