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Apple Design Award 2021 発表。ゲームは技術、独創性、スマホらしさなどを評価された6作が受賞

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Apple の技術者向けカンファレンス WWDC 2021 開催に伴い、Apple が独自に優れた作品を表彰する『Apple Design Award』が発表された。
Apple Design Award は、高い技術・独創性・革新性などを表彰する物で、一般のゲーム賞とはまた異なるゲームが見つかることが特徴だ。
今回、ゲーム関連の受賞は6作。


Little Orpheus (App Store Apple Arcade)

アメリカが月への有人飛行に成功した1962年、ライバルであるソ連(今でいうロシアなどの連合国)は地底に異なる世界があることをつきとめ、社会主義を地底に広めるべく地底探査船 Little Orpheus を出していた……!
『Dear Esther』や『Everybody's Gone to the Rapture -幸福な消失-』など、ウォーキングシミュレーターで名を知られるイギリスの Chinese Room の作品。

地底世界に行き、帰ってきたイヴァンに上官が聞き取りを行うが、その証言はどうにもおかしい。
地底世界には恐竜がまだ生きていたとか……原住民がいて何者かに洗脳されているとか……信憑性が疑われる証言ばかり。
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地底で体験した荒唐無稽な冒険を、TV番組風の構成でプレイヤーに遊ばせる語り口がユニークで、思わずにやりとしてしまうシーン満載。
まるで作り話かのように次々と舞台が切り替わり、怪物が登場し、珍事件が発生し、プレイヤーはそれを横スクロールアクションとしてプレイしながら体験する。
なんというか、話とゲームの融合の巧妙さを評価されて面白いエンターテイメントの提供枠で受賞。
D.I.C.E Game Award でもモバイルゲーム部門・音楽部門の2部門でノミネートされており、評価は高い。

リーグ・オブ・レジェンド:ワイルドリフト (App Store 無料 / GooglePlay 無料)

PC 対戦ゲーム『リーグ・オブ・レジェンド』のスマホ版。
プレイヤーがそれぞれ1人のチャンピオンを操作して5人でチームを組み、チームで戦う対戦ゲームで、アクションゲームのように戦いながらも、プレイを通じてキャラクターLVを上げて成長する計画を立て、成長したキャラクターをどこで活躍させるか選択し、最終的に敵本陣を破壊する戦術要素が強いプレイが人気を博している。
革新性を評価されているが、同ジャンルのゲームはすでにあるし、どちらかというと人気ゲームに忖度した表彰という印象が強い。

Alba: A Wildlife Adventure (App Store Apple Arcade)

地中海の島を舞台に、少女アルバと、友人イネスが島の自然や動物たちを守るために行動するアドベンチャー。
大人の都合で壊れていく自然の島を、純粋な心で取り戻そうとする子供の物語となっている。
スマートフォンで動物の写真を撮り、図鑑を埋め、ときに鳥の巣や自然公園を修復するゲームで、3Dでかわいく表現された島を散歩しながらこれらの作業をすることは結構楽しい。
社会への取り組みを評価(自然環境の大事さを訴え、行動する)されて受賞。

HoloVista (App Store 610円)

夢のように豪華な屋敷を撮影し、SNSにUPすることで物語が進む近未来アドベンチャー。
写真を撮影し、UPしていくことで物語が繋がり、主人公の情報が明らかになり、話が繋がっていく。
360度、現実の建物を見回すかのようにカメラを向けて写真撮影できる体験は面白い。
物語も興味深いが、日本語対応していないのが残念。
スマホの機能を利用して体験を作った包括的サポートを評価されて受賞。
D.I.C.E Game Award でもモバイルゲーム部門でノミネートされている。

原神 (App Store 基本無料 / GooglePlay 基本無料/ Windows 基本無料 / PS4 基本無料)
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オープンワールドアクションRPG。
優れた映像がもたらす演出効果により、スマホの中でトップクラスの広大なオープンワールドアクションが楽しめる。
アニメチックなキャラでこういったゲームを楽しむとなると、スマホを除いてもこれになってくる、というあたり、ゲームとしての立ち位置がしっかりしているのも素晴らしい。
ビジュアルを評価されて受賞。
TGA2020モバイルゲームアワードにもノミネートされている。

Bird Alone (App Store 370円 / GooglePlay 410円)

スマホの中に住む、孤独な鳥と友達になって語らうアプリ。
鳥とは毎日数分、少しの話題をしゃべったり、餌をあげたり、絵を描いて感想をもらったりそういった小さなことしかできない。
しかし、独特の間と語り口でしゃべっているのが意外に楽しい。
ノリが合えば、毎日数分起動してみる会話アプリとして楽しめるはず。
アプリとのふれ合いのアイデアを評価されて受賞。

以上。

ゲームキャストとしては、『Little Orpheus』、『Bird Alone』、『HoloVista』あたりが独創性もあり、お勧めだろうか。
他のハードやゲーム機にない作品なので、気になったら試してみて欲しい。