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脳に爆弾を移植された少女が、実験ビルをさまよう科学探索ADV『ノナプルナイン』を紹介する。2019年に新展開&スマホ移植も検討中

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謎の人体実験の被験体にされ、記憶喪失になったうえに脳に爆弾を埋め込まれた少女を操作し、無人ビルを探索する科学サスペンスアドベンチャー『ノナプルナイン 被験体:999999999』(以下、ノナプルナイン)をご存じだろうか。
日本のインディーゲームのなかでも高いクオリティで注目され、すでに開発6年目に突入した本作だが、ようやく成果が発表できる時期が来たようなので今回紹介したい。

本作は、少女を操作してビルを探索する横スクロールのポイントクリックアドベンチャーなのだが、プレイヤーは被験体の少女ではない。
被験体の少女のそばにはカメラドローンが浮いていて、映像を遠く離れた“観測室”に送っている。プレイヤーは、この観測室にいる“観測者”となってカメラから送られた映像を元に少女に指示を出すのだ。
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プレイヤー自身が動くときは主観視点となり、また別個にゲームが進む二重構造の作品になっている。
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ゲームのテーマには「科学ってなんだ」というディープなものをドンと置き、それがサスペンスストーリーの物語と不可分に絡む「商業では挑みづらいテーマ」に真正面から挑むとのこと。
開発チームは“ノナプルナインさん”と呼ばれる方を中心として、商業ゲームや有名タイトルにも関わる開発経験者も含むチームによって製作されており、商業での開発において挑めないテーマのストレスを存分に発揮しつつ、『SAW』や『CUBE』のような「目覚めてみたら突然ワケのワカラン状況に放り出されちゃう系映画の影響を強く受けて」面白いエンタメにもなるとのこと。
▲昔の動画だが、PVを見るとかなりの情報量で驚く。

実際、ゲームはサスペンスと科学を下地にしているが、ヒロインの被験体は天然キャラで、重いテーマに対して感情的に反応するため、プレイヤーが置き去りにされず入り込める配慮をしているようだ。
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▲関西方面の細胞のことじゃないかな、長く関西に住むと体に関西胞が増えてソース派になるの……それは幹細胞やッ

ゲームは20時間程度の想定だが、いろんなところにイベントが仕込まれていて、イベントシーンに遷移する。マンガを拾って読んだり『LINE』のようなSNSログを見たり、テレビ画面に映っているニュースを眺めたり。
それらの大半が、物語のメインストリームに関わる伏線となったり、新たな謎を提示したり……と、きっちり作り込まれており、中だるみを除く仕掛けが施されているという。
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ノナプルナインさんも含めて働きつつゲーム製作を行っているため、先ほど書いたとおりすでに開発期間は6年目に突入している。だが、現在公開している体験版よりもクオリティが高いものに生まれ変わっており、2019年には完全に生まれ変わった体験版をリリースし、うまくいけば製品版もリリースしたいとのこと。
また、PC版の反響次第ではゲーム機やスマホにも移植を行うプランもあるという。ぜひ、スマホにやってきて欲しい1作だ。

なお、この『ノナプルナイン』は8月10日(金)のコミックマーケット94の「西館や39b」に、8月11日(土)には秋葉原のラジオ会館10Fで行われる同人ゲーム即売会に出展し、限定同人誌も頒布される。
この同人誌に最新の情報が記されているそうなので、気になる方はイベントに行って同人誌を入手して欲しい。
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また、この記事の元となった情報はゲームキャストのDiscordのチャットルームに、現在までの映像情報はpixivFANBOXにまとめられているので合わせてどうぞ。

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