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本家の意地を見せたバトルロワイヤルゲーム『PUBG MOBILE』レビュー。類似作品を突き放す完成度

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100人のプレイヤーが何も持たずにパラシュートで無人島に降り立ち、装備を現地調達しながら戦って、戦って、戦い抜いて!
最後に立っていた者だけが勝者となるPCの人気バトルロワイヤルゲーム『Player Unknown Battle Ground(通称、PUBG)』。そのゲームをできる限り移植したというスマホ版が『PUBG MOBILE』だ。
先行して類似ゲームがスマホに出て人気を博したが、その中で出た本家作品は見事に意地を見せつけた。グラフィック・快適さ・面白さ、どれをとっても類似品では及ばない領域に仕上げてきたのだ。

もはや有名すぎるかもしれないが、まずはゲーム内容について書いていこう(効き過ぎてうんざりという方は、飛ばして記事中ほどに行ってもいい)。
ゲーム開始と同時に100人のプレイヤーは飛行機に乗せられ、戦場となる無人島に向かう。そして、プレイヤーは好きなタイミングで飛行機からパラシュートを抱えて飛び出られるのだが……。
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降りる時点から勝負は始まっている。このゲームでは毎プレイ何も持たない裸一貫の状態から始まるから、無人島内で装備を集める必要がある。だから、廃屋や基地など物資が豊富な場所を目指して落下した方が有利になるのだ。
ただ、そういった場所は他のプレイヤーも群がって争いが発生するため、激戦区を避ける戦術も存在する。いきなり悩みどころである。
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ともあれ着地したら、建物に向かってパンツいっちょでダッシュ(※アバターアイテムで見た目だけ変えることは可能)。
基本操作はバーチャルスティックと攻撃、ジャンプ、中腰、伏せ、照準の5ボタン。最後の3つは姿勢を変える操作なので連打する必要がなく、ボタンが多い割には操作はしやすい。
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▲これは失敗の例で、本来は建物の屋根などに降りて着地と同時に装備を集めることが望ましい。

建物の中にはランダムで物が散らばっており、そこから上下の衣服やヘルメット、銃器などを集めて武装することになる。拾える装備は画面中央にポップアップして表示され、取捨選択はかなりスムーズ。
また、防具に関しては現在装備しているものより強い防具が落ちていた場合、自動で拾って装備してくれるなど、類似作品から逆輸入された機能もついている(とは言え、その機能もPCでマクロの一種として流行っていたものなので、スマホの類似作品オリジナルでもない)。
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そして装備が集まったら、いよいよ戦いに……行ってもいいが、最初に書いた通りゲームの目的は最後の生存者になること。それさえ達成できれば、どんな戦い方をしてもいいのが本作の面白さ。
戦いまくって自分以外の99人を倒しても勝者だが、姿を見せずに狙撃だけしてリスクを減らして生きてもいいし、究極的には隠れ続けて最後の2人になったときに出て行って1人倒しても同じ勝者だ。
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勝てば、過程などどうでもいい。とは言え、無制限に隠れられてもゲームがつまらなくなる。そこで、プレイヤーの行動を制限するバリアが存在する。島は青いバリアで覆われており、この外に出るとプレイヤーはダメージを受け続ける。このバリアがだんだん狭くなっていき、プレイヤーの居場所が制限される仕組みになっているのだ。
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▲全体マップの青いラインより外に出るとダメージを受ける。

また、バリアは移動を強制するだけでなく、プレイヤーの居場所を限定することで人数が少なくなっても適度に他のプレイヤーと遭遇するスリルとドラマを担保している。
例えば、バリアがあることによって「バリア範囲のギリギリ内側で待ち伏せして、バリア内に入ろうとする敵を狙い撃つ」とか、「バリア縮小時に通りやすい交通の要所で」戦うなどの駆け引きも生まれ、非常に盛り上がる。
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そんな感じで、ゲーム中は「敵が狙ってくるとしたらどこか」考えて隠れつつ、「相手が飛びつきたくなる場所で狙う」駆け引きが島の中でずっと行われる。
橋のように隠れる場所が少い場所で待ち構えて検問するプレイヤーもいれば、車に乗って狙撃する間もなく橋を通過し、それをあざ笑うプレイヤーもいる。ならばと、橋の側にわざと車を乗り捨て、まんまと乗ろうとしたプレイヤーを狙撃するプレイヤーもいる。
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そんな精密な作戦を立てたかと思えば、「あそこに車が落ちているから、乗ろうとするヤツを狙撃しよう」なんて同じことを考えたプレイヤーが別に登場し、狙撃ポイントで出くわして血みどろの争いになり、作戦がパアになったりもする。
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▲結局、木の近くで草むらに隠れている方が安全だったりすることも……。

