課金：課金専用通貨（普通にプレイしてもクリア可）
開発：Kotobuki Solution Co., Ltd.
評価： 3.0（面白い）
3Dになっても携帯RPGとしてのテンポが良さが損なわれていない。 適度にやりごたえがある、王道的なバトルバランス 2Dでスーパーファミコンを彷彿とさせるRPGを売っていたケムコが、フル3DのバトルでRPGを作る！
海外サイトでもこのことは取り上げられるほどの話題になったが、自分が力説したいのは「全てがちょっとずつ進化したケムコRPG」として素晴らしいことだ。
3Dのバトルになっても見た目は『ケイオスリングス』のような超一流どころと比較すれば劣る。
だが、今までのケムコRPGより見た目に進化している。
それでいて演出は短く他のRPGより短く、オートバトルでは演出を省略され、テンポよく遊べる感は飛び抜けている。
バトルが3Dになったのが進化なのではなく、ケムコRPGの中でも質が高いものと3Dバトルを混ぜて成功させた、次世代ケムコRPGとしての成功系がこのゲームだと思う。
ゲームを始めてみるとオープニングからイベントは音声付きで、キャライラストも大きくクオリティが高い。
「ツクール製」などと言われることもあるマップグラフィックも、タイル感が減少して進化。
そして肝心の3Dバトルに目を向けるとPSPぐらいの見た目で、エフェクトも控えめ。
序盤は技も弱くて演出が弱いので「えっ？」と思うほどショボイ。
▲画面が寂しい…！
しかし、プレイしていくと動きがついて2Dの時よりも見栄えがするようになったのがわかる。
また、巨大なボスでは通常時と視点が変わって迫力が増すし、回復技などでキャラクターを選択するときタッチしやすいようにキャラクターが横に並ぶなど3Dならではの見栄えや操作性の改良がある。
フィールドで遭遇する雑魚にも大中小サイズの違うものがおり、大きいものは超強力だが鈍く、小さいものは素早いなど「3Dだからサイズの変更もラクラクなんです」というPS初期っぽいシステムもバトルのアクセントになっている。
▲巨大な敵…だけど実は巨雑魚
このようにスマホ専用ならではの進化を遂げていつつ、従来のRPG部分でも手抜かりはない。
今回注目したいのはそのバトルバランスとストーリー。
バトルでは「スピードが上がるけどもリスクのある装備」「安定の装備」など装備を選ぶ要素もあるし、パワーアップ技を1人のキャラクターに集中してかけ、一撃必殺を狙うなどRPGにありがちな戦術を使っての工夫もできる。
プレイヤーの工夫次第でバトルに伸びしろがあり、それでいてレベルを上げての力押しも可能な、RPG王道バランス。
▲雑魚を楽に倒すための装備という考え方もある。
ケムコのストーリーは唐突すぎる展開が多くてストーリーが弱い印象があるが、今作はそこそこ。
ちょっと古い感じもするが、一本芯が通っており悪くないレベル。
移動は十字キーとタッチ移動の定番操作。
取り入れたRPGは隠し通路などが見つけやすくなりすぎて探索の楽しみが薄れるが、このゲームでは誘導を弱くすることで探しものは楽しめるようになっている。
その分移動の快適さが少し落ちるのだが、この辺りは好みか。
▲隠し通路の後ろにいい感じの宝箱があり、探すのが結構楽しい。
常に次の行き先がわかるマップや、目的を教えてくれるクエストメニューなども手抜かりなし。
課金はあるが、課金しなくてもクリアできるし、課金専用装備もある程度手に入るほどの弱い課金要素。
あくまでおまけでバランスを壊してはいない。
『シンフォニーオブオリジン』では、ビジュアル的に進化したものの内容的には今一歩なところがあって評価は2.5としたが、『アルファディアジェネシス』はビジュアルが進化しつつ他の点で見てもケムコゲー屈指の作品。
普通のプレイで10時間以上、真のエンディングまで遊びたければ15時間程度合わせて楽しめてボリューム感もなかなか。
1000円という価格は高めだが、十分納得できるRPGに仕上がっている。
壮大なスクエニ系RPGではなく、携帯でお手軽に遊べるRPGを探しているのであれば、間違いなく選択肢に入る1本だ。
（GCドラゴン）
アプリリンク：
RPG アルファディア ジェネシス(itunes 1000円 iPhone/iPad対応 / Google Play 1000円)
動画：
