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PCのMOBAに並ぶ奥深さを獲得。『Vainglory』の5対5モードメディア体験会レポート

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「モバイルゲーマーにも、PCやコンソールと変わらないゲームが与えられるべきだと思っている」
という言葉と共に、2015年に『Vainglory』はローンチされた。
それからおよそ2年半。ついに『Vainglory』の目標地点でもあった5v5がメディアに向けて公開され、プレイできたので感想をお届けしたい。

『Vainglory』とは、MOBA(マルチプレイヤーバトルアリーナ)と呼ばれる対戦ゲームの一種で、1人のプレイヤーが1人のキャラクターを動かして最大5v5で戦う(※現在は3v3まで)戦術アクションRPGだ。
アクションゲームのように操作するアクション性、ゲーム中に成長しながら戦う育成要素、チームメイトと協力する戦術性が1ゲーム30分に詰め込まれており、必要な時間以上に面白いエキサイティングな対戦ゲームとなっている。
また、誰でも同じ能力を持ったキャラクターを使うことがでる競争の平等性があるので、ガチャなどに飽きたプレイヤーにもおすすめできるゲームだ。
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さて、そんな『Vainglory』のアップデートである5v5の体験会が2017年12月7日に行われたので、そこでの様子を今回はお伝えする。
この体験会において、グローバル・パブリッシング ジェネラルマネージャーのテウォン・ユンさんが来日し、改めて
「モバイルゲーマーにも、PCやコンソールと変わらないゲームが与えられるべきだと思っている」
という宣言がなされて発表会は始まった。
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冒頭で『Vainglory』は5v5マップのためにエンジンを革新したこと、120FPSで動くことなどが語られた。PCゲームの世界では120FPSでプレイする話は聞くが、スマホの競技ゲームではおそらく『Vainglory』が初めてだろう。
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さて、細かいことは抜きにして5v5の内容と感想を書いていく。
まず、5v5のマップは3つのレーンに分かれており、それぞれにタレットが配置されている。このタレットを壊して、いずれかのレーンのタレットを破壊して画面端のベインクリスタルに至り、これを破壊すれば勝利となる。
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ミニオンやジャングル狩りをしてヒーローを成長させ、敵と戦っていく基本ルールは変わらないが、5v5はすべてが新しかった。
まず、オブジェクトがすべて一新された。
レーンのミニオンにはほかのミニオンを強化するミニオンが登場し、こいつを確保することがレーンプッシュのかなめになり、レーン戦術の幅は大きく広がった。
通常攻撃強化やクリスタル攻撃強化のバフを与えるトレントも登場し、トレントですら今まで通りではない。
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▲5v5の様子。なお、アタックを強化するトレントは強力なスローももたらすため、凶悪な性能となっていた。

クラーケンは消えた。代わりに、マップには2種類のドラゴンが登場する。
ブラックローというドラゴンはクラーケンと同じように、倒すと仲間になるドラゴンだ。
倒されたブラックローは中央レーンに飛び立ち、タレットを攻撃しながら進撃する。
もう1体のドラゴンは、倒すことでメンバー全体にバフが与えられる。タレットの攻撃をものともしないバリアが与えられるため、終盤の決め手になることは間違いない。
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▲ブラックロー。結構柔らかい。

もう1つの大きな変化は、視界だ。
これまでの視界はヒーローの周囲を中心とした円だった。しかし、今回は視界外は戦場の霧で覆われて見えなくなる(暗くなる)。さらに、障害物の有無や向いている方向で見える範囲が変わる。
また、スカウトトラップが廃止されてスカウトカメラと呼ばれるアイテムが登場し、これを配置することで一定時間カメラ周囲の視界が確保される。スカウトカメラは敵からは見えないが、例外的にスカウトカメラの視界内では見える。見えているスカウトカメラは破壊できるため、ロームヒーローがカメラを置いて敵の視界をつぶす作業が重要になりそうに感じた。
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さて、プレイした感想だが……3v3のゲームをそのまま5v5に持って行ったことは心配ではあったが、思いのほか楽しめた。
ヒーローの体力が大幅に強化されたことも含めて5v5に向けた調整が続いていたこともあり、違和感なく楽しめたのだ。
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さらに、5v5になることでヒーロー配置の柔軟性が増したり、ジャングルのミニオンがわいたタイミングで攻め込むような駆け引きも生まれた。負けている側がひたすらに押し込まれるジャングルから、戦術的に敵の有利を奪うジャングルワークが必要なのは明らかだ。
PCの人気MOBA『LoL』で有効だった戦術が機能する……つまり、PCのゲームに近いほどの奥深さを備えたといえるだろう。

それでいて、中盤から登場するブラックローによって試合が変化し、『Vainglory』特有のオブジェクトを奪取したタイミングでダイナミックに試合が動く試合展開は健在だった。
ミニオンのリーダーの存在(さらにミニオンキャンディを与えることもできる!)によって、プッシュ成功時の見返りが大きいこともあり、スピーディーに試合が動く。
5v5になっても、根本の精神は変わっていない。単なる『LoL』コピーのMOBAが氾濫する中、独自にゲームを作り上げたSEMCの意地を感じる調整であった。

気になるヒーローバランスは3v3とできるだけ同じようになるように調整しているとのこと。
たとえば、フォートレスは3v3だと3体オオカミがでるが、5v5では5匹のオオカミが出るように調整しているが、3v3で練習すれば5v5にも応用できるようだ。

最近、私は『Vainglory』を再開した。それを決意させたのはこの5v5の体験であった。
それぐらい、奥深いゲームになり、5v5の『Vainglory』は新生するといってもいいほど面白いゲームになる予感がした。
読者の皆さんにも、今のうちにゲームをダウンロードして、5v5に備えて練習することをお勧めしたい。

なお、本体験会の照会内容は(体験部分を除き)下記の動画で確認できる。



アプリリンク:
Vainglory (itunes 無料 iPhone/iPad対応 / GooglePlay)

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