地球温暖化の影響で、21世紀半ばにはホッキョクグマの生息数は今の3分の1にまで減ってしまうだろうと言われている。
ホッキョクグマのエサが減り、餓死してしまうというのだ。
そして、そんなホッキョクグマの気持ちを知るため、ホッキョクグマもだえ、悲しみ、死んでゆく様子を眺めるゲームが『氷がない…。』である。
そして、そんなホッキョクグマの気持ちを知るため、ホッキョクグマもだえ、悲しみ、死んでゆく様子を眺めるゲームが『氷がない…。』である。
あるぅ日♫
App Store♫(もりのなか)
クマさんに出会ってしまった……。
これは……。
「地球温暖化の影響で北極の氷が溶けています」
「氷を求めるホッキョクグマ」
「そして息絶える」
この狂気。よく Apple の審査を通ったな。
そう思いつつも、反射的にアプリをダウンロードして起動してみると……タイトル画面にはゲーム名の『氷がない…。』がなく、「地球温暖化についてあなたはどう考えていますか?」と描かれてメッセージ性が大幅にアップしていた。
悲壮な音楽の中、シロクマが悲しみを訴えていて、見ているだけで罪悪感にかられる。
もう、多くは語らないのであとは動画で見て欲しい。
『氷がない…。』ヤバすぎる。
— ゲームキャスト (@gamecast_blog) 2018年10月15日
温暖化で食料がなくなり、死んでいくホッキョクグマが悶えて飢え死にするのを見るゲーム。
ゲームしただけなのに、殺人を犯したかのように精神が不安定になる。https://t.co/fu0ym0wiZa pic.twitter.com/yslcVfuil0
ゲームの舞台は氷が溶けた北極。ただ、なぜか魚が空を泳いでいる。
止まった世界の中で、空中に魚が湧き出ては泳ぎ、じっと見ていると氷の棘が不自然に動いている。リアルなようで違和感だらけの世界には『ゆめにっき』を初めて見たときのような強烈な違和感を感じる。
そして、画面度ドラッグすると二本足で、人間のように駆け抜けるホッキョクグマ。その目的は、誰にも分らない。
しかし、左上の体力メーターがどんどん減っていき(魚を取っても回復しない)、10秒後に死亡する。
シロクマがもだえるように走り、一瞬で死ぬ姿はトラウマもの。
最後は「一度なくしたものは取り返せないんだよ」というメッセージと共に、「あなたは温暖化について何を思いますか?」と15文字以内で感想を求められる。
▲このメッセージは何通りもパターンがある。
思わず「ヤバい、ヤバすぎる」と、ゲームの感想を書いてしまった。
小学生時代に初めて『はだしのゲン』を読んで原爆が落ちるシーンを見たときの不安、重大な犯罪を犯してしまったようなときのような背徳感、そんな名状しがたい感情が短時間の間に押し寄せる。
世の中には「バカゲーを作ろう」と考えられて作られたゲームならたくさんある。
しかし、このゲームは本気で感情を揺さぶって、人間たちに罪悪感を与え、温暖化を止めようと考えている。その姿勢に狂気すら感じる(このアプリは広告もない)。
このアプリは要注意だが、ゲームで何かしらの感情を喚起されたいなら試すべきだ。
概要:
地球温暖化の影響で二足歩行を始めたホッキョクグマが、氷を求めて苦しみながら死ぬ。
奇ゲー度:9(ヤバい)
おすすめポイント
見るだけで精神が不安定になるゲーム
悲しげなタイトル画面
気になるポイント
子供がプレイしたらトラウマになるかも
アプリDL:
アプリリンク:氷がない...。 (itunes 無料 iPhone/iPad対応)
開発:CHIRU(日本)
HP:https://twitter.com/0326_chiru
レビュー時バージョン:1.0
課金:なし
ライター:ゲームキャスト トシ