令和に蘇るWiz。ベニー松山さんの『隣り合わせの灰と青春』が34年を経てコミカライズ。コミックボーダーにて本日より連載開始

この令和に、RPG『ウィザードリィ』を原作とする小説『小説ウィザードリィ隣り合わせの灰と青春（以下、隣り合わせの灰と青春）』が、実に34年を経てコミック化。

本日2022年12月23日、『隣り合わせの灰と青春』を原作とした漫画『魔境斬刻録隣り合わせの灰と青春』の連載が、小説版作者ベニー松山さんと『鋼鉄のウツィア』などを手掛けた稲田晃司さんのタッグにてコミックボーダー誌上で開始された。

『隣り合わせの灰と青春』は、1988年に発売された小説で、『ウィザードリィ』の設定を取り入れつつ、死と向かい合うシリアスなダンジョン探索をえがいたもの。この小説のイメージで、長年『ウィザードリィ』はシリアスなもの、と思っていた人も多いことだろう。

『魔境斬刻録隣り合わせの灰と青春』は、主人公スカルダと仲間たちが、邪悪な魔法使いディレーナに奪われ、迷宮深くに持ち去られた“護符”を奪還するために冒険を繰り広げる物語。

コミック版の正式タイトルに『ウィザードリィ』の文字が入っていないことでわかる通り、本作は『と隣り合わせの灰と青春』を原作としたコミックではあるが、『ウィザードリィ』の名を関したコミカライズではないようだ。

公式サイトのあらすじには、『ウィザードリィ』原作のボスであった“狂王トレボー”や“ワードナ”などの人物は登場せず、小説が原作となっていることが分かるのみとなっている。

強欲な王ベルターグの持つ強力な呪物が大魔法使いディレーナによって奪われた。ディレーナはその絶大な魔力で深遠な迷宮を作り出し、凶悪な魔物達を跋扈させる。正規軍の損耗を恐れたベルターグは命知らずの冒険者達を呼び集めて、莫大な恩賞と近衛隊入りを餌に呪物の奪還を命じたが……。RPG作品に多大な影響を与えた「始まりの迷宮」が完全リブートでコミック化!!
（公式サイトより、あらすじ）

先日も石垣環さんのコミック『ウィザードリィ外伝』との実質コラボを行ったゲームがあったが、そこでも巧みに『ウィザードリィ』を避けていた。権利問題が複雑と言われる『ウィザードリィ』ならではの現象と言えそうだ。