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令和2年最速。正月に出て3日で消えた中華ゲーム『プロジェクト・シルバーウィング』の話をする

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そのゲーム『プロジェクト・シルバーウィング』は令和2年、1月4日にやってきた。
銃を擬人化した少女たちが異星からやってきた敵と戦うカバーシューティングRPGで、中国産のゲームを日本向けに配信したものである。
粗いところもあるが、4人1チームで戦場に出て、3人はちゃんとAIで同時に動いて戦ってくれるし、敵が隠れている壁を重火器で吹っ飛ばしたりもできるし、なかなか遊べそうな気配のゲームだった。

ただ、ロードに入った瞬間から2コマに圧縮できそうなほど内容が薄い4コマが表示され、いきなり微妙感たっぷり。
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▲ここまで来ると1周まわって安心感すらある。

日本語翻訳もボロボロで、中国漢字が文章中に使われているし、ドラム缶を見れば「燃えやすい」と書いてある始末。
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▲これを見たあたりから「面白翻訳ゲー」と思えるようになり、『プロジェクト・シルバーウィング』を好きになってきていた。

さらに、普通にプレイしていて「ん?」と押したくなる絶妙な位置にデバッグメニューがあり、無敵モードも課金石無限もやり放題。
プレイヤーに親切すぎる……!
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だが、このゲームのボロさはそれで終わらない。翌日になると、次々とログインできないプレイヤーが現れたのだ。
最初は「デバッグメニューを使ったからアカウントBANされたのか?」「デバッグメニューを報告したからメンテに入ったのだろうか?」などとも思ったのだが、キャラクターを作り直すとあっさりログインできることが判明した。
さらに、デバッグメニューも残っていた。

では、前日から遊んでいるプレイヤーがなぜ皆ログインできなくなったのか?
答えは「バグでゲームが接続不可になった」だけ。
ゲーム仲間と調査した結果、ログインボーナスなどを受け取ところまで進行するとログイン不能になるようだった。
やばいですね☆
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公式Twitterが「健やかに新春を迎えられた」と喜んでいたが、ほどなく健やかでなくなると、誰が思っただろうか。
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そのまま1月6日に「メンテナンス中」になり、そのまま表示がいろいろ変化し……App StoreとGoogle Playからはアプリが消え、最終的にはサーバー0(選べない)だけが表示されるようになった。
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ここまで問題だらけだが、自分はわりとこのゲームが好きになった。
ゲームシステム自体は面白みがありそうだったし、キャラもいい味出ていた。特におすすめは「似非中国人キャラ」の22。
このキャラクター、なんと中国人が考えた似非中国人キャラ(●●アルヨ的な独特のイントネーションでしゃべるアレ)なのである。
日本人が「西洋人が考えた似非日本いいよね」と似非日本を描くようなもんで、本家中国にこれをやられるともう、「わかりました」と受け入れるしかない。
気になったら下の動画で再生位置あわせているので音声ONで聞いてみて欲しい。

『アイドルマスター ミリオンライブ シアターデイズ』におけるタイムラインのようなものがあり、少女たちとプライベートで会話して好感度を上げ、アドレスをゲットして、メッセージをやり取りしてデートできるのも面白かった。ギャルゲー要素が強い。
日記ボタンは交換日記か何かだろうか、試さずに終わってしまったのが残念。
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で、あまりに残念だったので中国の開発元に今後を問い合わせたところ、下記のような回答を得た。
内容に不備がございますので、ごダウンロードやオンライン操作等をしないようにお願いいたします。そして、当該件を周りのご利用者にご伝達頂ければ幸いでございます。
本作は、まだ開発中のものがなぜか配信されてしまったらしい。
すでにストアからは消えているが、ダウンロードしてしまった方はプレイしない方がよさそうだ。
公式サイトによれば、現在の予定では2月配信になるとのこと。

え、この日本語を1カ月で直せるの!?
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▲人類文明がだんだん撤退して、80%を超えた人類活動領土を失った。人類文明の正体は暗かった!

もし、テスト版に近い形で配信されるなら、すごい面白い日本語でストーリーが展開されると思うので、ヘンテコゲー(でもゲーム自体はそんな悪くない)が好きなら公式Twitterアカウントをフォローして待っておくといいだろう。

それにしても、令和2年、正月早々すごいものを見てしまった。
一応、先行配信されてしまったアプリのプレイの様子はこの動画で見られるので、気になったらどうぞ。