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連打するほど珊瑚礁が美しくなる鑑賞系クッキークリッカー『アビスリウム』レビュー

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ひたすらに数値のインフレを楽しむ『クッキークリッカー』系ゲームに、新しい風が吹いてきた。
本作の楽しみの焦点はなんとインフレ感ではない。
画面を連打するほどにアクアリウムが美しく育ち、その様子を眺めて楽しむ「鑑賞系のインフレゲーム」。
それが、『アビスリウム』である。
画面写真を見て、興味が湧いたなら

ゲームを始めると、深海の中にたたずむ小石が表示される。
この小石をタッチすると「生命エネルギー」が生み出される。マルチタッチも対応なので、ひたすらタッチすべし。
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生命エネルギーの使い道は3つ。
1つめは、小石を大きくしてタッチで1回あたりの生命エネルギーを多くする使い道。
2つめは、サンゴを生み出して小石に植える使い道。サンゴは、プレイヤーが操作していない間も生命エネルギーを生み出してくれる。
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▲サンゴも小石も生命エネルギーでレベルアップ可能。25レベルごとにエネルギー産出量が2倍になる。

3つめは、魚を生み出す使い道。魚を生み出すたび、タッチとサンゴからの生命力産出量が倍になる。
この効果は凄まじいので、魚を生み出せるときは即座に生み出すのが定石だ。
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あとは、小石のレベルが上がるとスキルが使えるようになったりとか、宝箱をタッチして広告を見ると有料通貨が手に入ったりとか、クッキークリッカー系ゲームで見られるシステムはおおよそ備わっている。
ただ、永遠に珊瑚礁を育てるゲームなので強くてニューゲームこと「転生」システムは存在しない。
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▲宝箱=広告が風景になじんでいて、広告が鬱陶しくない配慮も

生命エネルギーをためて、生命エネルギー産出量を増やし、さらに生命エネルギーをためて……ひたすら画面を連打し、広告を見ていくと小石は大きな岩となり、サンゴが生い茂る立派な「珊瑚礁」となる。
そして、ここからがゲームの本番。「写真機能」の出番である。
本作では、珊瑚礁を拡大して見て、自由なアングルで写真が撮れる。
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全体をくっきり写すことも可能だし、フィルターをかけてぼかしを入れることも可能。
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さらに、時間を止めてから視点を移動させ、ベストアングルを探すことも可能できる。
下の写真はどちらも同じタイミングで撮ったものだが、左は普通に、右はカメラをぐるり旋回して撮ったもの。
時間を止めてアングルを定められるので、カメラが苦手なプレイヤーでも、ばっちり決まった写真を撮れる。
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アクアリウムを見て癒やされ、写真を撮ってまた癒やされる。
『アビスリウム』は、クッキークリッカー系ゲームとしてはインフレ感が薄く、連打してもなかなか生命エネルギーが増えない。しかし、一生懸命に連打しまくって魚を増やし、サンゴを増やすと最後に必ず「癒やし」で報われる。
こういった雰囲気が好きなプレイヤーなら、これにハマってしまうことは間違いない。

VRにも対応していて、スマホ用のVRゴーグルを持っていればアクアリウムを立体で眺めることも可能だ。
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本作の基本システムは、クッキークリッカー系だ。
しかし、数値や演出のインフレ感の面白さは薄く、それに代わって「物体を眺めてゆっくりと鑑賞する」はコレクションゲームや鑑賞ゲームのような楽しさが生まれている。
同じシステムでも、メインに据える題材が変わるとプレイ感がこんなに違うとは、驚かされた。

クッキークリッカー系ゲームに飽きていたとしても、鑑賞ゲーが好きな方はきっと楽しめるので、ぜひ試してみて欲しい。

評価:7(要チェック)

おすすめポイント
美しいアクアリウムを育て、写真を撮るのが楽しい

気になるポイント
インフレ感が薄く、連打はかなり作業
課金で1回ぐらいは魚を増やさないと、結構道のりが長い

課金
ダイヤと、有料の魚(600円の初心者パックはお勧め)

(バージョン1.0.3 ゲームキャストトシ)

アプリリンク:
アビスリウム - タップで育つ水族館 (itunes 基本無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)