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Apple、iPhone XSシリーズ3機種発表。気になる場所をゲーマー視点で見てみる

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2018年9月13日に行われた Apple のカンファレンスで、今回は3種類の iPhone が発表された。
画面が最も大きな iPhone Xs Max(ジョブズが泣きそうなほど名前がダサい)、iPhone Xs、iPhone XRの3機種。
iPhone Xs と Max は9月14日から予約開始(カラー3色)、9月21日発売、XRは10月19日から予約開始(カラー6色)で10月26日発売となる。
ここからは、ゲーマー目線でこれらの機種の差と、気になったところを紹介する。

今回の iPhone の注目は、なんと言っても新チップの性能だ。
今回発表され、新しい iPhone 3機種に搭載される A12 Bionic チップは、驚くべき化け物チップだった。
A12 Bionic は、業界初となる7nmプロセスで作られたチップで、GPUは4コア、CPUは6コア、8コアのニューラルエンジンを搭載。

CPUは2つの高性能コアが搭載されており、最大性能は15%アップ。

4つの効率コア(低負荷な命令を低消費電力でこなすCPU)は最大50%消費電力低減。

グラフィック性能は最大50%アップ。

ニューラルエンジンは最大で9倍もの性能を誇るとのこと(すべてA11チップ比)。

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Appleの発表値は、ほぼ実測性能に即しているので、発表通りに動くことだろう。
そしてこれは、圧倒的な高性能スマートフォンの誕生を意味する。
そもそも、2017年9月に登場した A11 Bionicチップは未だに業界トップの性能を持っている。
現在、A11 を搭載した iPhone X や iPhone 8 は未だにスマホのなかで最高の性能を誇っていおり、2018年8月に海外で発売された Galaxy Note 9 をベンチマーク(性能を測るソフト)測定結果でかなりの差をつけて引き離している。
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▲iPhone XとGalaxy Note9、Pixel 2 XLの性能比。データはTomsguideより

そこにきて、A12 Bionic がさらに高速化を果たしているのだから手に負えない。
ちなみに「そんなに高速化しても意味があるのか」とよく言われることだが、チップが高速化すると基本的には同じ処理ならば短時間で終わり、バッテリー消費が少なくなる。
高速化はゲームでハイエンドな処理を実施するユーザーだけでなく、普通に使うユーザーにも意味がある。

続いて見るべきはディスプレイ。
今回、iPhone 10Xsは5.8インチ、MAXは6.2インチのSuper Retinaディスプレイ、iPhone XR は6.1インチのLiquid Retinaを搭載するが、どれもタッチセンサーの感度が120Hzに対応していた。
つまり、指の操作により滑らかに追随するようになる。
これが意外に馬鹿にできなくて、いざ120Hz端末から60Hz端末に戻るとどこか違和感を感じてしまう。快適性に差が出るはずだ。
※記事掲載の初期、120Hzがリフレッシュレートであるかのように書いておりました。正確にはセンサーの感度になります。訂正させていただきます。
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▲得意げに120Hz駆動しますよーと宣言

Super Retina と Liquid Retina には解像度の差があり、Super Retina はよりドットの粗が目立たなくなる。また 3D Touch は XR では対応していない。
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カメラ性能はあまり進化が見られなかったが、A12 Bionic チップの性能が劇的な変化をもたらしていた。
写真撮影後に被写界深度を調整するポートレートモードには2つレンズが必要とされていたが、これをニューラルエンジンの力で解決。さらに、iPhone X よりも強化された写真のぼかしの調整も行えるようになっている。
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▲写真を撮ったあとで、メーターで被写界深度を調節できる。狂った仕組み。

カメラ性能は iPhone Xs と MAX で ƒ値1.8の広角レンズと、ƒ値2.4の望遠レンズを採用しており、デュアル光学式手ぶれ補正、2倍光学ズーム、10倍デジタルズーム対応。これは、iPhone X と同じ性能。
iPhone RX はƒ値1.8の広角レンズのみ。光学式手ぶれ補正、、5倍デジタルズーム対応とカメラの面で弱くなっている。
また、バッテリーは iPhone X と比べて Xs で30分、MAXで1時間30分長持ちとのこと。
さらに、iPhone Xs と MAX は水深2メートルで最大30分間の耐水性能(iPhone X / XRは1メートルまで)を持つ。
ざっと、今回の新型 iPhone の気になる点は以上。
iPhone X と比べて劇的に変わったのはチップ性能。
これは本当に顕著で、毎年必ずカメラの改良をしてきた Apple が性能UP を優先した歴史的転換点と言える。
ただ、「ゲーマー目線で」と言いつつ、私にはこの性能を生かす方法があまり見えなかった。ニューラルエンジンを使う方法があるのだろうが、何ができるか未知すぎて自分の頭では理解できなかった。正直に言おう。降参だ。
Appleよ、もっと未来を分かりやすく見せてくれ。今のままでは買う気が起きない。

で、気になる価格は以下の通り。
iPhone XRなら84,800円(税抜)、MAXなら124,800円(税抜)から!
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スマホにガタがきていなければ iPad Pro の次世代モデルなどを待って買うのもありだと思う。
どれかを買えと聞かれたら……iPhone XRか。Super Retinaのコントラスト比は魅力的だが、A12 Bionic 積んでいるし、買うならちょうど良い所だと思う。

ただ、iPhone Xs Max を買う値段で Mac Book Pro などが買えてしまうし、廉価版モデルでもノートパソコンを買える。
そのあたりはよくよく考えて、必要か判断して欲しい。iPhone 8 だって、現在最速の Android より早いのだから焦る必要はない。