ドライブゲームには、閉鎖されたサーキットを走る「レースゲーム」と、公道を走る「ラリーゲーム」の2つがある。
どちらも好きなのだが、スマホで見ると前者には『Real Racing』などの定番ゲームがあるのに、後者は『Colin McRae Rally』が日本のApp Storeから削除されてから定番と言えるものがなかった。
が、この『Rush Rally 2』の登場により、そんな時代も終わりだ。
本作は。ラリーレースの中でも複数のコースを走ってタイムを競う「スペシャルステージ」を中心に扱うレースゲームだ。
まず、嬉しいのはラリーの基礎が備わっていて、十分遊べる内容であること。
操作は左右のハンドルボタンと、アクセル、サイドブレーキ、ブレーキの5ボタンで、ややボタンの反応が悪いが、遊べる範囲。
画面の左にはミニマップが表示されるほか、コースの起伏やコーナーの角度をアナウンスするコ・ドライバーを再現。
実際のラリーと同じく、コーナーの前で警告が出る。
車の挙動については、ややリアル寄りだが、ラリーレースの華、ドリフト走行は有効。
サイドブレーキを使ってから曲がり始めると後輪が滑り、ドリフト走行で急カーブも曲がりきれる。
もちろん、ダメージシステムを採用。プレイヤーが無茶な走りをすると車の性能が落ち、だんだんとレースが不利になってゆく。
これにより、車のコンディションを気にしながら長いコースを走る、ラリーゲームの醍醐味を味わえるわけだ。
特に、全6コースを走るチャンピオンシップモードでは、ダメージがずっと残るため前半リードしていても、運転が荒いと後半で逆転される可能性もある。
▲チャンピオンシップでは2コースに1回修理時間があるが、車を完全に修復することはまず不可能。
コースは雪山や砂地などバラエティに富み、地形コンディション、天候の変更よって走りやすさが変化する。
コースに合わせてサスペンションなどのセッティングを行い、走りを追求することも可能だ。もちろん、初期設定でも十分走れるので、車に詳しくない方も安心して良い。
ドリフト、天候、豊富なコース、ダメージシステムとラリーレースの基本を押さえた手堅い作りで、あなたがラリーレースゲーム好きなら、絶対に満足できる1作である。
だが、メインのチャンピオンシップモードに加え、このゲームには3つの追加モードがあってさらに楽しめる。
▲一応、見るだけのAttract Modeもある。
目玉は特殊なシチュエーションでプレイヤーの技量を試す「スキルゲーム」モード。
コーンにぶつかるとペナルティをうけ、ドライビングの正確性を試されるコースや……。
荷台を牽引して中身を保持したまま走るコース、ミサイルを避けながら走るコースなど、遊び心たっぷりのミニゲームが楽しめる。
自分のゴーストと走って最短タイムを極める「タイムトライアル」モード、ラリー車がサーキットでレースを行う「クロスラリー」モードも楽しめ、基本＋アルファのボリュームたっぷりな1作となっている。
リリース時はリプレイが機能していなかったり、コックピット視点がなかったりしたが、細かいアップデートで次々と不満点を解消しており、アップデート姿勢にも期待が持てる。
ボタンの反応がわかりづらい（押しているボタンはハイライトして欲しい）とか、スリップ時の車の挙動がダイナミックすぎる、車体のダメージ表現が小さいなどの点は気になるなど完璧とは言えないのだが、全体に許容範囲で収まっており、不満以上に面白い。
ラリーゲームが好きなら楽しめるはずだし、おすすめの1作だ。
評価：7（要チェック）
おすすめポイント
基本を押さえたラリーゲーム スキルゲームモードが楽しい気になるポイント
及第点だが、最高とまで行かない操作性 挙動は気になる点あり 課金
なし
（バージョン1.05、ゲームキャストトシ）
アプリリンク：
Rush Rally 2 (itunes 480円 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
動画：
