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『ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル』の出来の良さにびびる:iPhoneゲーマーな日々70

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女子高“音ノ木坂学院”を統廃合から救うため、学院の生徒がアイドルとなって知名度を上げ、入学者を増やしていく…。
そんな設定で美少女キャラクターたちが活躍する様子をアニメなどマルチメディアで展開するのが“ラブライブ!“。
そして、そのiOS版ソーシャルゲームが『ラブライブ!スクールアイドルフェスティバル』。
開発がKLabということで「どうせブラウザのポチポチゲーだろう」と思っていたのだが、蓋を開けてみて驚いた。

なんだこのクオリティの高さは!?
ということで、本日紹介するのはこのゲームだ。
ものすごく大雑把に言ってしまうと、パズドラのパズル部分を音ゲーに変えたのがこのゲーム。
最初に9人のメインキャラクターからパートナーを選び、9人1組のユニット(デッキ)を組む。
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キャラクターにはスマイル・ピュア・クールの3能力値があり、これらの合計がユニットの能力となる。
また、ユニットには“センター”と呼ばれるリーダー的な存在を設定でき、センターになったカードのみ“センタースキル”という能力を発揮する。
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ユニットを編成したら、楽曲選択へ。
難易度はEASY〜HARDまで3段階。
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そして、音ゲー開始。
各キャラクターの顔と緑の輪が重なったタイミングでそのキャラクターをタッチしてく、という普通の音ゲー。
画面をタッチするとタイミングに合わせてPERFECT・GREAT・GOOD・BAD・MISSの5段階で評価される。
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で、GREAT以上の評価を出し続けるとコンボが発生して得点となり、BAD以下を取ると体力ゲージが減っていく。
体力ゲージを残したまま曲を終えればクリア、体力ゲージが曲が終わる前になくなるとゲームオーバー。
ごく一般的な音ゲーのシステムだ。
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また、特技のあるキャラクターをユニットに加えていると、特技を発揮して体力を回復
くれる(そして、そのときに声をかけてくれる)要素も。
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▲ユニットの意味があっていいけど、ちょっと画面が見づらくなるのが難点。

曲も一定以上のクオリティだと思うし、譜面も曲に合っていて、普通に音ゲーとして楽しめる。
正直、この部分だけを切り出して「ラブライブ!の音ゲーを有料でリリースしました!」と言われたら買ってしまうかもしれないぐらいきっちりできている。

曲をクリアすると評価画面となり、スコア・コンボ数・クリア回数がS〜Cまでで判定される。
面白いのは、ここのスコアだけが基本無料な作りになっていること。
曲に応じて“ピュア”など先ほど紹介した属性があり、能力値が高くないとスコアが上がりづらいようになっている。
能力が低ければほぼミスがなくても、スコア評価はCやBで落ち着く。

しかし、コンボについては完全にプレイヤーの腕に依存していて、オールコンボを繋がないとS評価に鳴らない。
音ゲープレイヤーの腕に挑戦する部分と、カードの能力をとりいれて折衷案をとった感じで、ゲーマーはフルコンボでS評価を取れば納得するし、スコアについてはカードを強くしたプレイヤーに満足感を与えるしで、いい所で落ちつけたな、という印象。
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で、クリア後はランクに応じて報酬が手に入るご褒美タイム。
高評価でクリアするとそれだけ美味しい報酬があるので、「よし、完璧にプレイするぞ!」という意欲が湧く。
正直、普通の音ゲーで単に得点を競っているよりもわかりやすくやる気がでる良い仕組みだ。
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さらに、キャラゲーとしてもちゃんとできている。
画面デザインがポップなのもそうだが、注目はフルボイス。
チュートリアルが終わると喋らなくなるソーシャルゲームが多いが、このゲームはゲームが始まってもしゃべるしゃべる。
メニューも、ランクが上がると開放されるストーリーも、ちゃんと声がついている。
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キャラクターの合成は“練習”、売り払ってお金にするときも“転部”と、用語にも気を使って(といっても転部でなぜお金になるかは不明だが…)世界観を大事にしている。
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▲ただし、オリジナルキャラについてはボイス無し。

細かいところに粗はあるが、ポチポチを音ゲーに入れ替えた版のパズドラ…それに、キャラクターとストーリーをのせ、フルボイス化。
ゲームとしてもきっちり差別化を図っているし、原作の魅力を活かすゲーム作りをしている。

課金要素は部員勧誘(ガチャ)と曲をプレイするためのLP(体力)回復。
ただし、今のところ普通にプレイしているとラブカストーン(パズドラで言う魔法石)がそこそこ手に入るので、キャラクターが欲しい、という理由以外ではそんなに課金する理由を感じない。
課金しないでもかなり遊べるという意味でも、広く受け入れられる可能性があるゲームだ。
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▲個人的には課金アイテム購入履歴があったことも驚き

まさか、ポチポチゲーしか印象のないKLabからこんなすごいものが出てくるとは思ってもいなかった。
下手なゲームメーカーのアプリも真っ青な出来栄えである。

このゲームが売り上げランキングで2位になり、売上面でも話題になっているが、それはラブライブ!という題材の人気だけでなく、このアプリの内容が後押ししている部分もあるのは間違いない。
バグはあるが、過去のKLabにありがちな致命的なものも今のところ見られない。
「モバマス系」とかキャラ人気にあぐらをかいたものではなく、要注目アプリの1つといえる。

ただ、1つ気になることがあるとすればKLabの運営面。
『真・戦国バスター』や『キャプテン翼~つくろうドリームチーム』、『幽遊白書~100%中の100%バトル~』などを見ていると、過去に色々問題を起こしている。

リリースされたばかりのアプリに対して、初日からAppStore上位にランクインするほどの課金は、アプリに対する大きな期待による、ユーザーの先行投資である。
その期待を裏切らないよう、見違えるほどクオリティが上がったアプリをリリースしたのと同様に機に、運営の方も生まれ変わったところを見せて欲しいところだ。

そちらの方面も含めて、ゲームキャストではこのアプリを見守って行きたい。

アプリリンク:
ラブライブ! スクールアイドルフェスティバル 基本無料