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In Fear I Trust レビュー - スマホ最高クラスの映像美で魅せるサイコホラー。

In Fear I Trust (itunes 300円 iPhone/iPad対応)
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無機質で不気味な建物を、スマホゲームでも最高クラスの美しいグラフィックで表現したサイコホラーゲームが登場した。
ゲーム自体はオーソドックスなアドベンチャーなのに、気味の悪い仕掛けや、グラフィックとサウンドの演出が見たくて最後まで恐る恐るプレイしてしまう。

雰囲気バツグンで、ホラーゲーム好きならば注目の1作だ。

In Fear I Trust のストーリーは全10章で、現在のところ2章をプレイすることができる。
プレイヤーは謎の建物の中で目覚め、主観視点で建物を歩き回って脱出するホラーアドベンチャーゲームだ。
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▲第1章では牢屋(?)の中で目覚める。

くまなく建物を歩き回り、アイテムを探し、ときどきパズルを解いて進む。
ゲーム自体はどこにでもあるシステムのアドベンチャーだ。
移動と視点切り替えは左右のバーチャルスティックで行い、この操作性もまた普通。
ややふり向きが遅い気がするが、まあ普通の範囲内だ。
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▲画面スワイプで視点移動、タップで移動の操作に切り替えることもできる。

だが、スマホでも屈指のグラフィックがこのゲームを非凡なものにしている。

緑がかった視界は常に無機質さを漂わせており、リアルなのに何かが違う、そんあ違和感が薄気味悪い。
建物を歩き回ってホラーの雰囲気を感じるだけで楽しめる。
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机の上にある本のイラスト、地図や写真にいたるまでぎっちり描き込まれており、その中身がまた建物にいたであろう人物の異常さを感じさせる。
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簡単なパズルでも、気味の悪いアームを備えた手術台を動かすとなると操作の意味合いが全く違う。
が、次に何が起こるのか想像すると、簡単なパズルでも半分恐る恐る、半分ワクワクしながらプレイできる。
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ゲームシステム的にも雰囲気を味合わせることに重点を置いているようで、「アイテムのありかがわからない」という詰まり方はしない。
2本指で横から内側に指をスワイプすると霊視モードに入って画面が暗くなり、アイテムなどのありかがアイコンで見えるようになっているのだ。
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が、霊視モードではいわゆる「見えてはイケないもの」も見える。
普通の壁を霊視した瞬間に文字が浮き出たり、幽霊のようなものが見えたりするのだ。
ヒントを見たくて霊視モードになった瞬間に少し驚かされるなど、ホラーゲームの演出としても機能している。
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▲霊視すると突然壁に文字が浮き出る。結構怖い。

一般的な普通の作りで楽しめるアドベンチャーに、素晴らしい雰囲気を付け加えれば当然楽しい。
そんな感じの作りだ。

だが、残念な欠点が2つある。
1つめは素晴らしい雰囲気を引き立てるストーリーが完全に英語なこと。
この部分については集めたアイテムや文書などがいつでも確認でき、辞典片手に読めば何とかなる。
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▲写真をタッチするとものを詳しく調べたり、書いてある文字を見られる。

だが、ときおり音声でのみ情報が示される箇所もあるので、英語を聞き取れないとストーリーの詳細がわからない。
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もう1つはややバグが見られること。
中には進行不能になるものもある。
自分も1章クリア直後にiPhoneの電源を切ったところ、1章ラストに戻された上に先に進めなくなるバグに遭遇した(最初からやり直したら問題なくクリアまで進めた)。

が、それを差し引いてもそれなり以上のアプリなことは間違いない。
ボリュームも300円にしてはなかなかのもので、2時間程度(詰まらなければ45分)でクリアできる章が2章ついてくる。

ホラー系ゲームが好きで英語が多少わかる方、スマホグラフィックの今が知りたい方は試す価値のあるゲームだろう。

最終評価:3.0(面白い)

おすすめポイント
美しいグラフィック
サイコホラー感のある演出とサウンド
 
気になるポイント
進行不能バグあり。
ストーリー英語のみ。聞き取りも求められる(クリアに英語力はいらない)

課金について
なし

(バージョン1.0.0、GCドラゴン)

アプリリンク:
In Fear I Trust (itunes 300円 iPhone/iPad対応)

動画: