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Appleのアプリ内広告などに関する規約厳格化の続報。すでにリワード付き広告のリジェクトを実施中。

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本日昼に出した、「Apple、アプリDLを推奨する目的でゲーム内アイテムの提供を禁止する規約を厳密に運用し始める。」という記事の続報をお伝えする。
さて、そもそもの話から言うと、AppStoreのランキングは、人気があるゲームや面白いゲームを探す役に立てるためにある。
しかし、リワード広告によってアプリがダウンロードされると、アプリの面白さや実際の人気と関係なくランキングが上昇するため、ランキングが面白さや人気の指標にならなくなってしまう。

そのため、以前からAppleはリワード付きの広告を禁止していた。
しかし、実際には規約は厳格に運用されず、「厳密には違反しているようだが、何も言われない」という状況になっていた。
今回の騒ぎは、Appleが規約を厳格に運用し始めた、というニュースであった。
いろいろとソースをたどったところ、海外サイト Stack Overflow のエントリー(現在は該当エントリーを削除されている)に、リジェクトの実例が記されていた。
今までレビューを通過してきた Carnival Hunt Free は、いままでと変わらない内容で提出したにもかかわらずリジェクトを受け、審査を通らなかったという。
リジェクトの理由は、「EAのゲームをフリーゲームとしてプロモーションしていたので、規約2.25(他社のアプリをプロモーションする目的でAppStoreとにているアプリをリジェクトする」に触れる」というもの。
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「さらに、広告を見せてゲーム内のコインを与える事が規約3.10に触れる」(3.10は、報酬を支払い、不正な手段でランキング・レビューを水増しすることを禁止している)
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と、Appleから返事が返ってきたという。

また、海外の開発者の掲示板によると、報酬付きのソーシャルネットワークシェア(TwitterやFacebookなど)もNGになったとのこと。

ここまでが判明した事実だ。
ここからは推測になるが、画面下部の広告については注意を受けていないので、普通のバナー広告などはOKなのだろう。
また、自社のアプリについては問題ないはずだ。

また、ソーシャルゲームなどで他のアプリをDLさせて報酬をしはらう仕組みはNG。
普通にOPなどに広告バナーが出るのはOKになるのだと推測される。
事前登録を使用して、DLしてくれたユーザーに報酬を与えるのは微妙だが、規約違反ではなさそうだ。
招待IDを使用し、招待した側に報酬を与えるのはNGになると思われる。
そして、お小遣い系アプリもすべてNGとなるだろう。

これらが正しく実施されれば、ある程度ランキングが正常化するのかもしれない。
ただ、問題になるのはどの程度実効性をもつのか、だ。
その昔も同じ規約のために開発者が大騒ぎしたことがある。
しかし、審査時にはリジェクト理由になる機能を隠し、審査終了後にネットワークの表示の設定を切り替える手法で審査をかいくぐってリワードアプリは生き延びた。

Appleが本気なのか、それとも気まぐれに審査をやや強化しただけなのか。
それは業者の抜け道を見逃すかどうかで、判明するだろう。

関連リンク:
Apple、アプリDLを推奨する目的でゲーム内アイテムの提供を禁止する規約を厳密に運用し始める。広告を使用する多くのアプリに影響する模様(訂正あり)
Stack Overflow
iPhone Dev SDK

アプリリンク:
Carnival Ducks Free (itunes 無料)