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世界を救うか、最愛の人を救って終焉を見るか。7日後に滅びる世界を繰り返すRPG『永遠の七日』レビュー

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何もなさずに生きるより、何かを成し遂げてから死にたい。
最高のハッピーエンドは訪れない……だけど、きっと頑張れば何か報われる。私は物語においてそういった結末を求めてしまう。
『永遠の七日』は、そういった思考にがっちりハマるRPGである。
本作は世界が滅びるまでの7日間を生き、何度も時間を巻き戻して異なる生き方を模索し、世界を救おうと試みるシミュレーションRPGだが……好きなキャラクターを幸せにしたら、世界は滅びる。世界を救えば好きなキャラクターは死ぬ。
さあ、あなたはどちらを選ぶだろうか。

ゲームの舞台は、黒核と呼ばれる物質によって7日後、破滅を迎える世界。
プレイヤーは黒核にあらがう力を持った“異能者”の指揮官となって戦うが、黒核と敵対勢力の力は強く、そう簡単に世界を救うことはできない。
何度も失敗を繰り返し、そのたびに謎の力によって世界は1日目に巻き戻され、少しずつ世界の秘密を知り、最後に世界の平和を取り戻すループモノゲームとなっている。
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プレイヤーが行える行動は主に3つ。
1つ目の行動は、地域を“巡回”してイベントを発生させること。適切なキャラクターで適切な場所を巡回すると、一緒に巡回したキャラクターの好感度が上がったり、固有イベントが発生して物語が進む。
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2つ目の行動は、バトルして占領された地域を開放すること。地域を開放すればそこに建物を建築できるようになるし、その地域を巡回して地域固有のイベントを見られる。
バトルは3人1組で出撃する見下ろしのアクションRPGになっており、プレイヤーはそのうち1体を操作し、残りは自動操作で戦ってくれる。
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最後、3つ目の行動は建築・開発だ。
“建築”は勢力下の地域にさまざまな能力を持った建物を建て、“開発”は建物を建てられる最大数を上げる。
基本的には建築物で“技術力”・“幻力”・“諜報力”の3種の値を上げるようになっていて、この数値によってゲーム展開が変化する。
技術力が高ければ建物を建てられて、幻力が高ければ地域解放が容易になる。諜報力が高ければランダムな不幸イベントを防いだり、敵勢力の策謀を未然に防いだりできる。
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プレイヤーが行動できるのは9:00〜21:00の12時間で、プレイヤーは1時間に1回、つまり12回の行動が行える。
7日間で行える行動は84回。つまり、84回の行動で世界を救う地域制圧型シミュレーションRPGが『永遠の七日』だ。

ゲームはマルチエンディングを採用しており、無数の分岐が存在しプレイヤーの行動によって世界の細部は次々と変化する。
たとえば、あるヒロインのイベントを見ておくことで、ヒロインの心を理解してその後の行動に影響を及ぼせることがある。、イベント時に造反を防ぐことができたりする。
建築技術が高ければ、医療設備を作って誰かの命を救えることもある。
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中華街を開放するか、市街地を開放するかの選択を迫られて、選ばなかった地域は壊滅したり、キャラクターが出会う前に消えたりもする。
そして、それらが積み重なり、あるときに決定的な変化を生まれ、最終エンディングに向かう。
メインストーリーに沿って、重くなりすぎない程度にキャラクター描写がなされる様子は物語シミュレーションRPGとして評価の高い『鬼畜王ランス』の影響を強く感じる。
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▲イベントCGもふんだんに用意されており、これを集めるのもまた楽しみとなる。

こういったプレイを体験して、最初に感じたのは『永遠の七日』の異質さだった。
ゲーム内にガチャがあるし、スタミナもあるし、キャラクターのかけらを集めてレア度アップなど、大陸系RPGお約束を一通り備えている。しかし、それでもプレイ感はゲーム機のシミュレーションRPGに近いのだ。

このゲームのメイン部分には課金による攻略要素がほぼ存在しない。
金をいくら払おうが、スタミナを金で買うこともできない(実時間1日でゲーム内の1日分の行動分回復する)し、行動をやり直すこともできない。
物語の進行に沿って必要な能力を持ったキャラクターが加入するので、ガチャの必要すらない。
つまり、遊び方の中心はゲーム機のシミュレーションRPGとほぼ同じ設計だから、ゲーム機感を感じるのだ。
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▲見ての通り、キャラクターの描写も魅力的だ。

