ゲームキャスト

面白いゲームを探すなら、ここ。

君は同じステージを64通りの方法でクリアできるか。ゲーマに挑戦するアクションパズル『That Level Again』レビュー

lvuprrrr-4
マリオのような“プラットフォーマー操作”のアクション操作で、同じステージを64回も遊ばせる(N64リスペクト?)ゲームがある。
『That Level Again』だ。
同じものを繰り返すと言うと、アニメ『涼宮ハルヒの憂鬱』のエンドレスエイトが有名だが、本作の繰り返しは完全に同じではない。同じ形のステージに64通りの異なるクリア方法が用意されているのだ。
最初は普通のアクションゲームの要領でステージをクリアできるのだが、同じ形のステージに64通りもクリア方法を用意するとなると、終盤はもう、予想を超える解法が連続する。
あなたのゲーマー経験値で、このゲームを解けるか。ぜひチャレンジしてみて欲しい。
本作の基本は、左右移動とジャンプ操作で行動するアクションゲームである。
プレイヤーは画面の左端にいる主人公を操作し、基本的には画面右端のゴール地点から画面外に出ると1回ステージクリアとなる。
画面中央には赤いスイッチが配置されていて、これが64ステージほぼ共通の構図だ。
lvuprrrr-1

また、すべてのステージには通し番号とクリアのためのヒントが用意されている。
最初のステージは「Plain and simple(簡単だよ!)」と書かれていて、赤いボタンを押すと画面右のシャッターが開き、画面右に抜ければクリア。もう、説明する必要がないほどわかりやすい。
lvuprrrr-5

しかし、こんな簡単なステージは最初だけ。
次のステージからは単純にスイッチを押してもシャッターが開かなくなってしまう。
lvuprrrr-6

それら乗り越えると、またその解き方も使えなくなって新しい解き方が必要になり、序盤が終割ったころにはアクションゲーム王道は使いつくされる。そして、続いて発想力が試される意外な解き方が次々に提示されていく。
内容を書くと面白さが減るので詳しく書けないが、ゲーム好きならニヤリとするバグ系、とんち系など、ゲーム好きのための脱出ゲームとしてきっちり作りこまれている。
lvuprrrr-2

本作の素晴らしい点は、アクションゲームという枠を作り、基本的にはそれに乗って進行する点にある。かつてスマホが発売されたばかりのころ、スマホの OS 機能やハードの機能を最大限に使い、アプリの枠を超えて謎を解く脱出ゲームが多くリリースされた。しかし、現代になってみると、OS バージョンアップを重ね、機能が把握しきれないほど複雑化して知らない機能や似た機能が増え、こういったゲームが遊びにくくなっている。
複雑化する OS の機能を使う系脱出ゲームに対して、アクションゲームという枠を作って見せることで難易度にリセットをかけ、現代でも「アプリ(アクション)の枠を超える」面白さをわかりやすく提供しているわけだ。
私はすべてを終えたとき「久々に発想力を試される脱出ゲームを遊んだ」と思えた。そして、シリーズ4作を一気に遊びこんでしまった。それぐらいの爆発力がある。

残念だったのは、iOS 版ではステージ49が解けないバグがあることだけ。
それでも1作目から遊んだほうが楽しい(どの作品から遊んでもいいのだが、基本的にはシリーズを通して順番に遊ぶように作られている)ので、iOS 端末しかない方でも1作目からステージ49まで遊んで欲しい。
lvuprrrr-3
▲悲しいiOSのメニュー。このあと、Androidで無茶苦茶高速でクリアした。

概要:
同じ形で、解法の異なる64のステージを攻略するアクションパズル。発想力を試される。、

評価:7(要チェック)

おすすめポイント
アクションゲームのお約束を脱出ゲームに応用
発想力が試される楽しさ(アクションはあまりいらない)

気になるポイント
iOSではステージ49がクリアできない。

アプリ:
That Level Again (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)
 
開発:Nurkhametov Tagir(ロシア)
HP:https://www.facebook.com/MyNameIsTagir
レビュー時バージョン:1.0.4
課金:なし

ライター:ゲームキャスト トシ

動画: