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App Storeにて、中国向けのゲームは政府の許諾「版号」が必要になることが告知される。インディーゲーム開発者を襲う負担増

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Appleの規約が変更され、中国版のApp Storeでもゲームリリース時に版号の取得が必要になったことが中国のニュースサイトcnBetaが伝えられている。
版号とは、中国で有料・もしくはアプリ内購入があるゲームをリリースする際に必要となる許諾。
中国政府はプラットフォームに対して版号の確認を要求しており、Steamや中国独自のAndroidマーケットではその確認が必要だったが、これまではApp Storeではその版号が要求されていなかった。
しかし、規約改定によってiOSで有料ゲームやアプリ内購入を提供するゲーム開発者は、2020年6月30日までに情報を提供して版号を取得しなければならなくなる。

版号に関しては、2つの問題がある。
1つは取得にとても時間がかかり、審査の過程も明瞭ではないこと。
これは大手も小規模事業者も悩む、共通の泣き所だ。大手のテンセントですら、版号が取得できずにマネタイズできていないゲームもある(課金がなければゲーム自体は運営できるので、とりあえず運営して許諾を待って課金を導入というゲームもある)

もう1つは費用が掛かること。
ゲーム1つあたり1つの許諾が必要で、取得には日本円にして30万~50万円程度がかかるといわれる。これは、小規模事業者には泣き所となる。

この結果、中国のインディゲーム開発者などは中国で有料アプリ、広告+アプリ内購入を主としたゲームを作ることが難しくなることが予想される。
気楽な小さいネタゲーは作りづらくなり、広告力があり、まとめて版号を取得できるパブリッシャーによってインディーゲームの販売ルートも整理されていくことが予想される。
また、個人単位では広告付き無料のインディゲームが増えていくだろう(重ねて書くが、すべてのゲームに影響を及ぼすわけではない)。
中国のインディゲームには面白い有料ゲームが多いだけに、こういった変化はゲーマーの悩みの種になりそうだ。

アプリリンク:
苹果向中国开发者推送公告 6月30日前需提交游戏版号 - Apple iTunes / App Store - cnBeta.COM

2020.02.26
版号が下りるのに時間がかかることを追記、広告付き無料ゲームなどは版号がいらないことを強調しました。