プレイヤーの腕や作戦が重要だが、常に偶発的なドラマもあり、最後まで気が抜けないプレイが楽しめるはずだ。
同時に、この偶発性が実況動画配信で見るとき(正直、プレイするより見る方が好きだ)の面白さも形作っており、実況配信の視聴も飽きない。本当によくできている。
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▲敵の背後から近づいたら、さらに背後に敵がいて撃たれたの図。自分が敵を狙うとき、敵もまた自分を狙っているのだ……

しかも、プレイしてみると本格派な見た目に反してゲームは気軽に遊べるカジュアル系。
1試合は30分程度かかるが、倒れたら気軽に離脱して新しくプレイできる(試合終了まで待たなくても良い)し、ゲームに慣れていなくて倒れてもチームメンバーがいないから誰にも迷惑をかけないで好き勝手楽しめる。
PCで大ヒットして、スマホでも大ヒットしていることに納得するしかない内容だ。

……ここまでが『PUBG』の面白さの説明となる。ここからは、『PUBG MOBILE』の良さについて語っていきたい。
上記の説明を見て(もしくはもともとゲームに親しんでいて)『PUBG』のようなゲームをスマホでも遊びたいと思っていたなら、『PUBG MOBILE』を絶対選ぶべきである。それほど本作はよくできている。

1つ目の理由はグラフィック。草木や建物がより豊富に描写され、細かいディティールで作られていて、全スマホゲームを見てもトップクラスの見た目と言える。
また、グラフィックを粗くして消費電力を抑えたり、より美しくしたり設定できるのだが、設定に関わらず同じだけ遠い物体が見えるため、皆平等に戦える。
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▲『PUBG』映像設定高。まだ3段階上の設定がある。最低設定でも見栄えは良く、どの設定でも見える距離は同じ。

ゲームが似すぎていてPUBG Corp.が訴えている『荒野行動』と比べてみると、差は一目瞭然。
『荒野行動』はグラフィック設定を最高にしても全体にノッペリして見えるし、グラフィック設定を落としすぎると遠くのものも見えなくなって平等な戦いではなくなってしまう。
『荒野行動』も十分すごいのだが、『PUBG MOBILE』はすごすぎる。
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▲『荒野行動』の最高画質。これでもなかなかだが『PUBG MOBILE』は圧倒的。

音に関しても『PUBG MOBILE』は圧倒的で、類似するゲームのどれよりも音の方向感がはっきりしていて、音を聞いて敵の接近に気づいたり、撃たれた方向が分かりやすくなっている。
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▲銃撃音がするとミニマップにも方向が出るが、音だけで分かるのはでかい。

さらに、1人プレイ時は最初の数戦は弱いAI BOTと当たって、少しずつ人間が増えてくる仕組みを導入しており、ゲームルールを理解するまで気持ちよく戦える初心者向けの配慮もある。
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▲誰でも最初は勝てる。ネットで「PUBGでは対人戦できない」というコメントを見るが、1人で遊んでいればいずれマッチングする。またチーム戦はようになる。

また、射撃システムも本格志向で、構えずに撃って(通称腰撃ち)もそれなりに当たる類似系作品に対して、『PUBG MOBILE』は腰撃ちでは弾の狙いがばらけるなど、本格的な射撃戦の仕組みを導入している。
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ゲームの基幹となるアイデアは『PUBG』を模倣した『荒野行動』などの類似ゲームと同じだが、グラフィック・音声・日本語訳の面で飛び抜けている。
これはもう「似た内容なら見た目がいい方が楽しい」レベルを超えていて、今『PUBG』系バトルロワイヤル系ゲームを遊ぶなら『PUBG MOBILE』にすべき、というほどだ。

