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『ポケモンGO』がAppStoreランキング不正を一掃。ヒットしすぎてランキング操作が難しくなったため

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『ポケモンGO』のヒットは、AppStoreにも大きな影響を与えていた。
日本のAppStoreは、「リワード広告(報酬を与えてアプリをインストールさせる広告、Appleは禁止している)」によって、不正にランキング操作されている。だから、AppStoreのランキングは実情をあまり反映していない。

しかし、『ポケモンGO』の大ヒットによってその状況に変化が起きた。
今、広告を出しても『ポケモンGO』やその周辺アプリ(マップや攻略系アプリ)に上位を取られてしまうため、リワード広告を出しても効果が薄い。
そのため一斉にリワード広告が引き上げられ、不正操作されていたランキングが正常になったのだ。

通常、我々が見るランキングは広告会社(と出向したゲームメーカー)によって操作されている。
ランキング不正操作を観測するアップトーキョーのデータによれば、通常時はTOP100のうち50程度(繁忙期は75以上!)のアプリがリワード広告による不正を行っている。
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▲2016年4月28日のランキング。赤枠がリワード広告利用アプリ。20位までのうち、リワード不正を行っていないアプリは4つだけ

それが、『ポケモンGO』の出現により……こうなった。
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中には、過去に不正を使用していたアプリも残っている。だが、こういったときにランキング落ちするアプリは不正広告しなければランキングに残らないアプリだ。
そういったアプリがランキング入りすると何が起きるか。

面白くないアプリがランキング上位に表示されてDLされるだけでなく、不正を使用していないアプリが迷惑を被る。
たとえば、今ランキング入りしている『アビスリウム』もリワード広告が多い状況ではランクが低くなり、良いアプリなのに開発者の収入が減っていただろう。

AppStoreは新着アプリを知らせる仕組みがないので、リワード広告が一定の「新着を知らせる」役割を果たしている面はあると思うが、害になっている面もある。
で、その「害」が企業から見ると小さいので、リワードがなくなる日はこないと思っていたが……まさか、ポケモンGOのヒットがそれを実現するとは。
ポケモンGO効果、恐るべし。