中国テンセントは、自社ゲームをプレイするプレイヤーの信用度を点数付けする“信用スコア”の運用を発表した。
これは特定の行動に基づいてプレイヤーに点数をつけ、好ましいプレイヤーか、そうでないプレイヤー化を判別するプログラム。
毎日健全にプレイして実名登録し、不正を行わず、不正を通報するプレイヤーは信用スコアが上昇する。
逆にチートを利用したり、チャットで暴言を吐くプレイヤーはスコアが下がって不利益を受ける仕組みになるようだ。
プレイヤーに点数をつけて評価する……そう聞くとテンセントの言うことを聞かなければ不利益を被るディストピア的な世界を想像してしまうかもしれない。
しかし、こういったスコアシステムは個別のゲームではすでに存在するし、プレイヤーに受け入れられている。
多くの競技ゲームにおいて、不良プレイヤーの対処は課題である。
FPSで無敵チートを使うようなプレイヤーはゲームの運営に悪影響があるし、他のプレイヤーも見ていて楽しくない。暴言を吐くプレイヤーもそうだ。
そして、それらのゲームにはプレイヤーを通報する機能があるし、それをもとに一定のスコアを超えるとペナルティを受けるシステムを持っているものが多い。
例えば、世界的人気作の『League of Legends』では不適切発言や行動を監視・規制するシステムが存在し、状況に応じてプレイ上のさまざまな制限を受けることがはっきり記されている。
（悪質行為調査システムについて | League of Legends）
こういったものを横断的に行うのが今回の信用スコアシステムというわけだ。
現在、テンセントは『PUBG Mobile』、『League of Legends』、『王者栄耀』などの人気競技ゲームを多く抱えている。
このスコアシステムが正しく使われるならば、プレイヤーが不良なプレイをする抑止力となり（1つのゲームで不正したらテンセントの人気ゲーム全てから閉め出されるかもしれないのだ！）、より楽しくゲームする環境が生まれる可能性もある。
これが海外に出てきたら、「同じゲームでも、テンセントのプラットフォームは行儀の良いプレイヤーが多いのに、それ以外ではテンセントに追放されたチーターがのさばる」などの影響も考えられるが、それはまだ先。これが中国国内で成果を出すのか、興味深く見守りたい。
関連リンク：
腾讯游戏信用
