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定番ゲームの丁寧な移植 モノポリー

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タイトル:MONOPOLY(Japanese)
ディベロッパー:Electronic Arts
プレイ時Version:1.1.14
ジャンル:ボードゲーム
価格:600円
MONOPOLY (Japanese)の詳細はこちら(itunes)

モノポリー=独占を意味する大ヒットボードゲームのiPhone/iPod touch版。
起源は1900年代初頭と非常に古く、現在あるいただきストリートのような不動産ボードゲームの元になっている由緒正しいゲーム。
AppStoreではMONOPOLY(Japanese)となっているものの、ここでは日本で広く使われている「モノポリー」の呼称で紹介する。

どんなゲーム?
サイコロを振って盤上を回り、止まった場所の不動産を買い占め、止まったプレイヤーから通行量を徴収して自分以外を全て破産させると勝利になる定番ボードゲーム。
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プレイヤーは電力会社、鉄道から土地まで様々な不動産が記されたマップ上をサイコロの目振ってまわり、止まった場所にある不動産を買収することができる。
不動産には「セット」の概念があり、セットをそろえると他のプレイヤーがマスに止まった際に徴収できる通行量が跳ね上がる。
また、土地についてはセットを全てそろえると建物を建てて通行量を跳ね上げることができるようになる。
そのインフレぶりは一回の通行量で相手を破産に追い込むこともあるほど。
前半はどんな不動産を買収できるか、後半は他のプレイヤーが自分に通行量を払うか、それとも自分が払うのか、サイコロの一投で一喜一憂できるパーティーゲームの楽しさがある。
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これだけだと大味と思われかねないが、このゲームの本質は対人戦の駆け引きの熱さ。
このゲームでは自分の手番ならいつでも他人と交渉して不動産を売り買いできるルールとなっている。
不動産はサイコロを振って止まったマスのものだけが購入できるため、手持ちの不動産はどうしてもランダムになるが、全員がばらばらの不動産を交渉でまとめていく駆け引きがたまらない。
対人戦では「誰かがセットを揃えると、遅れを取り戻すために次々交渉が成立して一気に場が荒れ」たり、「不利なプレイヤーが一発逆転か敗北かの交渉をまとめ、逆転して終わる」などドラマチックなゲームが展開され、初心者から上級者まで楽しめるのだ。

さすがに1人用時のAIはそんなに賢くないが、ルールの把握には十分役立つ。
プレイヤーを人間にすればiPhone/iPod touchを回して使うことで多人数対戦もできるし、ネットワーク対戦・Buleturth対戦も完備。
友人と購入してきっちり楽しむのもいいのではないだろうか。
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グラフィックは良好で、プレイをする部屋のグラフィックまできれいに作り込まれている丁寧さ。
カードからコマまで再現度が高く、マニアならば思わずにやりとしてしまう出来。
演出も悪くないが、飛ばすことができないのが少し気にかかる。
操作系についてもタッチパネルに最適化されていて非常に快適で、日本語訳にも問題なし。

モノポリーを覚えるために1人でやりたい、モノポリーを気軽にプレイしたい人にはお勧めの一作だ。


トシの評価(5段階)
過去のバージョンでは表示にバグがあったが、現在は解消されているので問題なくプレーできる。
ただ、演出が凝っているせいかバッテリーの減りが少し早い気がする。
一応、モノポリー大会の地方戦ぐらいは出たぐらいにモノポリー好き人間の私としては600円でも問題ない完成度。
思い入れがなければ少し高いか。
AppStoreで「高難易度ではサイコロがいかさまになる」と言われているが、10ゲームプレイしたところそんなことはなかった(10戦で8勝)。
刑務所に3回連続で行った、CPUが自分の土地を避けていったなどと書き込みがあるが、実際のゲームでも結構見られる光景だ。
2010/08/30現在、230円セールとなっているので気になるならば今のうちに。

総合2.5(楽しめる)
+ボードゲーム版を尊重した丁寧なグラフィック
+忠実なゲーム内容(多少のローカルルール設定も可能)
-演出が飛ばせない


関連リンク;
MONOPOLY Here & Now: The World Edition (Japanese)
モノポリーのワールドワイド版。地名が日本だったり、エジプトだったりといろいろ用意されている。
ゲーム内容は変わらない。