実際、攻略チャートを見ながら進めれば、ゲームを始めて2周目(1周目はオープニングシナリオ扱い)でメインルートがクリアできてしまう。
物語の品質もそれなりに良く、7日間を何度も繰り返して物語の核にたどり着き、世界を救う筋書きには王道の良さがある。
実際、先行してリリースされた海外では大勢のプレイヤーが何度も失敗を繰り返しては様々なエンディングへの道を明かし、最後に世界を救い……ループものならではの楽しみ方をしていたようだ。
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が、日本版において私は実にソシャゲ的な遊び方をしてしまった。
スタミナに制限があるから、何度も試行錯誤してクリアしたくない(スタミナを大事に使いたい)。そして、メインルートをクリアすると強力なキャラクターが仲間にもなる。そこで、いきなりメインルートをクリアしてしまったのだ。
言い訳のようになるが、オンラインゲームの遊び方として、限られたリソースを効率的に使わないと致命的な時間の損になりやすい。
海外先行でリリースされ、攻略情報が日本に漏れていた時点で、多くのプレイヤーにとって繰り返し遊んで世界を救うループ系ゲームの核は壊れてしまうものだ。
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▲選択肢1つ間違えればバッドエンドで、スタミナが一気に無駄になることも。

すると、どうなるのか?
結論から言えば、私にはまったく問題なかった。
メインルートクリア以降、私は「好きなキャラクターと死ぬ」ためにゲームを遊んでいる。
本作では世界を救い、キャラクターも救うことはできない。余計なことをすれば、行動回数が足りずに世界は滅ぶ。
最初に書いた通り「何かを成し遂げて死ぬ」エンディングが好きな私には、それがピタリとはまった。ゲーム内で気に入ったキャラクターを見つけ、世界よりも彼(彼女)が救われる道を選び、心を通わせ、一緒に世界の終焉を受け入れる。そういった物語が好きなら、本作はハマる1作になるし、良いゲームだと思う。
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ただ、このゲームを始める前に2つほど心しておくことがある。
1つ目は、いわゆるガチャソシャゲ的な遊び方を捨てて遊ぶこと。
「最強キャラクターランキングを見てリセマラし、1回も行動を無駄にしたくない」という最適化されすぎたプレイヤーには、あまり合わないかもしれない。初期に配られるスタミナ回復アイテムを使い切ったら、あとは急がずにゆっくり遊べばいい。スタミナは最大1週間分ためられるので、時間に余裕がなくとも遊べる。
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▲なお、「日本版ガチャ確率が低すぎる」などのレビューが並ぶが、ガチャに関しては本国版と変わらないし、ゲームプレイで必要なキャラが揃うから何も問題ない。あと男性キャラも結構いる

2つ目は、バトルが面白くないことは見逃せ、というところだ。
ゲームシステムを見れば、キャラの役割分担がはっきりしていて、個性も作られていて戦術性は高い。が、アクションの反応や音の爽快感に欠けておりバトルはとにかく退屈。3周目以降はスキップ機能が使えるので、そこまで耐えるしかない。ant-5
▲バトル画面、見栄えはとてもいいのだが……

この2つさえ心しておけば、本作は家庭用ゲームのような味を持つシミュレーションRPGとして楽しめる。
世界を救う英雄になるのは素晴らしい。
しかし、愛した人の心を得て満足し、最後の瞬間に覚悟を持って立ち会うのもまた素晴らしい。
そういった物語を体験して欲しい。

概要:
7日で滅ぶ世界で、何度もタイムスリップして様々なルートを見つけるシミュレーションRPG

評価:7(要チェック)

おすすめポイント
魅力的な世界観
好きなキャラクターに受け入れられ、一緒に死ねるエンディング
メインゲーム内で必要なキャラも物語も攻略も完結するゲーム機的なつくり

気になるポイント
戦闘が退屈なのに多い
システム的に日本的ガチャゲーと異なり理解しづらい
オープニングアニメが微妙

アプリDL:
永遠の七日 (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)

開発:Net Ease(中国)
販売:DeNA(日本)
HP:https://towa-7.jp/
レビュー時バージョン:1.23.28
課金:オーブ(ガチャやアイテム購入に使用)

ライター:ゲームキャスト トシ

動画:

 コメント一覧 (5)

    • 1.
    • 2019年05月14日 09:00
    • 三週目から戦闘スキップあるのか
      戦闘パートが怠くて二週目半ばで放置してた
    • 2. tes
    • 2019年05月14日 12:29
    • タグは評価6なのに最後の評価は7なのか。。
    • 3.
    • 2019年05月14日 19:25
    • ストーリーはいいんだけど時空乱流が恐ろしくめんどくさい
      これ一回戦うだけでいいのでは?
      簡単な癖に6回もやらせるのはプレイ時間稼ぎとしか思えない
    • 4. 谷村
    • 2019年05月14日 22:02
    • ストーリーは確かに良くできてる
      けどまあ他の面が合う合わないは分かれそう
      アン、アントネーワルートだけで満足した
    • 5. 泥
    • 2019年05月15日 11:00
    • いろいろ惜しいところはあるけど他にない魅力は感じますね
      デイリー系ノルマの面倒さが改善されれば…
      あとゲーキャスさんらしき方とマルチでお会いしてニッコリ

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