レビュー:ローグライクな傑作パズルRPG Dungeon Raid
タイトル:Dungeon Raid
ディベロッパー:Alex Kuptsov
プレイ時Version:1.2.2
ジャンル:パズルゲーム
価格:350円
RPGのバトル要素とパズルが上手に融合し、ひたすらハマる3マッチパズル。
ただ消すだけではなく、敵タイルとのバトルを意識した戦略が必要になる新鮮なプレイ感がある。
既存の3マッチパズルにあきたプレイヤーにもぜひ試して欲しい、新しい定番3マッチパズルゲーム。
パズル meets RPG
基本的システムはAzkendのような「一筆書きで同じタイルを消す」パズルゲーム。
しかし、タイルを消すこと事態がダンジョンを冒険しているような要素を持っている。
ドクロのタイルはモンスター。
消さず残しておくと攻撃してくる。
コインを消せばお金がたまり、薬を消せばHPが回復する。
シールドを消すと防御が強くなり、剣はガイコツを巻き込んで消してくれる。
また、プレイヤーにはHPや防御力、攻撃力があり、スキルという必殺技がある。
HPが減ったら薬を飲んで回復し、剣のタイルでドクロタイルを位置を調整する。
お金がたまると装備がパワーアップし、敵を倒していけば経験値が溜まってLVUPするシステムはまさにRPG。
ひたすらにタイルを消し、敵と戦うパズルをHPが0になるまで続けてハイスコアを競う姿はパズル。
お金ためからバトルまで、RPGの冒険がパズルに違和感なく融合している。
RPG要素が生む新しいゲーム性
通常のマッチパズルは消せば消すほどいい。
連鎖を考慮することはあっても、それ以外はあまり考えないが、このゲームでプレイヤーが考えるのは点数や連鎖ではない。
プレイヤーが考えるのは
「敵が大量に出てくると困るからあまり一度に消すのはやめよう」
「今回は攻撃力UPが多めだからスキルは防御重視でとろう」
など、現在のバトル展開とゲーム全体を見越した駆け引き。
ただ消すだけでなく、HPや能力に合わせた最適解を考え続けることとなる。
これは今までの3マッチパズルにはなかった要素。
使い古された言葉だが、新機軸というのに相応しいゲームだ。
ランダムさが生み出す無限の楽しみ
このゲームはランダム要素が強いゲームだ。
例えば、お金や経験値がたまったときに成長できる内容がランダムなので安定したパターンを作りづらい。
落ちてくるタイルも当然ランダムで、これもまた運による部分が大きい。
極端な話、HPが最大値でも一気に敵が落ちてきて倒されることもありうる。
が、それが非常に高いゲーム性を生み出しているのだ。
そこで、現在の状況やランダムで獲得するパワーアップの中から常に最善のものを選んでリスクマネジメントすることが必要になる。
プレイするたびに変わっていく戦略は、トルネコの大冒険のようなローグライク、手探り感覚だ。
プレイするたびに新しい展開があって飽きない。
このランダム性に、何度でもプレイできてしまう。
地味な見た目で敬遠するにはもったいなさ過ぎる新感覚パズルゲーム。
誰もがプレイする価値のある一作。
もちろん、パズルゲームが好きなら見逃す手はない。
ただし、はまりすぎるので受験生などにはおすすめしない。
トシの評価(5段階)
今まではRPG的パズルというとパズルクエストのようにRPGを全面に押し出したRPGパズルが多かった。
こちらはいうなればパズルが主役のパズルRPG。
そういった意味でもパズルファン待望の一作と言えるだろう。
これは本当にハマる。
そして、2011年も始まったばかりなのに今年、これ以上のパズルに出会えるのか不安なほどだ。
少々複雑なゲームなのでiPhoneACさんの解説を読んでからプレイするとより楽しめるはず。
総合:4.5(傑作)
+自分なりにパワーアップして戦う成長要素
+バトルを意識することで生まれる戦略性
+いつでも手軽にできる(が、つい長時間やってしまう)
-はまりすぎて時間がなくなる
Dungeon RaidのDLはこちら(itunes)