Back to Bed (itunes 400円 iPhone/iPad対応)
『Back to Bed』は、悪夢の世界で夢遊病者のように歩く主人公のボブの進路を塞ぎ、ベッドまで誘導するパズルアクションゲームだ。
夢の世界はダリの影響を受けたテイストで描かれており、同時にエッシャーのだまし絵のようなギミックも登場する芸術的なステージが特徴で、芸術肌の方が楽しめるだろうゲームだ。
エッシャーに影響を受けたゲームと言うと、『Monument Valley 』が大ヒットが記憶に新しい。
しかし、こちらはややハードなゲームで歯ごたえがあってテイストがまた異なるゲームだ。
ゲームが始まると、主人公のボブがふらふらと前に歩きはじめる。
ボブはひたすら直進し、障害物にぶつかると右折する。
この特性利用して、ボブをベッドまで導くのがプレイヤーの目的だ。
プレイヤーが操作するのはボブの潜在意識の化身である、人面犬(?)Subob。
Subob はステージ中を移動し、ステージに配置されている物を持ち上げて移動させ、ボブの進路を変更できる。
プレイヤーの都合を無視して歩くボブの先回りをし、あるときはリンゴ(壁)置いて前をふさぎ、あるときはサカナ(橋)で足場を作り、忙しく駆け回るアクションパズルになっている。
ステージのギミックを吟味してボブの誘導パターンを考えるのは楽しく、歯ごたえもあって楽しい。
ただ、パズルが解けてもアクション部分がシビアで、もう少し緩くして欲しかった感はある。
パズルが解けているのにアクションで詰まると、「答えが分かっているのに先に進めない」イライラが募るのだ。
▲1つのリンゴを次から次へと素早く運ぶシーンは最高に忙しい。
ただ、このゲームの真の魅力はダリの影響をふんだんに受けたタッチの不思議なステージだ。
羽の生えたチェスのコマが飛んでいたり、不気味な目玉が浮かんでいたりと、不気味な夢の世界は一見の価値がある。
▲足場になるサカナはダリのあれか。
また、エッシャーのだまし絵のようなトリックが盛り込まれていることもある。
たとえば、下のステージ。
中央右の段差には高低差があり、一見移動できないように見える。
しかし、サカナで橋を架けてみると普通に足場がつながって、移動できるようになる。
『Monument Valley』と違ってこのような仕掛けがメインではないが、悪夢を彩る一要素きっちり機能している。
ゲーム内で挿入されるイベントシーンのイラストも雰囲気が出ており、ステージを進めるのが楽しくなる。
ゲームを進めている撃ちに、最初は少し不気味に思えていた人面犬にもだんだんと愛着が湧くから不思議だ。
パズルとアクションの両方が厳しいので誰にでも勧められるゲームではないが、ステージのビジュアルを楽しみたい方には十分おすすめできる。
また、「パズルとアクション、両方シビアでも問題ない」という方なら、余裕だ。
ステージは全30で2時間はたっぷり遊べるし、見た目を楽しむという意味では十分多い。
なお、このゲームは iPhone ではまったく楽しめない。
Subob は、画面内の移動させたい地点をタッチすると、その位置まで直線的に移動しようとする。
しかし、途中に障害物があれば引っかかって止まってしまうので、進行方向を調整するために中継地点を何回も正確にタッチする必要があり、iPhoneの小さい画面では厳しい。
▲タッチすると直線的に動こうとする。
ビンチで画面を拡大すれば正確に移動させられるが、それでは操作がさらに煩雑となってしまうし、画面の全体を見渡すこともできない。
断言するが、iPad か iPad mini でなければこのゲームは楽しめない。
なので、iPhone しか持っていない方はプレイをあきらめた方が良い。
評価:2.5(価格通りに楽しめる)
課金について
なし
おすすめポイント
だまし絵を利用したステージトリック
夢と現実が混ざったアート的な不思議な世界
気になるポイント
iPhoneでは操作性が悪くて楽しめない
パズルが解けても、解を実現するアクションがシビア
(GCドラゴン Ver1.0.2)
アプリリンク:
Back to Bed (itunes 400円 iPhone/iPad対応)
動画: