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フォートナイトを検索するとPUBGが表示されるApp Storeは狂っている。Appleが導入予定の広告機能について、EPIC創立者がコメント

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App Store は今でもゲームが見つけづらいのに、さらにひどくなるかもしれない。
Apple が新たに実施しようとしている App Store の新しい広告連動検索が、プレイヤーにも、ゲーム会社にも悲惨な状況を生み出そうとしていることを、『Infinity Blade』などで名をはせた EPIC の創立者 Tim Sweeneyさんが提示し、「狂ったサイクルだ」 と語っている。

Apple が新たに実施しようとしている広告とは、App Store の検索結果を売るというもの。特定のワードを入札すると、そのワードで検索されたときに広告のゲームがトップに表示されるのだ。これは、現在海外の一部の地域でのみ実施されている。
例えば、広告機能が解禁された App Store で『フォートナイト』を検索すると、ライバルアプリの『PUBG』がトップに表示され……。

『PUBG』で検索すると大手カジュアルゲーム『Kick the bubby』が、『Kick the Bubby』を検索するとまた別の大手カジュアルゲームがトップに登場するという広告連鎖に。

さらに、iTunesで検索すればAmazon Musicが出てくるなど、「ライバルから客を奪うための広告」に満ちている。

“バトルロワイヤル”とか、“アクションゲーム”などの抽象的なワードへの検索に広告を出すならまだしも、現在 App Store における広告機能はアプリの開発者たちに金を払って客を奪い合わせ、中小の広告費がない開発者にはハンデを負わせる辛い機能として働きそうだ。

考えてみて欲しい。
あなたが無名の開発者で、偶然にも『ゲーキャスの冒険』なんてタイトルでヒットを飛ばしたとする。
しかし、翌日には『ゲーキャスの冒険』で App Store を検索したときにトップに表示されるのは他のソーシャルゲームだったりして、『ゲーキャスの冒険』のDL数はちょっと落ちてしまう……そんな未来が待っているのだ。

この広告機能は Apple にはお得かもしれないが、大手企業が金を払ってライバルから顧客を奪い合い、中小にハンデをつける負の機能になるかもしれない。
今までも「有名ゲームが出る直前に、その有名ゲーム名を含む名前にアプリ名を変更して、検索時に1位に持っていく」などのひどい手口はあったが、それが加速する形だ。

とはいえ、まだこれは海外でテスト中の問題であり、修正される可能性もある。
例えば、少し前までGoogle ではゲーム名で検索すると他社の宣伝が登場する酷い状態だった。
しかし、昨年末あたりから商標に関する広告の停止が厳格になり(遅すぎるが…)、この状況はある程度解消された。
Appleにも、できればこういった対策をとって欲しいと思う。

この情報はTouch Arcadeの記事で知りました(記事内容は独自のものです)