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「もはや、スマホ開発はゲーム機より難しい」、スマホインディーの星Simogo、スマホから撤退

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iOSの代表的なインディーゲームメーカーが、スマホゲームからの撤退を宣言して話題となっている。
そのインディーゲームメーカーとはSimogo。『Beat Sneak Bandit』や『Bumpy Road』、『Year Walk』なの名前は聞いたことがあるだろう。
スマホゲームに可能性を見いだして会社を設立し、実際にそこで身を立てたメーカーの引退宣言は、海外のインディー開発者の間で大きな話題を呼んでいる。

きっかけとなったのは、Simogo公式ブログの記事である。
「2010年にiPhoneが出た頃、7年後に互換性維持のためにこんな作業をしているとは思わなかった」

記事において、Simogoの設立者であるサイモンさんはiPhoneやApp Storeの出現がなければ(少なくともSimogoのような)小さなスタジオは存在できず、それが人生を変えたことを書きつつも、スマホから当面撤退することを宣言したのだ。

理由として、Appleの新しい端末・OS上でアプリを動くように変更するために数ヶ月を費やし、2017年に行うはずだった多くの作業ができなかったことを挙げている。
Simogoは、小さいスタジオではあるが作ったアプリをプレイできる状態で保存したいと考えており、アプリを保存する意思のないプラットフォームホルダー(Appleだ!)に対する失望と怒りを表明している。
Year Walk
▲個人的にお気に入りのホラーテイストアドベンチャー、Year Walk。64bitアップデートされたが、かなり苦労したようだ。

その上で、2010年にiPhoneが出た頃は開発しやすかったが、新たな解像度やガイドラインなどに対応し、ゲームを維持することはコストと疲弊をうみ、小規模開発者にとってはスマホゲームを作ることの方がゲーム機で開発するよりも大変になってきているという見解を示し、少なくともしばらくの間はスマホを撤退して次のゲーム『Project Night Road』(ゲーム機向け)に注力することを宣言した。

Appleの互換性問題は今に始まったことではないが(ゲームキャストは、互換性のために常に古いOSをインストールする選択肢を用意して欲しいと言い続けている)、最近はとくに激しく問題が増えている。日本でもスマホゲーム開発者がSwitchで大成功する例が出てきているし、この動きは続く可能性もある。確かに、時代は変わりつつある。
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面白くなるまで作ることをやめない。ニンテンドースイッチでセールス1位を獲得した男の物語より

スマホでもゲーム機的なゲームは成り立つし、操作性によってはより面白くなる……そう信じてゲームキャストを続けている身としては寂しいニュースではあるが、一方でスマホ発の買い切りゲームメーカーがゲーム機で壮大な新プロジェクトに乗り出すまでに成長したのは素晴らしいニュースでもある。
Project Night Road』の情報を心待ちにしつつ、情報が出ればここでも紹介したい。

最後になるが、下記にSimogoのゲームをリストアップしておいたので、気になるモノがあれば遊んでみて欲しい。
彼らのゲームは、未だにどれも素晴らしい。
初めてなら
『Bumpy Road』や『Beat Sneak Bandit』あたりから遊ぶのがおすすめだ。

アプリリンク:
Year Walk (itunes 480円 iPhone/iPad対応)
Bumpy Road (itunes 360円 iPhone/iPad対応)
Beat Sneak Bandit (itunes 360円 iPhone/iPad対応)
The Sailor’s Dream (itunes 480円 iPhone/iPad対応)
DEVICE 6 (itunes 480円 iPhone/iPad対応)
Kosmo Spin (itunes 360円 iPhone/iPad対応)
SPL-T (itunes 360円 iPhone/iPad対応)