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擬音を楽器に投げつけ、より大きな音を出して戦うインフレ・ノイズ・アクション『ノイジーガール!』が本気で最高に面白かった。メガビットコンベンション02学生作品まとめ

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同人・インディーゲームの展示会は、年々増えている。
今回は、大阪で2019年の8月25日に行われた『megabitconvention 02』のゲームを紹介していく。
とにかく、このイベントは新しいゲームやら面白いゲームばかりだったのだが……中でも学生の活躍がとても目立った。

イベントには多くの素晴らしいゲームが展示されていたが、なかでも多くの人に体験してもらいたいと思えた新作がある。
メガビットコンベンション02の記事で最初に紹介する……そして、私が最も気に入った作品は『ノイジーガール!』だ。
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このゲームは音を使って戦い、敵を倒す固定画面のアクションゲーム。
操作は左右移動とジャンプ、攻撃ボタンのシンプルなもので、とっつきやすい。
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▲主人公の外見は、最初にカスタムできる。性能には関係ないが、愛着がわいて良い。

このゲームのキーは、“音で戦う”という点にある。
少女は、足音の擬音を物体としてゲーム世界に出現させる能力を持つ。たとえば、ジャンプして着地すると「スタッ」という擬音が地面に残る。
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主人公はこの擬音を手で持ち上げて投げつける能力を持つ。で、擬音にぶつかった敵は倒れる。
ここからが面白いところで、敵は太鼓などの楽器で「スタッ」という音を投げつけると、今度は「ドーン」というデカい擬音が出現する。
その音を拾って別の敵にぶつけると、今度は「ドーン!」と擬音が大きくなり、演出もインフレしていく。最終段階になると敵を貫通して一気に倒せる。
このシンプルなインフレの仕組みがたまらず、たちまち魅力されてしまった。

学校の課題作品とのことで完成度で言うと他のゲームには劣っていたが、基本的なシステムの面白さと拡張性の高さが一目で見て取れるため、遊んでいると期待感が膨らむワクワクゲームだった。
ゲームの基本部分だけが提示されたところで「完成品がやりたい!」と考えてしまう、可能性のゲームとでも言うべきだろうか。

このゲームは9月に行われる東京ゲームショウ 2019のECC専門学校の学生ブースに展示される。インディーゲームが好きならば、可能性の前に虜になること間違いなしだと思うので、ぜひ触れてみて欲しい。

また、メガビットコンベンション02では同じ専門学校の作品も2つ出展されており、こちらもかなりきっちりできていた。

カメラを構える女子のため、美しい星空を作るパズルゲーム『エクスタ』。
異なる光量の星の光を調節し、すべての星の光を同じ強さにすればクリアとなるパズルゲームだが、2×3マスの範囲で一斉に光の強さを調整する必要があるため、手順はなかなかに悩む。
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▲ドット絵が魅力的で、女の子の頼みに応えて星空を揃えたくなってしまう。課題として10日で作られたものなのでステージのつくり・作り込みは足りていないが、基本的な魅力はあった。ぜひ、完成させてほしい。

最後に、5×5マスを移動し、様々な角度からやってくる敵を避けつつ、味方と接触してくっついていく3Dアクションパズル『ハマルカク』。
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味方とくっつくイメージは、この動画を見るとわかりやすい。とにかく、たくさんくっついてから分離すると高得点となる。

ただ、たくさんの味方がくっつくと5×5マスの中での動きが制限されて動きづらくなる。よって、ピンチになったら即座に分離してもいい。そうして、最終的に一定の区間の中で稼いだ得点を競うものになっていた。
こちらも演出などに難があるが、これから調整すれば楽しめるものになりそうであった。

今時の専門学校生は、こんなにすごいものを作れてしまうのか。
メガビットコンベンション02は、そんな驚きのあるイベントであった。