▲ついでに言うと、比較動画でわかるほどPC版の地形も再現している。


ただ、今回比較対象とした『荒野行動』に今後挽回の可能性があることも書いておきたい。
現時点で『荒野行動』の良い面を挙げるとすれば、観戦モードがあること、アバターの線が細くて日本ウケする顔を作れる、プレイ中の良いシーンを勝手に写真で保存してくれるなど細かいサービス面などで、圧倒的な差をひっくり返すには弱い。
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▲荒野行動のアバター(上画像)は線が細くて日本受けしそう。洋マッチョが好みならPUBG。

そんな状況に対して、『荒野行動』は日本マップ追加、映画『バトル・ロワイアル』の脚本家を迎えてのストーリーモード追加を発表し差別化を狙っている。『荒野行動』は日本でしか売れていないため、徹底的に日本ウケだけを狙って戦える。一方、世界を相手にする『PUBG MOBILE』はそんな無茶はしづらいというわけだ。
今後は後発で完成度が高い『PUBG MOBILE』と、日本を狙い撃ちしてアップデートされる『荒野行動』という構図になるだろう。

とは言え、それも先の話し。今は『PUBG MOBILE』を遊んでみて欲しい。バトルロワイヤルは1度は体験して欲しい面白いジャンルだし、その中で選ぶなら『PUBG MOBILE』の完成度は群を抜いているからだ。

え、後から『荒野行動』が面白いオリジナルになったらどうするのかって?
そのときは乗り換えればいい。育成などでプレイに影響がでないのだから、「今までのプレイ時間とか、育成したキャラ」に惑わされず純粋に良いものを選べばいいのだ。
スマホゲームでそんなことができるなんて、良い時代が来たものだ。

評価:8(かなり面白い)

おすすめポイント

モバイル最高クラスの美しいグラフィック(その割に軽い)
バトルロワイヤルゲームを楽しめる
課金で勝負の優劣がつかない競技

気になるポイント
Wifiがないとプレイが辛い
JPサーバーではなく、JPKRサーバーという区分
アプリリンク:
PUBG MOBILE (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)

販売:PUBG CORP(韓国)
開発:LightSpeed & Quantum Studis(中国)
レビュー時バージョン:5.0
課金:見た目を変更するアイテム
公式ページ:https://pubgmobile.jp/
ライター:ゲームキャスト トシ

コメント一覧

    • 1. 名無し
    • 2018年05月19日 20:42
    • JPKRサーバーで起こる不都合って 何があるんですか? 煽りとかそういうのでなく単純にそういうことを知らないので、教えてもらえるとありがたいです。
    • 2. 管理人
    • 2018年05月19日 22:04
    • JPサーバーに限定すれば、基本的にはランダムマッチングでチームを組んだとしてもボイスチャットでも日本語が通じるわけですが、JPKRではそうなりません。
      また、オンラインゲームでは伝統的に韓国人プレイヤーと日本人プレイヤーの間にトラブルが発生しやすく(わざわざ日本人限定・韓国人限定で嫌がらせし合うとか)、あれることが多いいのです。
      当然、良い人の方が多数派だと思うのですが、嫌がらせは少数でも目立つし被害が多かったりするので。
    • 3.  
    • 2018年05月20日 00:27
    • PUBGって何故か日本と韓国だけ配信元がテンセントじゃなくてPUBGコープ本家なんですよね。
      韓国は開発元の本国だからまあわかるんだけど、日本もなのはなんでなんだろうなーと。
      テンセント側がいらないと思ったのか、PUBG側が欲しいと思ったのか…
      まあどういう思惑があったのかわかりませんが、そのせいなのか、
      配信時期も一番最後の同日、サーバも一緒(多分韓国にある)っていう
      謎の運命共同体みたいになってますね。
    • 4. 1
    • 2018年05月20日 01:48
    • 丁寧に回答ありがとうございます。色々複雑かつ厄介なんですね。
    • 5. るるる
    • 2018年05月20日 06:30
    • 日本のゲーム市場ってやっぱり特殊だから
      逆に海外で流行ってる日本のスマホゲームってキャラゲーだけだよね
      テンセント的にも日本は扱いに困るんじゃないかな

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